花付きと花もちのよいデンファレは、洋ランの園芸品種の一つで、ランの中でも育てやすいと言われています。
季節にあわせた環境や管理方法がうまくいけば、毎年美しい花を鑑賞することができます。
栽培難易度は中級者向けと言われていますが、この記事では初心者の方でもわかりやすいように、栽培ポイントをまとめてみました。
じつは略名だった!?デンファレの本当の名前(英名)や、結婚のお祝いにもぴったりな花言葉などもご紹介するので、どうぞ最後までご覧ください!
今回はデンファレについてのポイント、
以上15個の点についてお伝えします。
まずはデンファレの育て方からお伝えします!
目次(クリックで飛べます)
デンファレの育て方(栽培方法)は?
デンファレはある程度の暑さには耐えることができますが、寒いのは苦手です。
10℃以下になると枯れてしまうので、鉢植えにして冬は室内で管理しましょう。
一般の草花の少し違うところは「着生植物」だということ。水やりのポイントで詳しくご紹介しますね。
ここからさらに詳しくお伝えします。
最初は、デンファレが好む環境についてお伝えします!
デンファレの育て方!環境はどうする?
デンファレを育てる環境はいい日当たりのよい場所が適しています。
強い直射日光は葉焼けの原因になるので、夏は明るい半日陰の場所で管理しましょう。
それ以外の季節はよく日に当てて育てます。
日照不足になると茎が弱くなり、花付きも悪くなるので注意してください。
寒さに弱いので冬は15~18℃の気温が必要です。
室内のよく日の当たる場所で育てましょう。
デンファレは栽培に慣れていないと、配合土をつくるのがやや難しいので、市販の培養土がおすすめですよ。
次は、デンファレに適した用土についてお伝えします!
デンファレを育てる際の適した用土は何?
水はけと保水性のバランスのとれた土が適しています。
水ゴケと市販されている培養土の「洋ラン用ミックスコンポスト」がおすすめです。
肥料をあげる場合は「季節」に注目してみましょう。
次は、デンファレに必要な肥料についてお伝えします!
デンファレの育て方!肥料はどうする?
4月に緩効性化成肥料を置き肥します。
5~9月は週1回を目安に液体肥料を与えてください。
夏の高温時期は肥料焼けしやすくなるので、液肥を薄めて与えましょう。
「着生植物」とはどのような植物なのでしょうか。水やりとポイントとあわせてみてみましょう。
では次は、デンファレの水やりポイントについてお伝えします!
デンファレを育てる際の水の量はどうする?
「着生植物」とは、土に根を張らずにほかの樹木や岩盤などに根を張って、育つ植物のことです。
そのためデンファレは、根よりも葉のほうが吸水力が高いのです。
生育期である5~9月は、表土が乾いたらすぐに水やりを行います。
気温の低い時期(冬~春先まで)は、水やりの回数は控えめにして、葉水を行い茎や葉に水分を与えましょう。
以上で基本的なデンファレの育て方については終わりです。
次はデンファレの画像(写真)をご紹介します!
デンファレの画像(写真)!
ラン科デンドロビウム属の多年草です。
洋ランの園芸品種として、観賞用に栽培されるのが一般的です。
原種は熱帯地域に分布されるので、あたたかい気候を好みます。
一年を通して20℃くらいの気温があると、花もちがよく年に2回開花することもあります。
では開花時期はいつ頃なのでしょうか?
次はデンファレの開花時期や季節についてお伝えします!
デンファレの開花時期や季節はいつ頃なの?
デンファレは初夏~秋に咲く花で、開花時期は5月中旬~10月頃です。
温室で育てられた株は、5~6月頃から開花します。
ご家庭で育てている場合は、秋頃が開花の時期です。
草丈は20~100㎝ほどになり、まっすぐ伸びた花茎の先端近くに、5~20輪の花を穂状に咲かせます。
花色には赤紫、ピンク、白などがあります。
デンファレの開花株は年中販売されています。
苗から育てる場合は、植え付けの適期にあわせて苗を購入してみましょう。
次はデンファレの苗の植え付けについてお伝えします!
デンファレの苗の植え付けのポイントは?
デンファレの植え付けは4月中旬~5月末頃が適期です。
ここでのポイントは、深植えや浅植えにならないようにすること。
植え付けの目印になるのが「バルブ」と呼ばれる器官です。
ランの仲間には水や養分を蓄えておくバルブがあるので、茎の根元が膨らんでいます。
このバルブの根元がかるく埋まる程度が、ちょうどよい植え付けになります。
夏は明るく涼しい環境、冬は最低でも12℃以上の環境が必要です。
そのため地植えではなく、鉢植えにして管理するのが一般的です。
次はデンファレの鉢植えのポイントについてお伝えします!
デンファレの鉢植えのポイントは?
ほどよい保水性のある用土を使うので、鉢植えは通気性のよいものを選びましょう。
鉢底に発泡スチロールや軽石を入れて、湿らせた水ゴケを敷きます。
その上に根を這わせたら根のあいだに空間ができないように、水ゴケやミックスコンポストを入れて植え付けしてください。
鉢内が蒸れないように、風通しのよい場所で管理することがポイントです。
地上部が乾燥しやすい場合は、水やりを葉水メインにするのもおすすめですよ。
鉢内が蒸れないように管理していても、水ゴケはどんどん古くなってきます。
定期的な植え替えをして、新しい用土に取り換えてあげましょう。
次はデンファレの植え替えのポイントについてお伝えします!
デンファレの植え替えのポイントは?
デンファレの植え替えは1~2年に1回、あたたかくなってきた4月中旬~5月頃が適期です。
古い水ゴケをきれいに取り除き、傷んだ根や黄変したバルブを切り落とします。
新しい水ゴケと用土に植え替えしましょう。
植え替えのときに株の大きさをチェックしてみてください。
2年目以降の株は、次のような方法で増やすことができますよ。
次はデンファレの増やし方についてお伝えします!
デンファレの増やし方!
デンファレは「高芽取り」「株分け」で増やすことができます。
バルブよりも上部に、芽が出てそこから根が生えてきます。
根がついたまま切り落として、水ゴケに包んで鉢植えで育てましょう。
2年以上育てている株は、「株分け」することができます。
次はデンファレの株分けについてお伝えします!
デンファレの株分けのやり方は?
植え替えの時期にあわせて行いましょう。
バルブが3~4本ずつになるように、清潔なハサミやナイフで切り分けます。
それぞれを新しい用土に植え替えしてください。
高芽取りや株分けのときに、不衛生なハサミ・ナイフを使うと、そこからバイ菌が入って次のような病気にかかってしまうこともあるんです。
次はデンファレのかかりうる病気や害虫についてお伝えします!
デンファレのかかりうる病気や害虫の対策方法は?
デンファレがかかりうる病気に「軟腐病」があります。
5~9月に発生しやすく根元から根にかけて、腐って枯れてしまう病気です。
傷口から発症しやすいので、防虫や手入れで使う道具を消毒することが、病気の予防につながります。
「灰色かび病」にも注意が必要です。
早春と晩秋に発症しやすく、花や葉茎にカビが原因の病斑が現れます。
多湿時になるとかかりやすくなるので、風通しをよくすることが大切です。
注意すべき害虫には「ハダニ」「カイガラムシ」「ナメクジ」がいます。
ハダニやカイガラムシは大量発生して、分泌液はウイルス病の原因にもなります。薬剤散布でしっかりと駆除しましょう。
ナメクジは葉や茎を食害して、上記のような病気の原因になるので、見つけ次第すぐに駆除してください。
デンファレは花もちがよく、切り花として人気があります。
ご自宅で育てたデンファレを切り花にして飾ってみませんか?
次はデンファレの切り花のやり方についてお伝えします!
デンファレの切り花のやり方は?
花茎を根元から切り取り、水に浸して切り口をやや斜めに切ってから花瓶に挿します。
水は少なめにして、水をきれいな状態に保つことが、切り花を長持ちさせるポイントです。
水換えは春と秋は3日に1回、夏は毎日、冬は1週間に1回を目安に行いましょう。
花瓶の中に水アカができないように、きれいに洗うことも大切です。
葉や花が乾燥し過ぎないようにするため、冷暖房の風が当たる場所は避けてください。
鉢植えや切り花のほかにも、ブライダルフラワーやハワイの首飾り「レイ」の材料としても使われます。
さらには料理に添えられることも。自宅で育てたデンファレは食べることができるのでしょうか?
次はデンファレは食用にできるのかについてお伝えします!
デンファレは食用なの?
料理などに使われるデンファレは、「食用」として栽培されたものに限ります。
観賞用として売られている株には、成長促進や防虫のために薬剤が使われている場合が多くあるため、食用にはできません。
ご自宅で育てている場合も、食用に使うのは控えましょう。
エディブルフラワー(料理に使う花)を扱うお店に行ったときに、ぜひ味わってみてくださいね。
デンファレは「切り花」「鉢植え」「寄せ植え」とさまざまなスタイルで販売されています。
価格はいくらくらいなのでしょうか?
次はデンファレの値段や価格についてお伝えします!
デンファレの値段や価格っていくらぐらいなの?
切り花は1本200円前後~のものが多くあります。
珍しい花色(薄緑や黄色系など)は、やや値段が上がります。
苗は3号鉢で1,500~2,000円ほど。
開花株は花茎が5本仕立てで、5,000円ぐらいのものから10,000円以上するものもあります。
寄せ植えで複数株入っているものは、10,000円前後で販売されています。
寄せ植えタイプは、ポットのまま入っていることが多いので、ある程度観賞したら1株ずつ鉢植えに植え替えしてあげましょう。
じつは「デンファレ」という名前は、英名(学名)が略されたものなんです。
次はデンファレの英名についてお伝えします!
デンファレは英語でなんていうの?
「Dendrobium phalaenopsis(デンドロビウムファレノプシス)」のことを略称して、「デンファレ」と呼びます。
「Dendrobium(デンドロビウム)」には、ギリシャ語で「木に生ずる」という意味があります。
樹木などに着生して成長する習性が、名前の由来です。
「phalaenopsis(ファレノプシス)」はコチョウランを指しますが、分類される属がちがいます。
見た目が似ていることで、このような名前がつけられたようです。
では花言葉にはどのような意味が込められているのでしょうか?
次はデンファレの花言葉についてお伝えします!
デンファレの花言葉はなに?
デンファレの花言葉は「お似合いのふたり」「魅惑」「有能」です。
ほかの樹木に着生して育つ様子から「お似合いのふたり」という花言葉がつけられました。
デンファレは2種の原種をもとに、そこから多くの園芸品種が改良されました。
次はデンファレの種類や品種についてお伝えします!
デンファレの種類や品種は何があるの?
デンファレの代表的な原種には「デンドロビウム・ファレノプシス」「デンドロビウム・ビギバム」の2種があげられ、品種は数万種類にもなります。
花色別で品種をいくつかご紹介したいと思います。
紫色…「アンジー」「ニューアンナ」
ピンク…「アプリコットロマンス」
白…「ジャックハワイ」「マリーホワイト」
薄緑…「フローレンス」「レモングリーン」
黄色…「レモンベル」「ミサキ」
オレンジ…「ジュリアオレンジ」
黒…「ブラックキャット」
薄緑、黄色、オレンジ、黒は珍しい花色の品種です。
それでは最後に、これまでのおさらいをしていきましょう。
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デンファレのまとめ!
いかがでしたでしょうか?今回お伝えした重要なポイントは15個ありました。
覚えているでしょうか?1個ずつ振り返っていきましょう!
①デンファレの育て方(環境、土、肥料、水やり)
日当たりのよい場所が適しています。
水はけと保水性のバランスのとれた土で育てましょう。
4月に緩効性化成肥料を置き肥します。
5~9月は週1回を目安に液体肥料を施し、夏時期は希釈して与えてください。
生育期である5~9月は表土が乾いたらすぐに水やりを行います。
気温の低い時期(冬~春先まで)は、水やりの回数は控えめにして、葉水を行い茎や葉に水分を与えましょう。
②デンファレの画像(写真)!
デンファレの画像をご紹介しました。
華やかで美しい花をぜひチェックしてみてくださいね!
③デンファレの開花時期や季節はいつ頃なの?
デンファレは初夏~秋に咲く花で、開花時期は5月中旬~10月頃です。
➃デンファレの苗の植え付けのポイントは?
植え付けは4月中旬~5月末頃が適期です。
ここでのポイントは、深植えや浅植えにならないようにすること。
バルブの根元がかるく埋まる程度が、ちょうどよい植え付けになります。
⑤デンファレの鉢植えのポイントは?
鉢植えは通気性のよいものを選びましょう。
鉢底に発泡スチロールや軽石を入れて、湿らせた水ゴケを敷きます。
その上に根を這わせたら根のあいだに空間ができないように、水ゴケやミックスコンポストを入れて植え付けしてください。
鉢内が蒸れないように、風通しのよい場所で管理することがポイントです。
⑥デンファレの植え替えのポイントは?
植え替えは1~2年に1回、4月中旬~5月頃が適期です。
あたたかくなってきた頃に行うのがポイントになります。
新しい水ゴケと用土に植え替えしてください。
⑦デンファレの増やし方!
デンファレは「高芽取り」「株分け」で増やすことができます。
⑧デンファレの株分けのやり方は?
植え替えの時期にあわせて行いましょう。
バルブが3~4本ずつになるように、清潔なハサミやナイフで切り分けます。
⑨デンファレのかかりうる病気や害虫の対策方法は?
デンファレがかかりうる病気に「軟腐病」「灰色かび病」があります。
発症した部分は取り除き、薬剤散布で消毒しましょう。
注意すべき害虫には「ハダニ」「カイガラムシ」「ナメクジ」がいます。
害虫は見つけ次第すぐに駆除してください。
⑩デンファレの切り花のやり方は?
水は少なめにして、水をきれいな状態に保つことが、切り花を長持ちさせるポイントです。
水換えは春と秋は3日に1回、夏は毎日、冬は1週間に1回を目安に行いましょう。
花瓶の中に水アカができないように、きれいに洗うことも大切です。
葉や花が乾燥し過ぎないようにするため、冷暖房の風が当たる場所は避けてください。
⑪デンファレは食用なの?
料理などに使われるデンファレは、「食用」として栽培されたものに限ります。
観賞用として売られている株には、成長促進や防虫のために薬剤が使われている場合が多くあるため、食用にはできません。
⑫デンファレの値段や価格っていくらぐらいなの?
切り花は1本200円前後~のものが多くあります。
苗は3号鉢で1,500~2,000円ほど。
開花株は花茎が5本仕立てで、5,000円ぐらいのものから10,000円以上するものもあります。
寄せ植えで複数株入っているものは、10,000円前後で販売されています。
⑬デンファレは英語でなんていうの?
「Dendrobium phalaenopsis(デンドロビウムファレノプシス)」のことを略称して、「デンファレ」と呼びます。
⑭デンファレの花言葉はなに?
デンファレの花言葉は「お似合いのふたり」「魅惑」「有能」です。
⑮デンファレの種類や品種は何があるの?
デンファレの代表的な原種には「デンドロビウム・ファレノプシス」「デンドロビウム・ビギバム」の2種があげられ、品種は数万種類にもなります。
品種には「アンジー」「アプリコットロマンス」「ジャックハワイ」「フローレンス」「レモンベル」「ジュリアオレンジ」「ブラックキャット」などがあります。
それでは今回はこれで失礼します。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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