特徴的な形のつぼみと、開花した花色のコントラストが美しいカルミア。
やや神経質な花木で、花をたくさん育てるためには、いくつかポイントがあります。
「なかなか花が咲かない」「すぐに枯れてしまう」といったお悩みのある方は、ぜひこの記事をチェックしてみてくださいね!
あわせて注意しておきたい毒性についてや、花言葉などもご紹介するので、どうぞ最後までご覧ください。
今回はカルミアについてのポイント、
以上16個の点についてお伝えします。
まずはカルミアの育て方からお伝えします!
目次(クリックで飛べます)
カルミアの育て方は?
耐寒性があるので寒冷地でも、地植えでよく育ちます。
鉢植えには小型品種がおすすめですよ。
環境での大きなポイントは「日当たり」と「乾燥」です。
これらのポイントに注意しながら、適した栽培環境についてみていきましょう。
ここからさらに詳しくお伝えします。
最初は、カルミアが好む環境についてお伝えします!
カルミアの育て方!環境はどうする?
カルミアは、風通しのよい半日陰の環境を好みます。
午前中はよく日が当たり、午後からは日陰になるような場所が好ましいです。
強い日差しが苦手なので、夏は寒冷紗などを利用して50%ほど遮光してあげましょう。
カルミアを枯らさずに育てるためには、適した水分管理がポイントになります。
そのためにはカルミアが好む用土に植えて、管理しやすい環境をつくりましょう。
次は、カルミアに適した用土についてお伝えします!
カルミアを育てる際の適した用土は何?
水はけがよく、ほどよい保水性のある酸性土壌が適しています。
市販の培養土は「山野草用」を使い、赤玉土を5割加えて使うのがおすすめです。
配合する場合は「赤玉土5:鹿沼土3:ピートモス2」などがよいでしょう。
ピートモスは酸度無調整のものを使います。
庭土にも腐葉土やピートモスを加えて、土壌改良しておきましょう。
pH値は5.0~6.0に調整してください。
カルミアのような樹木は、伸びた根の先から肥料の栄養を取り込みます。
肥料を施す時期と量にあわせて、「位置」にも注目してみましょう。
次は、カルミアに必要な肥料についてお伝えします!
カルミアの育て方!肥料はどうする?
肥料は「緩効性肥料」もしくは「有機肥料(油かすなど)」を施します。
時期は2~3月(寒肥)、花後の5~6月頃(お礼肥)、9~10月頃です。
株元から少し離れた場所に、深さ10㎝くらいに穴を掘って肥料を埋めましょう。
カルミアの根は細く、強い乾燥を嫌います。
そのため「水切れ」には注意しなければけません。
では次は、カルミアの水やりポイントについてお伝えします!
カルミアを育てる際の水の量はどうする?
鉢植えの表土が乾いたらたっぷり水を与えます。
地植えの場合は降雨で管理して、夏や冬の乾燥時期に晴天が続くときは、水をあげてください。
土を強く乾燥させないことがポイントになります。
夏は朝や夕方の涼しい時間帯に、冬は午前中のあたたかい時間帯に水やりを行いましょう。
以上で基本的なカルミアの育て方については終わりです。
次はカルミアの画像をご紹介します!
カルミアの画像(写真)!
ツツジ科カルミア属の常緑低木です。
樹高は20~500㎝まで生育します。
金平糖状のつぼみが特徴的で、10~50個の散房花序を形成します。
そんなカルミアの花が観賞できるのは、どの季節なのでしょうか?
次は、カルミアの開花時期や季節についてお伝えします!
カルミアの開花時期や季節はいつ頃なの?
カルミアは初夏に咲く花で、開花時期は5月上旬~6月中旬です。
花色は赤、ピンク、白、紫など。
つぼみのほうが色が濃く、花びらは淡い色合いなので、1株で濃淡のコントラストを楽しむことができます。
花は五角形にちかい星形でお椀状に開きます。
やさしい花色で花姿も可愛らしい印象のカルミアですが、じつは「強い毒性」があるのをご存知ですか?
次は、カルミアの毒性についてお伝えします!
カルミアの毒性とは?
カルミアの葉には「グラヤノトキシン」という植物毒があります。
誤って摂取すると、嘔吐、頭痛、ふらつきなどの症状が現れます。
大量に摂取すると、呼吸困難、心臓麻痺といった症状が現れ、命を落と危険性がある非常に強い毒です。
羊がこの毒にかかりやすいため、一部の品種は「Lambkill(羊殺し)」とも呼ばれています。
ペットのいるご家庭では、誤って葉を食べてしまわないように、植え付け場所や管理場所には十分に注意してください。
カルミアの苗は15㎝鉢で2,000~3,000円で販売されています。
苗木は高価なので、植え付けで失敗しないように、次のポイントをチェックしておきましょう。
次は、カルミアの苗の植え付けについてお伝えします!
カルミアの苗の植え付けのポイントは?
カルミアの植え付けに適した時期は、9月下旬~11月または3~4月上旬です。
鉢植えは根鉢よりも一回り大きな鉢に底石を入れて、適した用土で植え付けします。
地植えの場合も、植穴の底に大きめの軽石を敷き詰めると、水はけがよくなりますよ。
苗は深植えにならないように注意しましょう。
苗木のうちは風で倒れないように、支柱を立てたり風よけを行うと安心ですよ。
雪の多い地域や凍結が心配な場合は、鉢植えで季節に応じた場所に移動して管理するのがおすすめです。
次は、カルミアの鉢植えのポイントについてお伝えします!
カルミアの鉢植えのポイントは?
カルミアは寒さに強いので、鉢植えの場合も基本は屋外で管理します。
生育期はよく水を吸うので、水切れには注意が必要です。
生育期や乾燥時期は毎日土の状態をチェックして、乾燥し過ぎないように管理することがポイントになります。
カルミアは地植えでもよく育ち、濃淡のある花色は庭木としても人気です。
次は、カルミアの地植えのポイントについてお伝えします!
カルミアの地植え(庭木)のポイントは?
株元をマルチングすることで、乾燥や寒さを防ぐことができます。
マルチング材は、腐葉土や敷ワラなどがおすすめです。
夏は地温の上昇と乾燥を防ぎ、冬は寒害の予防になりますよ。
カルミアは鉢植えで育てていると、鉢の中が根でいっぱいになってきます。
定期的に植え替えを行い、根づまりを予防しましょう。
次は、カルミアの植え替えについてお伝えします!
カルミアの植え替え時期はいつ?
カルミアの植え替えは、9~11月または3~4月頃が適期です。
2~3年に1回を目安に、一回り大きな鉢と新しい土に植え替えします。
傷んでいる根は取り除いて、あとはなるべく根を傷つけないように、根鉢を崩さずに植え付けします。
植え替え後はたっぷり水を与えて、1週間ほど日陰で管理してください。
毎年きれいな花を咲かせるために、剪定は大事な作業です。
時期とやり方をチェックしておきましょう。
次は、カルミアの剪定についてお伝えします!
カルミアの剪定のポイントは?
花芽がつきすぎると株が消耗して、翌年の花数が減ってしまいます。
10~2月頃に全体の半分~3分の1のつぼみを摘み取ってください。
枝の剪定は花が咲き終わった直後に行います。
時期が遅くなると翌年の花芽まで落としてしまうので、時期をしっかり守ることがポイントになります。
細く元気のない枝や古い枝を切り落としてください。
強い剪定(枝を短く切る)は翌年に花が咲なくなるので、頻繁に行うのは控えましょう。
樹形は乱れにくいので、整えるような剪定は必要ありません。
切り落とした枝は「挿し木」に使うこともできますが、発根率が非常に低いんです。
ではカルミアはどのような方法で、増やすことができるのでしょうか?
次は、カルミアの増やし方についてお伝えします!
カルミアの増やし方!
カルミアは「種まき」「とり木」で増やすことができます。
種まきは、花後にサヤに入った種を採取して土にまきます。
とり木は生育中の枝の一部から根を出させる方法です。
それぞれのやり方を詳しくみてみましょう。
まずは、カルミアの種まきについてお伝えします!
カルミアの種まき時期と種まきのポイントは?
10月頃に種をサヤごと紙封筒などに入れて冷暗所で保管します。
翌年の3月頃になったら、サヤから種をとり出し、湿らせた川砂にまきましょう。
日陰で川砂が乾燥しないように管理します。
発芽したら薄めの液体肥料を7~10日に1回を目安に施してください。
植え付けの時期まで育てたら、鉢や庭に定植させます。
種から育てた苗は、開花までに3~5年かかる場合があるので、ゆっくり待ちましょう。
次は、カルミアのとり木のやり方についてお伝えします!
カルミアのとり木のやり方は?
カルミアのとり木は5~6月頃が適期です。
丈夫な枝の樹皮を約5㎝幅で一周はぎ取ります。
そこに湿らせた水ゴケを巻きつけて、ビニールシートで包み、上下を紐でしっかりと固定してください。
水ゴケが乾燥しないように水やりをしながら管理します。
根がたくさん出てきたら、根のすぐ下から切り落として、新しい土に植え付けしましょう。
屋外で管理していると、心配なのが病害虫の被害ですよね。
とくに病気は「予防」が大事なポイントになるので、しっかりとチェックしておきましょう。
次は、カルミアのかかりうる病気や害虫についてお伝えします!
カルミアのかかりうる病気や害虫の対策方法は?
カルミアは菌による「ウイルス病」に注意が必要です。
ウイルス病は感染すると回復できないので、しっかりと予防することが重要なポイントになります。
ウイルス病を予防するために次のポイントに注意しましょう。
・葉焼け防ぐ
・害虫による分泌物や食害を防ぐ
・葉や茎を傷つけない
多湿になると一気に広がる傾向があるので、雨を避けて風通しをよくすることも大切です。
害虫は「アブラムシ」「カイガラムシ」「ハマキムシ」「グンバイムシ」などに注意しましょう。
害虫は見つけ次第すぐに駆除します。被害を受けた部分も取り除いて処分してください。
剪定で込み合った部分や枯れた枝を落とし、風通しをよくすることが防虫につながります。
病害虫の被害のほかにも、花が咲かない原因には次のようなことが考えられます。
次は、カルミアの花が咲かない原因についてお伝えします!
カルミアの花が咲かない原因は?
カルミアは日陰では花芽が育ちません。
強い直射日光は避けますが、日当たりのよい場所で管理しましょう。
花芽が多すぎると花数が減ります。
花が咲き終わったら、咲かないつぼみも一緒に花茎ごと(花房の下から)摘み取ってください。
剪定の時期が遅いまたは強い剪定で、翌年分の花芽も落としてしまっていませんか?
剪定はかるめにして時期が遅れないように注意しましょう。
根に傷がつくと生育不良になり、花を咲かせなくなります。
植え付けや植え替えのときは、なるべく根鉢を崩さずに丁寧に扱うことがポイントです。
「Kalmia(カルミア)」という名前は、スウェーデンの植物学者のペール・カルムの名前から付けられました。
では花言葉にはどのような由来があるのでしょうか?
次は、カルミアの花言葉についてお伝えします!
カルミアの花言葉はなに?
カルミアの花言葉は「優美な女性」「大きな希望」「野心」です。
傘のような花が咲き、この花姿が日傘を差すしとやかな女性を連想させることから、「優美な女性」という花言葉がつけられたと言われています。
カルミアは品種によって花色や樹高にちがいがあります。
栽培環境にあわせて、お好みの品種を探してみてくださいね!
次は、カルミアの種類や品種についてお伝えします!
カルミアの種類や品種は何があるの?
カルミアは「ラティフォリア種」「アングスティフォリア種」「ポリーフォリア種」の3種に分けられます。
流通している園芸品種は「ラティフォリア種」がほとんどです。
品種には次のようなものがあります。
「オスボ・レッド」
赤いつぼみと白みがかった花が特徴の品種です。葉の裏面も淡紅色に色づいています。
「サラー」
つぼみは濃い紅色で開花した花はピンクにちかい赤色の品種です。鮮やかな花色は、庭木として人気があります。
「エルフ」
つぼみは薄ピンク色で開花すると白色になります。小型品種で鉢植えなどにもおすすめです。
それでは最後に、これまでのおさらいをしていきましょう。
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カルミアのまとめ!
いかがでしたでしょうか?今回お伝えした重要なポイントは16個ありました。
覚えているでしょうか?1個ずつ振り返っていきましょう!
①カルミアの育て方(環境、土、肥料、水やり)
風通しのよい半日陰の環境を好みます。
水はけがよく、ほどよい保水性のある酸性土壌が適しています。
肥料は「緩効性肥料」もしくは「有機肥料(油かすなど)」を施します。
時期は2~3月(寒肥)、花後の5~6月頃(お礼肥)、9~10月頃です。
鉢植えの表土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
地植えの場合は降雨で管理しましょう。
②カルミアの画像(写真)!
カルミアの画像をご紹介しました。
金平糖のようなつぼみと開いた花とのちがいを、ぜひチェックしてみてくださいね!
③カルミアの開花時期や季節はいつ頃なの?
初夏に咲く花で、開花時期は5月上旬~6月中旬です。
④カルミアの毒性とは?
カルミアの葉には「グラヤノトキシン」という植物毒があります。
誤って摂取すると、嘔吐、頭痛、ふらつきなどの症状が現れます。
大量に摂取すると、呼吸困難、心臓麻痺といった症状が現れ、命の危険性がある非常に強い毒です。
植え付け場所や管理場所には十分に注意してください。
⑤カルミアの苗の植え付けのポイントは?
植え付けに適した時期は、9月下旬~11月または3~4月上旬です。
苗は水はけのよい土に、深植えにならないように植え付けしましょう。
⑥カルミアの鉢植えのポイントは?
生育期はよく水を吸うので、水切れには注意が必要です。
生育期や乾燥時期は毎日土の状態をチェックして、乾燥し過ぎないように管理することがポイントになります。
⑦カルミアの地植え(庭木)のポイントは?
株元をマルチングすることで、乾燥や寒さを防ぐことができます。
マルチング材は、腐葉土や敷ワラなどがおすすめです。
⑧カルミアの植え替え時期はいつ?
植え替えは、9~11月または3~4月頃が適期です。
2~3年に1回を目安に、一回り大きな鉢と新しい土に植え替えしましょう。
⑨カルミアの剪定のポイントは?
10~2月頃に全体の半分~3分の1のつぼみを摘み取ってください。
枝の剪定は花が咲き終わった直後に行います。
時期をしっかり守ることがポイントになります。
細く元気のない枝や古い枝を切り落としてください。
強い剪定(枝を短く切る)は翌年に花が咲なくなるので、頻繁に行うのは控えましょう。
⑩カルミアの増やし方!
カルミアは「種まき」「とり木」で増やすことができます。
⑪カルミアの種まき時期と種まきのポイントは?
10月頃に種をサヤごと紙封筒などに入れて冷暗所で保管します。
翌年の3月頃になったら、サヤから種をとり出し、湿らせた川砂にまきましょう。
日陰で川砂が乾燥しないように管理します。
⑫カルミアのとり木のやり方は?
とり木は5~6月頃が適期です。
丈夫な枝の樹皮を約5㎝幅で一周はぎ取ります。
そこに湿らせた水ゴケを巻きつけて、ビニールシートで包み上下を紐でしっかりと固定してください。
水ゴケが乾燥しないように水やりをしながら管理します。
根がたくさん出てきたら、根のすぐ下から切り落として、新しい土に植え付けしましょう。
⑬カルミアのかかりうる病気や害虫の対策方法は?
カルミアは菌による「ウイルス病」に注意が必要です。
ウイルス病は感染すると回復できないので、しっかりと予防することが重要なポイントになります。
害虫は「アブラムシ」「カイガラムシ」「ハマキムシ」「グンバイムシ」などに注意しましょう。
⑭カルミアの花が咲かない原因は?
花が咲かない原因には「日光不足」「花芽が多い」「強い剪定」「根が傷ついている」ことが考えられます。
⑮カルミアの花言葉はなに?
カルミアの花言葉は「優美な女性」「大きな希望」「野心」です。
⑯カルミアの種類や品種は何があるの?
カルミアは「ラティフォリア種」「アングスティフォリア種」「ポリーフォリア種」の3種に分けられます。
品種には「オスボ・レッド」「サラー」「エルフ」があります。
それでは今回はこれで失礼します。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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