大きく真っ白な花が特徴のカサブランカ。
結婚式や開店祝いなどの慶事から、法事にも利用されることの多いユリの一種です。
栽培はむずかしそうに見えますが、各項目にある「ポイント」に注意すれば、毎年花を咲かせることができるんです。
この記事では、はじめてカサブランカを育てる方でもわかりやすいように、栽培ポイントをご紹介します。
どうぞ最後までチェックしてみてくださいね!
今回はカサブランカについてのポイント、
以上16個の点についてお伝えします。
まずはカサブランカの育て方からお伝えします!
目次(クリックで飛べます)
カサブランカの育て方は?
カサブランカは耐寒性があるので、地植えでも育てることができます。
鉢植えで育てる場合も、基本は屋外での管理が必要です。
一年を通して涼しい環境にすることで、育ちやすくなります。
一般的なユリとは、管理方法にやや違いがあるので、しっかりとチェックしておきましょう。
ここからさらに詳しくお伝えします。
最初は、カサブランカが好む環境についてお伝えします!
カサブランカの育て方!環境はどうする?
カサブランカは、風通しのよい半日陰、または明るい日陰で育てます。
強い日光が苦手なので、直射日光や西日は避けてください。
屋外の雨の当たらない場所で管理します。
室内の場合は、レースカーテンなどで遮光した日光の当たる場所に置き、開花後は屋外へ出して育てましょう。
冬にしっかりと寒さに当てないと花が咲かないので注意してください。
用土選びは適した水分管理をするために、重要なポイントになります。
次は、カサブランカに適した用土についてお伝えします!
カサブランカを育てる際の適した用土は何?
カサブランカは排水のよい土を好みます。
なので、市販の培養土を使用する際には「球根の土」を使いましょう。
配合する場合は「赤玉土6:腐葉土3:川砂1」がおすすめの割合です。
庭土には植え付けの2週間前に苦土石灰を加えて、酸度調整をしておきましょう。
1週間前になったら腐葉土を加えて、深めに耕しておきます。
肥料を与えるときに注意してほしいポイントは、鉢植えと地植えで肥料の種類に違いがあることです。
次は、カサブランカに必要な肥料についてお伝えします!
カサブランカの育て方!肥料はどうする?
市販の培養土に元肥が含まれている場合は、元肥は必要ありません。
それ以外の用土には、元肥として緩効性化成肥料(5g/土1L)を加えてよく混ぜ込んでから植え付けします。
地植えの追肥は、春に芽が出る頃(3~4月)に緩効性肥料を、1株あたり10gを目安に施します。
満開~花後の時期に、緩効性肥料を同量与えましょう。
鉢植えの追肥は、3月下旬~8月中旬まで、週1回を目安に薄めた液肥を水やりの代わりに与えます。
花後はリン酸とカリ分の多い固形肥料を株元に施してください。
カサブランカの球根は乾燥が苦手です。
乾燥すると傷がつきやすくなったり、成長不良の原因になります。
「水やり」は重要な栽培ポイントになるので、しっかりとチェックしておきましょう。
では次は、カサブランカの水やりポイントについてお伝えします!
カサブランカを育てる際の水の量はどうする?
表土が乾いたら、鉢底から流れ出るくらいたっぷりと水やりを行います。
開花時期は水切れを起こすと、花がすぐに落ちてしまうので、水切れしないように注意してください。
真夏は朝や夕方など涼しい時間帯に水やりを行います。
日中の水やりは根腐れの原因になるので避けてください。
地植えの場合も、表土が乾いたらたっぷり水をあげましょう。
以上で基本的なカサブランカの育て方については終わりです。
次はカサブランカの画像をお見せしたいと思います!
カサブランカの画像(写真)!
ユリ科ユリ属の耐寒性球根植物です。
多年草で3年くらいは元気に花を咲かせてくれます。
4年目以降になると病気にかかりやすくなったり、花つきが悪くなってくるので、その前に株の更新を行いましょう。
草丈は80~120㎝ほどに成長します。
ユリの交配品種は大きく2つに分けられ、「オリエンタル・ハイブリット」と「アジアティック・ハイブリット」があります。
カサブランカは「オリエンタル・ハイブリット」で、主に日本原産のユリの交配から生まれた品種なんです。
そんなカサブランカの花が見られるのは、いつ頃なのでしょうか?
次は、カサブランカの開花時期や季節についてお伝えします!
カサブランカの開花時期や季節はいつ頃なの?
カサブランカの開花時期は6~8月で、夏時期が見頃です。
花径20㎝の大輪で純白の花が咲き、芳香は強めで甘くて濃厚な香りがします。
白以外の花色が「カサブランカ」の名前で販売されていることがありますが、それらはカサブランカではありません。
別の品種なのですが、カサブランカが有名であることと、花姿が似ていることから「〇〇カサブランカ」という名前がつけられているのです。
球根は乾燥に弱いので、植え付け時期にあわせて購入して、すぐに植えましょう。
次はカサブランカの球根の植え付けについてお伝えします!
カサブランカの球根の植え付けのポイントは?
カサブランカの植え付けは秋(10~11月)が適期です。
カサブランカは連作を嫌うので、ラン科の植物を植えていない場所に植え付けしましょう。
地植えの場合は球根の3~4倍の深さに植えて、株間は10~20㎝とります。
鉢植えの場合は2倍の深さに植えて、株間は10~15㎝とってください。
植え付け後はたっぷり水を与えましょう。
鉢植えで育てる場合は、大きく2つのポイントに注意しなくてはいけません。
次はカサブランカの鉢植えのポイントについてお伝えします!
カサブランカの鉢植え(プランター)のポイントは?
カサブランカを鉢植えで育てる場合は、鉢内の「乾燥」と「多湿」に注意が必要です。
通気性のよい素焼き鉢で、7~10号の深鉢がより適しています。
鉢やプランターには鉢底石を敷いて、水はけのよい状態にします。
地植えよりも水切れしやすいので、花や土をよく観察して水やりを行いましょう。
おなじ場所に置きっぱなしだと、一方向にばかり日光が当たってしまいます。
2~3週間に1回鉢植えを回して、全体に日光が届くようにしてください。
冬は土が凍結しないように、鉢植えをさらに大きな鉢に入れ(二重鉢)管理するなどの工夫が必要です。
耐寒性があり、地植えの場合はかなり深植えにしているので、屋外で越冬することができます。
地植えでのポイントは「根」です。
次は、カサブランカの地植えのポイントについてお伝えします!
カサブランカの地植えのポイントは?
カサブランカを地植えで育てる場合は強い風や雨の当たらない場所に植え付けします。
庭木があればそのふもとに植えるのもよいでしょう。
日陰をつくれない場所では、遮光ネットなどを利用して、直射日光が長時間当たらないようにします。
冬は球根の上についた「上根」が凍結しないように、表土を腐葉土や敷きワラでマルチングしましょう。
球根は冬に乾燥しやすいので、土が乾いたら日中のあたたかい時間帯に水をあげてください。
鉢植えの場合は用土の栄養が少なくなってきますし、根づまりもしてくるので、定期的な植え替えが必要になります。
地植えの場合も連作障害を予防するために、植え替えを行いましょう。
次は、カサブランカの植え替えについてお伝えします!
カサブランカの植え替えのときの注意点とは?
カサブランカの植え替えは10~11月頃が適期です。
葉が黄色くなってきたら、茎を手でひねり取ります。
ハサミやナイフなどで切ると、切り口から感染病を起こしやすくなるので注意してください。
古く傷んだ根も手で取り除きましょう。
球根をオーソサイド液(殺菌剤)に30分ほど浸して殺菌し、すぐに新しい用土に植え替えします。
芽が出るまで水切れしないように管理します。
鉢植えの場合は、毎年植え替えをしましょう。
地植えの場合は2~3年に1回を目安としますが、年数の経った株は病気にかかりやすいので、毎年植え替えを行ってください。
カサブランカは「花がら摘み」が必要な剪定作業になります。
次は、カサブランカの剪定(花がら摘み)についてお伝えします!
カサブランカの剪定(花がら摘み)のポイントは?
花は完全に枯れる前に、花茎の半分くらいから切り取って、切り花として利用しましょう。
咲き終わった花は、花のつけ根から手で摘み取ります。
子房(めしべの下端のふくらんだ部分)をしっかりと取り除いてください。
この部分が残ってしまうと、種子に栄養を取られて、株が消耗してしまいます。
花がら摘みが終わったら肥料を与えて、引き続き水やりも行います。
葉が枯れたら地際から切り落として、冬越しさせましょう。
成長したカサブランカは次のような方法で、株を増やすことができます。
栽培に慣れてきたら、ぜひ挑戦してみてくださいね!
次は、カサブランカの増やし方についてお伝えします!
カサブランカの増やし方!
カサブランカは「種まき」「分球」で増やせます。
種をつくるためには多くのエネルギーを消費し、株が弱ってしまいます。
種まきも分球も、3年ほど経った頃が丁度いい時期かもしれません。
ではそれぞれのやり方を詳しくみてみましょう。
まずは、カサブランカの種まきについてお伝えします!
カサブランカの種まき時期と種まきのポイントは?
カサブランカの種まきに適した時期は10~11月頃です。
湿らせた種まき用の土に、種が重ならないようにまいたら、5㎜くらいに覆土します。
発芽には15度以上の温度が必要なので、室内の風通しのよい日陰で管理しましょう。
土が乾燥しないように水やりを行います。
新聞紙をかぶせておくと、乾燥と寒さを防ぐことができますよ。
順調にいけば3週間ほどで発芽します。
発芽したら2週間に1回を目安に、薄めた液肥を与えてください。
本葉が出てきたら1本ずつ鉢植えに移して育てます。
次は、カサブランカの株分けについてお伝えします!
カサブランカの分球のやり方は?
分球は植え替えの時期に合わせて行います。
球根が増えていたら、手で子株を取り外してください。
それぞれを新しい土に植え替えしましょう。
球根は乾燥させないように、手早く行うことがポイントになります。
剪定や株分けのときに、感染症を防ぐために手で作業してくださいとお伝えしましたね。
その感染症とはどのような病気なのでしょうか?
次は、カサブランカのかかりうる病気や害虫についてお伝えします!
カサブランカのかかりうる病気や害虫の対策方法は?
カサブランカは「ウイルス病」に注意が必要です。
ウイルス病は発症すると株を処分しなくてはならないので、予防することが大切です。
刃物での切り口からや、害虫の食害と分泌物によって感染しやすくなります。
ウイルス病には「モザイク病」「黄化病」「萎縮病」などがあります。
カサブランカは「球根腐敗病」にかかりやすいので、植え付けや植え替えのときは、球根をしっかりと殺菌しましょう。
注意すべき害虫には「ユリクビナガハムシ」「アブラムシ」「アザミウマ」「ハダニ」などがいます。
害虫は葉や茎を食害・吸害し、ウイルス病の発症源になるので、見つけ次第すぐに駆除してください。
花がらや傷んだ葉を取り除くことが、害虫の予防にもつながります。
カサブランカの花を見たときに「ユリとどこが違うの?」と疑問を持たれた方も多いのではないでしょうか?
次の項目では、このふたつの違いをみてみましょう。
次は、カサブランカとユリの違いについてお伝えします!
カサブランカとユリの違いは?
ユリは「テッポウユリ」「ヤマユリ」「ミレッシモ」「リパッソ」などのユリ属の総称です。
カサブランカはその品種のなかのひとつで、オリエンタル・ハイブリッド系の代表種になります。
ユリの蕾は、茎に対して直角よりやや上向きにつきます。
対してカサブランカは、茎に対してやや下向きにつくのが特徴です。
ユリには花の内側に斑点があるものが多くありますが、カサブランカは斑点がなく真っ白な花を咲かせます。
この真っ白な花色は、「カサブランカ」という名前の由来にもなっているんです。
次は、カサブランカの英名についてお伝えします!
カサブランカは英語でなんというの?
カサブランカは英語で「Casa Blanca(カサブランカ)」といいます。
スペイン語で「白い家」という意味があり、モロッコの都市名でもあるんです。
カサブランカのような白いユリは、聖母マリアの象徴とされ人々に愛されてきました。
花言葉にもその花姿にぴったりなものがあるので、ご紹介したいと思います。
次は、カサブランカの花言葉についてお伝えします!
カサブランカの花言葉はなに?
カサブランカの花言葉は「壮大な美しさ」「雄大な愛」「高貴」「純粋」「無垢」「祝福」「甘美」「威厳」です。
大きく真っ白な花は、手を広げた母(聖母マリア)を表し、その花姿が花言葉の由来にもなっています。
カサブランカは切り花として販売されていることが多く、贈り物によく利用されています。
「高価な花」というイメージが強いカサブランカは、どのくらいの値段で販売されているのでしょうか?
次は、カサブランカの値段についてお伝えします!
カサブランカの値段はいくら?
カサブランカの花は、1本600~1,000円ほどで販売されています。
球根は1球300円前後で、サイズが大きくなるにつれて値段が上がり、特大サイズで600~1,000円です。
お祝い用の鉢植えは10,000円前後のものが多く、やはりカサブランカは高価な花と言えるでしょう。
それでは最後に、これまでのおさらいをしていきましょう。
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カサブランカのまとめ!
いかがでしたでしょうか?今回お伝えした重要なポイントは16個ありました。
覚えているでしょうか?1個ずつ振り返っていきましょう!
①カサブランカの育て方(環境、土、肥料、水やり)
風通しのよい半日陰、または明るい日陰で育てます。
排水のよい土を好みます。
元肥には緩効性化成肥料を使います。
地植えの追肥は、3~4月に緩効性肥料を施し、花後に緩効性肥料を与えましょう。
鉢植えの追肥は、3月下旬~8月中旬まで、週1回を目安に薄めた液肥を与えます。
花後は固形肥料を株元に施してください。
表土が乾いたら、たっぷりと水やりを行いましょう。
②カサブランカの画像(写真)!
カサブランカの画像をご紹介しました。
純白の清楚な花を、ぜひチェックしてみてくださいね!
③カサブランカの開花時期や季節はいつ頃なの?
開花時期は6~8月頃で、夏時期が見頃です。
➃カサブランカの球根の植え付けのポイントは?
植え付けは秋(10~11月)が適期です。
カサブランカは連作を嫌うので、ラン科の植物を植えていない場所に植え付けしましょう。
球根は深植えにすることがポイントになります。
⑤カサブランカの鉢植え(プランター)のポイントは?
鉢植えで育てる場合は、鉢内の「乾燥」と「多湿」に注意が必要です。
通気性のよい素焼き鉢で、7~10号の深鉢を選びましょう。
2~3週間に1回鉢植えを回して、全体に日光が届くようにしてください。
冬は土が凍結しないように、鉢植えをさらに大きな鉢に入れ(二重鉢)管理するなどの工夫が必要です。
⑥カサブランカの地植えのポイントは?
強い風や雨の当たらない場所に植え付けします。
冬は球根の上についた「上根」が凍結しないように、表土を腐葉土や敷きワラでマルチングしましょう。
球根は冬に乾燥しやすいので、土が乾いたら日中のあたたかい時間帯に水をあげてください。
⑦カサブランカの植え替えのときの注意点とは?
植え替えは10~11月頃が適期です。
黄色くなった葉と茎、古く傷んだ根を手でひねり取ります。
球根をオーソサイド液(殺菌剤)に30分ほど浸して殺菌し、すぐに新しい用土に植えます。
鉢植えの場合は年に1回、地植えの場合は2~3年に1回を目安に植え替えしてください。
⑧カサブランカの剪定(花がら摘み)のポイントは?
咲き終わった花は、花のつけ根から手で摘み取ります。
子房(めしべの下端のふくらんだ部分)をしっかりと取り除いてください。
葉が枯れたら地際から切り落として、冬越しさせましょう。
⑨カサブランカの増やし方!
カサブランカは「種まき」「分球」で増すことができます。
⑩カサブランカの種まき時期と種まきのポイントは?
種まきに適した時期は10~11月頃です。
湿らせた種まき用の土に、種が重ならないようにまいたら、5㎜くらいに覆土します。
土が乾燥しないように、室内の風通しのよい日陰で管理しましょう。
⑪カサブランカの分球のやり方は?
分球は植え替えの時期に合わせて行います。
球根が増えていたら、手で子株を取り外してください。
それぞれを新しい土に植え替えしましょう。
⑫カサブランカのかかりうる病気や害虫の対策方法は?
カサブランカは「ウイルス病」に注意が必要です。
ウイルス病は発症すると株を処分しなくてはならないので、予防することが大切です。
ウイルス病には「モザイク病」「黄化病」「萎縮病」などがあります。
「球根腐敗病」にかかりやすいので、植え付けや植え替えのときは、球根をしっかりと殺菌しましょう。
注意すべき害虫には「ユリクビナガハムシ」「アブラムシ」「アザミウマ」「ハダニ」などがいます。
害虫は見つけ次第すぐに駆除してください。
⑬カサブランカとユリの違いは?
ユリはユリ属の総称で、カサブランカは品種名です。
ユリの蕾は、茎に対して直角よりやや上向きにつきます。
対してカサブランカは、茎に対してやや下向きにつくのが特徴です。
ユリには花の内側に斑点があるものが多くありますが、カサブランカは斑点がなく真っ白な花を咲かせます。
⑭カサブランカは英語でなんというの?
カサブランカは英語で「Casa Blanca(カサブランカ)」といいます。
⑮カサブランカの花言葉はなに?
花言葉は「壮大な美しさ」「雄大な愛」「高貴」「純粋」「無垢」「祝福」「甘美」「威厳」です。
⑯カサブランカの花の値段はいくら?
切り花は1本600~1,000円ほど。
球根は1球300~1,000円で、サイズが大きくなるにつれて値段が上がります。
お祝い用の鉢植えは10,000円前後のものが多くあります。
それでは今回はこれで失礼します。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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