みなさんこんにちは。
今回は、クマガイソウについてお伝えしていきます。
膨らんだ袋のような唇弁と、扇型の葉が特徴的なクマガイソウ。
花の大きさは日本のラン科の中で一番大きく、群生している姿は圧倒されるものがあります。
そんなクマガイソウの不思議な魅力にとりつかれている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
性質は強く丈夫な方ですが、環境によって育てにくくなってしまいます。
クマガイソウが好む環境を作ってあげることが大切です!
今回はクマガイソウについてのポイント、
以上11個の点についてお伝えします!
まずはクマガイソウの育て方からお伝えしますね!
目次(クリックで飛べます)
クマガイソウの育て方(栽培)は?
クマガイソウの植え付けは「3〜4月」または「11月頃」が適しています。
クマガイソウは地下茎(ちかけい)を長く伸ばし、その先に次の年の花芽を作って増える性質があります。
地下茎をしっかり育ててあげることが毎年の開花に繋がります。
鉢植えでの栽培は難しく、地植えでの栽培をオススメします。
しかし、地植えはできないけれどクマガイソウを育てたい!という方もいらっしゃいますよね。
その場合は、直径が18cm以上ある鉢か、魚屋で使われる発泡スチロールのトロ箱を利用されるとよいでしょう。
また、クマガイソウは花が咲いた後に種が取れますが、できた種に栄養がわたってしまい株が弱ってしまうため、枯れる前に花を切り落とすようにしましょう。
種を採取したくなるかもしれませんが、クマガイソウは、種からの栽培はほぼ不可能だと言っても過言ではありません。
残念ですが、今ある株を大切に育てていくために、種は諦めてくださいね。
ここからはさらに詳しく、クマガイソウの好む環境からお伝えします!
クマガイソウの育て方!環境はどうする?
クマガイソウは、もともとやや薄暗い竹林などに自生する植物です。
直射日光と夏の暑さには特に注意が必要となります。
直射日光が当たると、葉がヤケドをおこして枯れてしまい、株の生育が衰えて次の年に花が咲かなくなってしまいます。
一年を通して、薄っすらと日が当たる半日陰で育てるようにしましょう。
もし、そのような場所が確保できないときは、遮光ネットなどで日当たりを調節してくださいね。
春と秋は1日当たり50%、夏は20%程度の日当たりが理想です。
寒さには強い方ですが、霜と凍結には注意しましょう。
次は、クマガイソウに適した用土についてお伝えします!
クマガイソウを育てる際の適した用土は何?
クマガイソウは、水はけのよい、やや湿り気ある柔らかい土を好みます。
鉢植えの場合は、「市販の山野草培養土」か「エビネ用の土」を利用されるとよいですよ。
地植えの場合は、掘り起こした土に「腐葉土を2~4割」ほど混ぜよく耕し、土を柔らかくしましょう。
クマガイソウの地下茎は硬く、柔軟性に欠けるため、土を柔らかくしてあげる必要があります。
次は、クマガイソウに必要な肥料についてお伝えします!
クマガイソウの育て方!肥料はどうする?
クマガイソウは、肥料をさほど必要としません。
春と秋に、1000倍に薄めた液体肥料を月に2回ほど与えてください。
真夏は、株が弱ってしまう可能性があるので肥料は与えなくていいですよ。
次は、クマガイソウの水やりポイントについてお伝えします!
クマガイソウを育てる際の水の量はどうする?
クマガイソウは乾燥に弱い植物ですが、水の与え過ぎは枯れる原因になります。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いていたら、鉢の底から水が滲み出るくらいたっぷりと与えましょう。
ただし、発泡スチロールのトロ箱や大きな鉢で育てている場合は、土の中の水が乾きにくくなっています。
目だけではなく、実際に指で土を触って、乾燥具合をしっかり確認するようにしてくださいね。
また、冬も水やりは忘れないようにしましょう。
冬の場合は、土の表面が乾いてから1〜4日ほどあけてから、午前中のあたたかいうちに与えてくださいね。
地植えの場合は、乾燥し過ぎていないようであれば水やりは必要ありません。
以上で基本的なクマガイソウの育て方については終わりです。
次に、クマガイソウの写真をお見せします!
また、クマガイソウの自生地や群生地はどこにあるのかご存知でしたか?
クマガイソウの自生地と群生地についてもお伝えします!
クマガイソウの画像(写真)!特徴は?群生地や自生地はどこ?絶滅危惧種なの?
クマガイソウは、北海道南部から九州までの、森林、竹林、杉林などに広く自生しています。
しかし、乱獲や盗掘により数が減ってしまったので自生のクマガイソウを見るのはごく稀で、現在は絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。
そんなクマガイソウを手厚く保護し、群生している姿を見ることができる貴重な場所がいくつかあるのでご紹介しますね。
・福島県福島市水原地区
・同県二本松市
・同県いわき市田人町綱木地区
・山梨県南都留群西桂町
クマガイソウの群生している様子は、息をのむ美しさです。
これ以上数が減ることがないよう、祈るばかりです。
次は、クマガイソウの開花時期についてお伝えします!
クマガイソウの開花時期や季節はいつ頃なの?
クマガイソウの開花時期は、4〜5月です。
ぜひ、実際に咲く姿を見てみたいですね。
次に、クマガイソウの値段や販売価格はいくらぐらいなのかをお伝えします。
クマガイソウの値段や販売価格はいくらぐらいなの?
クマガイソウは、野草を取り扱っている販売店など、ネットで買うことができます。
日本クマガイソウは、1株で、2,000円前後です。
クマガイソウは、中国や朝鮮半島にも分布しており、1,300〜15,00円くらいで販売されていて、日本クマガイソウより安くなっています。
中国などの大陸のクマガイソウは、日本のクマガイソウとやや形が違っています。
中国のクマガイソウは、唇弁の赤い縁取りが日本のものと比べて、色がはっきりして目立ちます。
買ってからイメージと違ったとならないように、購入するときは、確認するようにしましょう。
次は、クマガイソウの苗の植え付けのポイントをお伝えします。
クマガイソウの苗の植え付けのポイントは?
クマガイソウの植え付けの時期は、3月か11月頃です。
植え付けのポイントは、地下茎を横向きに置いて、新芽がかくれるように軽く土をかけます。
鉢植えやプランターの場合は、地下茎の芽のことろが、鉢の中心になるように植えてあげます。
地植えの場合は、芽が伸びると思われる方向に、壁や別の木などがないように、何もないことを確認しましょう。
鉢植えの場合は、市販の山野草用か、エビネ用の土が良いでしょう。
地植えの場合は、腐葉土を2~4割くらいをまぜて、ふかふかの状態にしてあげます。
次に、クマガイソウの鉢植えや地植え(庭植え)で育てる際のポイントをお伝えします。
クマガイソウの鉢植えや地植え(庭植え)で育てる際のポイントは?
クマガイソウは、地下茎の伸びがよく、根の一部が鉢に触れてしまうと、根腐れしてしまう植物です。
鉢植えにするときは、7号くらいの鉢で、直径も18〜21cmくらいは大きさのあるものを選びましょう。
大きめのプランターや、深さのある発泡スチロールの箱の底に、穴をあけたものも良いです。
はじめての方は、横に地下茎が伸びるので、丸い鉢よりは、プランターの方がトラブルが少ないかもしれません。
クマガイソウは山野草なので、鉢植えよりは、地植えに向いています。
地植えのときは、腐葉土を多めにして、ふかふかの状態にして植えてあげましょう。
次は、クマガイソウの植え替えのポイントについてお伝えします!
クマガイソウの植え替えの時期やポイントは?
クマガイソウは、地下茎が長く伸びるので、2年に1回は植え替えるようにしましょう。
植え替えの適期は、秋頃か、花芽がしっかり充実したと思われる1〜3月頃です。
植え替えのポイントをお伝えします。
まず、根を傷つけないようにスコップでクマガイソウを掘り出します。
掘り出した株についている古い土は、丁寧に洗い流しましょう。
傷んでいる根があれば、清潔なハサミやナイフなどで切り取ってください。
切り口は、消毒剤などを塗っておくと安心です。
用土は、鉢植えの場合も地植えの場合も新しいものを用意してくださいね。
植え付けるときは、新しい芽が伸びるであろう方向に、スペースをあけておくようにしましょう。
植え付け後は、乾燥しないようしっかりと水を与えてくださいね。
それでは次に、クマガイソウの種まき時期と種まきのポイントをお伝えします。
クマガイソウの増やし方!種まき時期と種まきのポイントは?
クマガイソウを種から育てるのは、とても困難です。
もし種を採るときは、株から種に栄養がいくように、花が枯れるのをまって、取り出します。
種まきの土には、市販の山野草用の土、あるいは種まき専用土をつかうと良いでしょう。
乾燥してしまうとすぐ萎えてしまうので、水切れを起こさないように、土が常に湿った状態にしておきます。
種まきの時点では、特に肥料は必要ないとされています。
このように、数が減ってしまった植物の中に、クマガイソウとよく似たアツモリソウがあります。
次は、クマガイソウとアツモリソウの違いについてお伝えします!
クマガイソウとアツモリソウの違いはなに?
クマガイソウとアツモリソウは、同じラン科アツモリソウ属に分類されます。
どちらとも、唇弁と呼ばれる袋のように膨らんだ花弁が特徴です。
「クマガイソウ」は、扇型をした葉が対をなすように2枚つき、唇弁は白色で紅紫色の模様が入っています。
「アツモリソウ」は、葉が楕円形で3〜5枚つき、花は全体的に赤っぽい色をしています。
※アツモリソウの育て方、特徴等はこちらをご覧ください。
特徴的な花をつけるクマガイソウですが、花言葉は一体どのような言葉なのでしょうか?
次は、クマガイソウの花言葉についてお伝えします!
クマガイソウの花言葉はなに?名前の由来は?
クマガイソウの花言葉は「見掛け倒し」「気まぐれな美人」です。
どちらにしても、とても残念な花言葉ですね。
クマガイソウ、アツモリソウの名前の由来をご紹介します。
袋のように膨らんだ唇弁が、その昔武将たちが流れ矢を防ぐために鎧につけた母衣(ほろ)に似ており、がっしりした方を熊谷次郎直実に、優しげな方を平敦盛にあてたものです。
両者は平家物語に登場し、一ノ谷の戦いで、平敦盛は熊谷次郎直実に討たれ若くして亡くなっています。
花色がクマガイソウは白、アツモリソウは赤っぽいため、源氏の白旗、平氏の赤旗に見立てて名付けられたとも言われています。
最後に、クマガイソウの種類はなにがあるのかをお伝えします。
クマガイソウの種類はなにがある?
クマガイソウの種類には、いくつかあります。
・日本クマガイソウ
・中国クマガイソウ
・台湾クマガイソウ
日本クマガイソウに比べて、中国クマガイソウは、唇弁の赤い縁取りが色がはっきりしており、区別して販売されています。
台湾クマガイソウは、日本クマガイソウよりも小型で、色も淡桃色のかわいらしい品種なので、日本でも人気があります。
日本クマガイソウは、地方によって呼び名が違っており、「チョウチンバナ」、「キツネノチョウチン」と言われることもあります。
「クガイソウ」は、名前は似ていますが、別の草花です。
それでは最後に、これまでのおさらいをしていきましょう。
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クマガイソウのまとめ!
いかがでしたでしょうか?今回お伝えした重要なポイントは11個ありました。
覚えているでしょうか?1個ずつ振り返っていきましょう!
①クマガイソウの育て方(環境、土、肥料、水やり)
クマガイソウは地下茎が長く伸びるため、地植えが好ましいです。
難しい場合は直径が18cm以上ある鉢か発泡スチロールのトロ箱に植え付けましょう。
直射日光が苦手なので、薄っすらと日の当たる半日陰で管理します。
土は、鉢植えは市販の山野草用培養土かエビネ用の土を使い、地植えは掘り返した土に腐葉土を混ぜ込みましょう。
肥料は与え過ぎないようにします。
クマガイソウは乾燥に弱いですが、水の与え過ぎは枯れる原因となるので、しっかり観察しながら水やりをするよう心がけがけてくださいね。
②クマガイソウの画像(写真)!特徴は?群生地や自生地はどこ?絶滅危惧種なの?
クマガイソウは、北海道南部から九州地方に自生しています。
しかし数が減り、現在は絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。
群生地は
・福島県福島市水原地区
・同県二本松市
・同県いわき市田人町綱木地区
・山梨県南都留群西桂町
などの数カ所で、手厚く保護されています。
③クマガイソウの開花時期や季節はいつ頃なの?
クマガイソウの開花時期は、4〜5月です。
④クマガイソウの値段や販売価格はいくらぐらいなの?
クマガイソウは、野草を取り扱っている販売店など、ネットで買うことができます。
日本クマガイソウは、1株で、2,000円前後です。
クマガイソウは、中国や朝鮮半島にも分布しており、1,300〜15,00円くらいで販売されていて、日本クマガイソウより安くなっています。
中国などの大陸のクマガイソウは、日本のクマガイソウとやや形や色が違っています。
買ってからイメージと違ったとならないように、購入するときは、確認するようにしましょう。
⑤クマガイソウの苗の植え付けのポイントは?
クマガイソウの植え付けの時期は、3月か11月頃です。
植え付けのポイントは、地下茎を横向きに置いて、新芽がかくれるように軽く土をかけます。
鉢植えやプランターの場合は、地下茎の芽のことろが、鉢の中心になるように植えてあげます。
地植えの場合は、芽が伸びると思われる方向に、壁や別の木などがないように、何もないことを確認しましょう。
鉢植えの場合は、市販の山野草か、エビネ用の土が良いでしょう。
地植えの場合は、腐葉土を2~4割くらいをまぜて、ふかふかの状態にしてあげます。
⑥クマガイソウの鉢植えや地植え(庭植え)で育てる際のポイントは?
クマガイソウは、地下茎の伸びがよく、根の一部が鉢に触れてしまうと、根腐れしてしまう植物です。
鉢植えにするときは、7号くらいの鉢で、直径も18〜21cmくらいは大きさのあるものを選びましょう。
大きめのプランターや、深さのある発泡スチロールの箱の底に、穴をあけたものも良いです。
はじめての方は、横に地下茎が伸びるので、丸い鉢よりは、プランターの方がトラブルが少ないでしょう。
クマガイソウは山野草なので、鉢植えよりは、地植えに向いています。
地植えのときは、腐葉土を多めにして、ふかふかの状態にして植えてあげましょう。
⑦クマガイソウの植え替えの時期やポイントは?
クマガイソウは、地下茎が長く伸びるので、2年に1回は植え替えるようにしましょう。
適期は、秋頃か、花芽がしっかり充実したと思われる1〜3月頃です。
用土は、鉢植えの場合も地植えの場合も新しいものを用意してください。
植え付け後は、乾燥しないようしっかりと水を与えましょう。
⑧クマガイソウの増やし方!種まき時期と種まきのポイントは?
クマガイソウを種から育てるのは、とても困難です。
もし種を採るときは、株から種に栄養がいくように、花が枯れるのをまって、取り出します。
種まきの土には、市販の山野草用の土をつかうと良いでしょう。
乾燥してしまうとすぐ萎えてしまうので、水切れを起こさないように、土が常に湿った状態にしておきます。
種まきの時点では、特に肥料は必要ありません。
⑨クマガイソウとアツモリソウの違いはなに?
クマガイソウとアツモリソウは、同じラン科アツモリソウ属に分類されます。
花の形は似ていますが、花の色、葉の形や枚数に違いがあります。
⑩クマガイソウの花言葉はなに?名前の由来は?
クマガイソウの花言葉は、「見掛け倒し」「気まぐれな美人」です。
また、クマガイソウ、アツモリソウの名は、平家物語に登場する熊谷次郎直実と平敦盛にちなんで名付けられています。
⑪クマガイソウの種類はなにがある?
クマガイソウの種類には、いくつかあります。
・日本クマガイソウ
・中国クマガイソウ
・台湾クマガイソウ
日本クマガイソウに比べて、中国クマガイソウは、唇弁の赤い縁取りが色がはっきりしており、区別して販売されています。
台湾クマガイソウは、日本クマガイソウよりも小型で、色も淡桃色のかわいらしい品種なので、日本でも人気があります。
日本クマガイソウは、地方によって「チョウチンバナ」、「キツネノチョウチン」と言われることもあります。
とても神秘的で不思議な魅力を持つクマガイソウ。
自宅でその姿を楽しむことができたら素敵ですね。
それでは今回はこれで失礼します。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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