小さな鐘形の白い花が特徴のすずらん。
可憐な見た目とは裏腹に、強い「毒」があるのをご存知でしょうか?
どの部分に毒があるのかや、取り扱いの注意ポイントをおさえておけば、ご家庭でも安心してすずらんを育てることができます。
この記事では、注意すべきポイントや、初心者でも上手に育てられる方法をご紹介します。
今回はすずらんについてのポイント、
以上16個の点についてお伝えします。
まずは、すずらんの育て方からお伝えします!
目次(クリックで飛べます)
すずらんの育て方は?
すずらんは春から秋に成長し、晩秋には枯れて冬は休眠期に入ります。
耐寒性があるので地植えで育てることも可能です。
猛暑になる地域では、鉢植えにして季節に合った場所に移動して育てましょう。
ここからさらに詳しくお伝えします。
最初は、すずらんが好む環境についてお伝えします!
すずらんの育て方!環境はどうする?
すずらんは風通しのよい、明るい日陰で育てましょう。
寒さには強いのですが高温が苦手なので、夏は涼しい環境にすることがポイントになります。
地植えでは雨が直接あたらないようにして、木陰くらいの日陰が適しています。
鉢植えは春と秋はよく日に当てて、夏は日陰へ移動させましょう。
植物を育てるのに、最初の重要なポイントは「土」です。
すずらんの好む用土に植え付けして、丈夫な株に育てましょう。
次は、すずらんに適した用土についてお伝えします!
すずらんを育てる際の適した用土は何?
水はけと水もちのよい弱酸性の土を好みます。
配合する場合は「赤玉土7:腐葉土3」の割合がおすすめです。
市販の「草花用の培養土」でもよく育ちます。
これらの用土に元肥を加えて植え付けしましょう。
では元肥にはどのようなものを使えばよいのでしょうか?
次は、すずらんに必要な肥料についてお伝えします!
すずらんの育て方!肥料はどうする?
元肥には緩効性肥料を使います。
追肥は花後にリン酸が多めの緩効性肥料を施しましょう。
多すぎる肥料は逆効果になるので注意してくださいね。
すずらんが枯れてしまう原因の多くは「水やり」にあります。
ポイントをしっかりとチェックしておきましょう!
では次は、すずらんの水やりポイントについてお伝えします!
すずらんを育てる際の水の量はどうする?
すずらんへの水やりは、強く乾燥させないことがポイントになります。
春から秋は、表土が乾いたらたっぷり水やりを行います。
冬は回数を減らして水やりをつづけてください。
鉢植えは水切れしやすいので注意が必要です。
地植えでは降雨で育てますが、土が強く乾燥するときは水を与えましょう。
以上で基本的なすずらんの育て方については終わりです。
次はすずらんの画像(写真)をご紹介します!
すずらんの画像(写真)!
キジカクシ科スズラン属の多年草です。
すずらんの花をきれいに咲かせるためには、「葉」を傷つけないことがポイントになります。
葉は光合成をして、栄養を取り入れるための大切な器官です。
生育期に葉焼けや乾燥によって葉を傷つけてしまうと、うまく生長できません。
葉は大切に扱いましょう。
花が咲く前の状態は、ある山菜によく似ており、誤食してしまい中毒症状を起こした事例があります。
冒頭でもお伝えしたように、すずらんには「毒」があるんです。
次は、すずらんの毒についてお伝えします!
すずらんには毒があるの?
すずらんは全草に毒があります。
誤って摂取してしまうと、頭痛、めまい、嘔吐といった症状が現れます。
また、心不全、血圧低下、心臓麻痺といった強い症状がでる場合もあり、最悪の場合は死に至ることも。
毒性はとくに花や根に多く含まれているので、切り花用の水にも注意が必要です。
小さなお子さんやペットのいるご家庭では、誤飲に十分注意してください。
こうした毒をもつすずらんですが、花は可憐で美しく観賞用として人気があります。
そんなすずらんの花は、どの季節に咲くのでしょうか?
次は、すずらんの開花時期や季節についてお伝えします!
すずらんの開花時期や季節はいつ頃なの?
すずらんは春に咲く花で、開花時期は3月中旬~5月中旬です。
直径1㎝ほどの小さな鐘形の花が下向きにつきます。
花色は白やピンクなどがあり、花には芳香があります。
花後には真っ赤な実ができ、この実にも毒が含まれるので誤飲には注意が必要です。
すずらんの苗は3号ポットで、500~700円ほどで販売されています。
苗を購入したら、鉢植えや花壇に植え付けしてみましょう。
次は、すずらんの苗の植え付けについてお伝えします!
すずらんの苗の植え付けのポイントは?
すずらんの植え付けは3~4月が適期です。
すずらんは地下茎を横へ伸ばして生長します。
複数株植えるときは、株間を20~30㎝あけて、同じ向きに植えるようにしましょう。
鉢植えは6号鉢に3株が目安です。
苗の表土と植え付け用土の高さが、同じくらいになるように浅植えにします。
鉢植えの場合は、環境や水分管理に注意が必要です。
次は、すずらんの鉢植えのポイントについてお伝えします!
すずらんの鉢植えのポイントは?
鉢植えは生育期の水切れに注意してください。
土の状態をよく観察して、水やりを行うことがポイントになります。
強い直射日光は避けて、日当たりのよい場所で管理しましょう。
根がよく伸びて、根づまりしやすくなるので、定期的な植え替えも必要です。
「うまく管理できるか自信がないな」という方は、地植えで育てるのもおすすめですよ。
地植えのほうが肥料や水の管理がしやすくなるんです。
次は、すずらんの地植えのポイントについてお伝えします!
すずらんの地植えのポイントは?
地植えの場合は、腐葉土を多く混ぜ込んだ腐植質な土で育てれば、追肥は必要ありません。
夏に1日中、直射日光が当たる場所は避けてください。
強い乾燥には注意が必要ですが、高温多湿も嫌います。
風通しがよく水はけのよい場所に植え付けしましょう。
生長してくると根が伸びて、鉢植えの場合は根づまりを起こしてしまいます。
地植えの場合も地下茎がどんどん伸びてくるので、定期的に植え替えをしてあげましょう。
次は、すずらんの植え替えについてお伝えします!
すずらんの植え替えの時期はいつ?
植え替えは2~3年に1回が目安になります。
4~5月または10~12月頃が適期です。
植え替えにあわせて株分けを行い、同じ大きさの鉢と新しい土に植え替えします。
株分けしない場合は、一回り大きな鉢に植え替えしてください。
植えっぱなしでも育ちますが、きちんと手入れをすることで、翌年も花を咲かせやすくなります。
次は、すずらんの手入れについてお伝えします!
すずらんの手入れはどうすればいいの?
すずらんの花が咲き終わったら、花茎のつけ根から切り取ってください。
毎年きれいな花を咲かせるためには、なるべく実をつけないようにすることがポイントです。
地上部が自然と枯れたら、全体を短く刈り込んで越冬させます。
すずらんの毒が口に入るのを防ぐために、作業するときはゴム手袋の着用をおすすめします。
作業後はしっかりと手洗いを行いましょう。
生長したすずらんは次のような方法で、株を増やすことができます。
栽培に慣れてきたら、ぜひ挑戦してみてくださいね!
次は、すずらんの増やし方についてお伝えします!
すずらんの増やし方!
すずらんは「種まき」「株分け」で育てることができます。
種まきは花後の赤い実から、種を採取してまきましょう。
株分けは成長した地下茎を分けます。
実も根も毒性が多い部分なので、素手で作業しないでください。
それぞれのやり方をもう少し詳しくみてみましょう。
まずは、すずらんの種まき時期と種まきのポイントをお伝えします!
すずらんの種まき時期と種まきのポイントは?
すずらんの種まきは花後に実ができる頃(5月以降)が適期です。
果肉を水できれいに洗い流したら、乾燥する前に種まき専用土にまいてください。
日陰で土が乾燥しないように管理しましょう。
温度を一定に保つよりも、温度差があることで発芽率が上がります。
室内よりも屋外で管理するのがよいでしょう。
種から育てた場合、花が咲くまでに数年かかります。
すぐに花を楽しみたい場合は、株分けがおすすめですよ。
次は、すずらんの株分けのやり方についてお伝えします!
すずらんの株分けのやり方は?
すずらんの株分けは、植え替えの時期にあわせて行いましょう。
小さく分けすぎると生育不良の原因になります。
1株に花芽を4~5個つけるくらいを目安にしてください。
ナイフで切り分けて、新しい用土へ植え付けします。
すずらんのような花を咲かせる植物のなかには、山菜など食用にできるも植物もあるんです。
誤食を防ぐためにも、似ている花をチェックしておきましょう。
次は、すずらんに似た花についてお伝えします!
すずらんに似た花は何がある?
「スノーフレーク」
ヒガンバナ科スノーフレーク属の多年草です。花の先端に緑の斑点があるのが特徴です。
「スノードロップ」
ヒガンバナ科ガランサス属の多年草です。あたたかい日中に花を開き、夜に閉じます。
*スノードロップの育て方や花言葉等はこちらをご覧ください!
「アマドコロ」
キジカクシ科アマドコロ属の多年草です。花はやや長く、葉茎の近くに葉がついているのが特徴です。
山菜として食用にもされています。同属によく似ている「ナルコユリ」もあります。
すずらんの葉は山菜の「ギョウジャニンニク」に間違われることも多くあります。
見た目では見分けづらいですが、ギョウジャニンニクには強い刺激臭があるのが特徴です。
和名では鈴のような形の花を蘭のように咲かせることから、「鈴蘭」という名前がつけられました。
では、英語ではなんと呼ばれているのでしょうか?
次は、すずらんの英名についてお伝えします!
すずらんは英語で何というの?
すずらんは英語で「Lily of the vally(リリー オブ ザ ヴァリー)」といいます。
「谷のユリ」という意味があり、谷に自生することが名前の由来と言われています。
「Lily」はユリのことですが、すずらんは以前まではユリ科に分類されていました。
現在ではキジカクシ科に分類されています。
フランスではすずらんを花嫁に贈る風習があります。
フランス語での花言葉には「恋」を連想させるものが多くあるんです。
では日本では、どのような花言葉があるのでしょうか?
次は、すずらんの花言葉についてお伝えします!
すずらんの花言葉はなに?
すずらんの花言葉は「再び幸せが訪れる」「純粋」「平穏」「謙遜」「無意識の美しさ」「リラックス」です。
可憐で控えめな花の印象が花言葉の由来になっています。
白い花が印象的なすずらんですが、品種によっては、ちがう花色のものもあるんですよ。
次は、すずらんの種類や品種についてお伝えします!
すずらんの種類や品種は何があるの?
すずらんの種類には次のようなものがあります。
「ニホンスズラン」
北海道を中心に、本州中部よりも北の地域に自生しています。
花が葉に隠れるように咲くのが特徴です。
「ドイツスズラン」
流通しているスズランは、ほとんどがドイツスズランです。
丈夫で育てやすく、ニホンスズランよりも大きくなるのが特徴です。
園芸品種では、花がピンク色のものや、八重咲きのもの、葉に斑の入る品種などもあります。
それでは最後に、これまでのおさらいをしていきましょう。
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すずらんのまとめ!
いかがでしたでしょうか?今回お伝えした重要なポイントは16個ありました。
覚えているでしょうか?1個ずつ振り返っていきましょう!
①すずらんの育て方(環境、土、肥料、水やり)
風通しのよい、明るい日陰で育てましょう。
水はけと水もちのよい弱酸性の土を好みます。
追肥は花後にリン酸が多めの緩効性肥料を施しましょう。
春から秋は、表土が乾いたらたっぷり水やりを行います。
冬は回数を減らして水やりをつづけてください。
②すずらんの画像(写真)!
すずらんの画像をご紹介しました。
可憐なすずらんの花を、ぜひチェックしてみてくださいね!
③すずらんには毒があるの?
すずらんは全草に毒があります。
摂取すると、頭痛、めまい、嘔吐といった症状が現れます。
また、心不全、血圧低下、心臓麻痺といった強い症状がでる場合もあり、最悪の場合は死に至ることもあるので、十分に注意してください。
④すずらんの開花時期や季節はいつ頃なの?
すずらんは春に咲く花で、開花時期は3月中旬~5月中旬です。
⑤すずらんの苗の植え付けのポイントは?
植え付けは3~4月が適期です。
株間を20~30㎝あけて、向きを揃えて植えましょう。
苗の表土と植え付け用土の高さが、同じくらいになるように浅植えにします。
⑥すずらんの鉢植えのポイントは?
鉢植えは生育期の水切れに注意してください。
土の状態をよく観察して、水やりを行うことがポイントになります。
⑦すずらんの地植えのポイントは?
夏に1日中、直射日光が当たる場所は避けてください。
強い乾燥には注意が必要ですが、高温多湿も嫌います。
風通しがよく水はけのよい場所に植え付けしましょう。
⑧すずらんの植え替えの時期はいつ?
植え替えは2~3年に1回が目安になります。
4~5月または10~12月頃が適期です。
⑨すずらんの手入れはどうすればいいの?
花が咲き終わったら、花茎のつけ根から切り取ってください。
地上部が自然と枯れたら、全体を短く刈り込んで越冬させます。
⑩すずらんの増やし方!
すずらんは「種まき」「株分け」で育てることができます。
⑪すずらんの種まき時期と種まきのポイントは?
種まきは花後に実ができる頃(5月以降)が適期です。
種が乾燥する前に、種まき専用土にまいてください。
温度を一定に保つよりも、温度差があることで発芽率が上がります。
室内よりも屋外で管理するのがよいでしょう。
⑫すずらんの株分けのやり方は?
株分けは、植え替えの時期にあわせて行いましょう。
1株に花芽を4~5個つけるくらいを目安にしてください。
⑬すずらんに似た花は何がある?
すずらんに似た花には「スノーフレーク」「スノードロップ」「アマドコロ」などがあります。
葉は山菜の「ギョウジャニンニク」に間違われることも多くあります。
⑭すずらんは英語で何というの?
すずらんは英語で「Lily of the vally(リリー オブ ザ ヴァリー)」といいます。
⑮すずらんの花言葉はなに?
すずらんの花言葉は「再び幸せが訪れる」「純粋」「平穏」「謙遜」「無意識の美しさ」「リラックス」です。
⑯すずらんの種類や品種は何があるの?
すずらんの種類には「ニホンスズラン」「ドイツスズラン」があります。
園芸品種では、花がピンク色のものや、八重咲きのもの、葉に斑の入る品種などもあります。
それでは今回はこれで失礼します。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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