小さな花は控えめで、斑の入りの葉は一年中観賞できるユキノシタ。
病害虫に強く丈夫で育てやすく、観賞用や食用など用途も幅広い山野草です。
「ユキノシタ」という名前から、冬に咲く花だと思っていませんか?
じつは開花時期は冬ではないんです。
花の季節についてや、食べ方と効能、花言葉までご紹介するので、どうぞ最後までご覧ください!
今回はユキノシタについてのポイント、
以上11個の点についてお伝えします。
まずはユキノシタの育て方からお伝えします!
目次(クリックで飛べます)
ユキノシタの育て方は?
ユキノシタは湿った半日陰の岩場に自生しています。
鉢植えや地植えにしたら、自生地に近い環境をつくって管理しましょう。
白い斑の入った常緑の葉は、山菜として食べることができ、観賞用としても人気です。
耐寒性があるので冬越しさせやすいことも、育てやすいポイントのひとつになります。
ここからさらに詳しくお伝えします。
最初は、ユキノシタが好む環境についてお伝えします!
ユキノシタの育て方!環境はどうする?
ユキノシタは、湿気のある半日陰や明るい日陰を好みます。
一日中よく日が当たる場所だと乾燥してしまい、枯れる原因にもなるので注意してください。
土が強く凍結する寒冷地では、冬に株元を敷きワラや腐葉土などで覆っておくと、根の凍結被害を防ぐことができます。
適した用土に植え付けすることが好ましいですが、あまり難しく考えなくても大丈夫ですよ。
ユキノシタは、ほかの植物が育ちにくいような場所でも成長できる、丈夫な性質があるためです。
次は、ユキノシタに適した用土についてお伝えします!
ユキノシタを育てる際の適した用土は何?
基本となるのは、水はけがよく程よい保水性のある土です。
市販の培養土は「山野草用培養土」を使いましょう。
配合する場合は「エゾ砂(中粒)1:(小粒)1」や「赤玉土1:鹿沼土1」などがおすすめ。
庭土には腐葉土を混ぜ込んで、水はけのよい土壌に改良します。
湿気のある環境に置くため、土壌は水はけがよいことがポイントになります。
性質が丈夫なユキノシタは、多くの肥料を必要としません。
肥料をあげるときには、量に注意してください。
次は、ユキノシタに必要な肥料についてお伝えします!
ユキノシタの育て方!肥料はどうする?
元肥には緩効性化成肥料を使います。
用土によく混ぜ込んでから植え付けしましょう。
追肥は緩効性化成肥料を、春と秋に株元にまいて施します。
水はけのよい土を使っているので、水切れしないように管理しましょう。
では次は、ユキノシタの水やりポイントについてお伝えします!
ユキノシタを育てる際の水の量はどうする?
用土が乾き始めたら、鉢底から出るくらいたっぷり水やりをします。
地植えの場合も、土が乾燥しているときは水やりを行いましょう。
高温期である夏は用土が乾きやすいので、水切れに注意してくださいね。
以上で基本的なユキノシタの育て方については終わりです。
次は、ユキノシタの画像(写真)をご紹介します!
ユキノシタの画像(写真)!
ユキノシタ科ユキノシタ属の常緑多年草で、日本、中国、韓国に分布されます。
「ユキノシタ」という名前の由来にはいくつか説があり、雪の下でも緑の葉を茂らせることや、白い花びらを雪に見立てて雪(花)の下に葉があるからなどと言われています。
耐陰性があり日陰でもよく育つことから、日当たりの少ない場所のグランドカバーとしても人気があるんですよ。
そんなユキノシタの花が見られるのは、どの季節なのでしょうか?
次は、ユキノシタの季節についてお伝えします!
ユキノシタの季節はいつ頃なの?
ユキノシタは初夏に咲く花で、5~7月に開花します。
上部の3枚の花びらは、ピンク色で紅色の斑が入ります。
下部の2枚の花びらは、白くて長くなっているのが特徴です。
放射状に伸びたおしべは先端が球状で、花の中心には濃い黄色の花盤があります。
ユキノシタの苗は、大型の園芸店やネット通販などで購入することができます。
価格は9㎝ポットで、200~250円くらいです。
苗を購入したら鉢や花だんに植え付けしてみましょう。
次は、ユキノシタの苗の植え付けのポイントについてお伝えします!
ユキノシタの苗の植え付けのポイントは?
ユキノシタの植え付けは3~6月頃が適期です。
真夏や真冬の植え付けは避けましょう。
ポイントは浅植えにすること。
深く植えると水はけが悪くなるので注意してくださいね。
ユキノシタは一方向に茎を伸ばして、ほふくするように伸びるので、茎が伸びる方向には十分スペースをとってあげましょう。
鉢植えで育てる場合は、水分管理に注意が必要です。
次は、ユキノシタの鉢植えのポイントについてお伝えします!
ユキノシタの鉢植えのポイントは?
鉢植えは苗よりも1~2周り大きなものを使います。
水切れしやすくなるので、強い乾燥に注意してください。
用土はやや湿った状態を好みますが、水をあげ過ぎると鉢内が蒸れて根腐れしてしまいます。
受け皿に溜まった水は捨てて、通気性のよい場所で管理しましょう。
植え付けから数年経つと、鉢の中は根がいっぱいになってきます。
定期的に植え替えを行うことで、生育不良になるのを予防できます。
次は、ユキノシタの植え替えのポイントについてお伝えします!
ユキノシタの植え替えのポイントは?
2~3年に1度を目安に、新しい土へ植え替えします。
時期は3~6月または9月中旬~10月が適期です。
子株が増えているようなら、このとき株分けを行うことができます。
次は、ユキノシタの増やし方についてお伝えします!
ユキノシタの増やし方!
ユキノシタは「株分け」で増やすことができます。
成長したユキノシタは、ランナーを伸ばして増えていきます。
植え替えの時期にあわせて、ランナーからできた株を切り離し、新しい土へ植え替えしましょう。
白い模様の入る葉は観賞用として人気がありますが、山菜としてもよく知られているんです。
どのようにすれば、美味しく食べることができるのでしょうか?
次は、ユキノシタの食べ方についてお伝えします!
ユキノシタの食べ方!天ぷらにして食べるの?
ユキノシタは火を通すことで、クセもなく美味しく食べられます。
一番のおすすめは天ぷらです。
やわらかい葉を摘み取ってきれいに洗ったら、水気をしっかりとふき取ります。
天ぷらの衣をうすめに絡ませ、中温で揚げましょう。
ほかにも、おひたしや和え物、汁物などにもおすすめです。
乾燥した葉は、ハーブティーにすることもできますよ。
このようにさまざまな方法で食べることができるユキノシタには、体によい効能がたくさんあるんです!
次はユキノシタの栄養や効能についてお伝えします!
ユキノシタは栄養がたくさん?効能は?
ユキノシタの葉や茎は、古くから民間薬として利用されてきました。
昔はケガをすると、ユキノシタの葉のしぼり汁を塗って、応急処置をしていたそうです。
このしぼり汁は、「耳だれ」「中耳炎」「虫刺され」などによいとされています。
乾燥させた葉や茎を煎じたものには「解熱」「解毒」「小児のひきつけ」などを改善する効能があります。
風邪を引いたときなどには煎じて飲み、症状悪化の予防に使われます。
利尿作用もあるので、ハーブティーは「むくみの改善」にもつながりますね。
成分のひとつであるアルブミンには保湿や美肌効果があり、化粧水や軟膏などにも利用されているんです。
ユキノシタは別名「虎耳草(コジソウ)」と呼ばれています。
葉の形が虎の耳に似ていることが、別名の由来になっているんです。
では花言葉にはどのような由来があるのでしょうか?
次はユキノシタの花言葉についてお伝えします!
ユキノシタの花言葉はなに?
ユキノシタの花言葉は「深い愛情」「切実な愛情」「博愛」「恋心」「好感」です。
小児がかかりやすい中耳炎やひきつけを改善するために、ユキノシタの葉のじぼり汁が使われてきたことが「深い愛情」の由来になっています。
ユキノシタが分類される「ユキノシタ属」には多くの種類があるので、その中から一部をご紹介したいと思います。
次はユキノシタの種類や品種についてお伝えします!
ユキノシタの種類や品種は何があるの?
ユキノシタ属は世界に約300種があると言われています。
日本の固有種には次の5種類があります。
「ハルユキノシタ」
関東から近畿地方の山地に自生しています。
葉茎は緑色で赤みを帯びず、上部の花びらも白いのが特徴です。
花びらが紅色になる「ベニバナハルユキノシタ」といった品種があります。
「ジンジソウ」
下部の2枚の花弁は長く、その花姿が漢字の「人」に似ていることが名前の由来になっています。
葉の切れ込みが深いことから「モミジバダイモンジソウ」という別名もあります。
「エチゼンダイモンジソウ」
開いた花びらが漢字の「大」に似ていることが名前の由来です。
越前地方にのみ生息する種で、自生種はごく近い将来に絶滅の危険性が極めて高いとされる、「絶滅危惧IA類」に指定されています。
「センダイソウ」
「仙台草」と書きますが、仙台(宮城県)には自生していません。
江戸時代の植物記録に「仙台に自生する」という記述があったため、この名前がつけられました。
ダイモンジソウよりも花びらの幅がやや広く、オレンジ色の花粉のうが特徴的です。
「エゾノクモマグサ」
花びらの長さはすべて同じで、中央側が黄斑で先端に向かって紅斑が入るのが特徴です。
葉の形細かく切れ込み、ユキノシタと比べて花も葉も見た目が大きく異なります。
それでは最後に、これまでのおさらいをしていきましょう。
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ユキノシタのまとめ!
いかがでしたでしょうか?今回お伝えした重要なポイントは11個ありました。
覚えているでしょうか?1個ずつ振り返っていきましょう!
①ユキノシタの育て方(環境、土、肥料、水やり)
湿気のある半日陰や明るい日陰を好みます。
水はけがよく程よい保水性のある土で育てましょう。
元肥には緩効性化成肥料を使います。
追肥は緩効性化成肥料を、春と秋に株元にまいて施します。
用土が乾き始めたら、鉢底から出るくらいたっぷり水やりをします。
地植えの場合も、土が乾燥しているときは水やりを行いましょう。
②ユキノシタの画像(写真)!
ユキノシタの画像をご紹介しました。
控えめで美しい花の写真をぜひチェックしてみてくださいね。
③ユキノシタの季節はいつ頃なの?
初夏に咲く花で、5~7月に開花します。
➃ユキノシタの苗の植え付けのポイントは?
植え付けは3~6月頃が適期です、真夏や真冬の植え付けは避けましょう。
ポイントは浅植えにすること。深く植えると水はけが悪くなるので注意してくださいね。
⑤ユキノシタの鉢植えのポイントは?
水切れしやすくなるので、強い乾燥に注意してください。
用土はやや湿った状態を好みますが、水をあげ過ぎると鉢内が蒸れて根腐れしてしまいます。
受け皿に溜まった水は捨てて、通気性のよい場所で管理しましょう。
⑥ユキノシタの植え替えのポイントは?
2~3年に1度を目安に、新しい土へ植え替えします。
時期は3~6月または9月中旬~10月が適期です。
⑦ユキノシタの増やし方!
「株分け」で増やすことができます。
植え替えの時期にあわせて、ランナーからできた株を切り離し、新しい土へ植え替えしましょう。
⑧ユキノシタの食べ方!天ぷらにして食べるの?
ユキノシタは火を通すことで、クセもなく美味しく食べられます。
一番のおすすめは天ぷらです。
やわらかい葉を摘み取ってきれいに洗ったら、水気をしっかりとふき取ります。
天ぷらの衣をうすめに絡ませ、中温で揚げましょう。
⑨ユキノシタは栄養がたくさん?効能は?
葉のしぼり汁は、「耳だれ」「中耳炎」「虫刺され」などにもよいとされています。
乾燥させた葉や茎を煎じたものには「解熱」「解毒」「小児のひきつけ」などを改善する効能があります。
利尿作用もあるので、ハーブティーは「むくみの改善」にもつながりますね。
成分のひとつであるアルブミンには保湿や美肌効果があり、化粧水や軟膏などにも利用されているんです。
⑩ユキノシタの花言葉はなに?
ユキノシタの花言葉は「深い愛情」「切実な愛情」「博愛」「恋心」「好感」です。
⑪ユキノシタの種類や品種は何があるの?
ユキノシタ属は世界に約300種があると言われています。
日本の固有種には「ハルユキノシタ」「ジンジソウ」「エチゼンダイモンジソウ」「センダイソウ」「エゾノクモマグサ」があります。
それでは今回はこれで失礼します。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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