みなさんこんにちは。
今回は、オオヨモギについてまとめていきたいと思います。
別名エゾヨモギ・ヤマヨモギとも言われ、キク科ヨモギ属の植物である本種…
古くから漢方薬に使われる薬用植物と知られ、かつての日本人にとり、なくてはならない植物でした。
今回は、オオヨモギについてのポイント、
以上7個の点についてお伝えします。
まずはオオヨモギの育て方からお伝えします!
目次(クリックで飛べます)
オオヨモギの育て方は?
オオヨモギはその薬効効果から、古くから人間に親しまれてきました。
オオヨモギを育てるには、鉢植え・地植えの両方の方法を選べます。
基本的には寒さを好み、栄養分をあまり必要としない点を抑えておきましょう。
つまり暑さに脆い上に富栄養化が進んだ土壌ではうまく育てることができません。
この様にオオヨモギの弱点を踏まえた適切な育て方をすれば、容易に育て上げることが可能です。
室内で育てる際はその独特な臭いと花粉にくれぐれも気をつけましょう。
地植えの際も、家族や近隣住民に思わぬ迷惑をかけてしまうかもしれません。
オオヨモギのデメリットを理解した上で、その育成に取り組んでください。
ここからさらに詳しくお伝えします。
最初は、オオヨモギが好む環境についてお伝えします!
オオヨモギの育て方!環境はどうする?
オオヨモギはその名の通り、草丈が1〜2mにも及ぶ巨大な多年草です。
主生息地は近畿以北であり、冷涼な環境を強く好む山岳植物なので、近畿以南で育てる場合は極端に小型化してしまいます。
その反面、日の光を好むので本来のオオヨモギを楽しみたい方は、日除けやゴザなどを有効に使うか…思い切ってエアコンの効く室内に夏場は取り込んでしまいましょう。
基本的には生命力が強く育てやすい植物です。
オオヨモギはその用土にも特にこだわりはなく、水捌けが悪くよほど痩せた土地でない限り問題なく育ちます。
条件が整えば地中に地下茎を張り巡らせ異様に生い茂ってしまうので、他の植物にダメージがいかないような工夫が必要です。
必要以上に増やしたくない場合は板などで土地をセパレートし、地下茎の侵入を防ぐ必要があります。
水やりも地表が乾き始めたら与える程度で構いません。
一つ注意するのはオオヨモギを始めとするヨモギの仲間は「ヨモギアレルギー」のアレルゲンになることです。
その花粉が主要因であり、鉢植えの際は同居のご家族・地植えの際は近隣住民の方に十分配慮しなければなりません。
次は、オオヨモギに適した用土についてお伝えします!
オオヨモギを育てる際の適した用土は何?
オオヨモギの用土は地植えと鉢植えで異なります。
地植えの際は、極端に痩せ栄養に乏しい土地でない限り土づくりは必要ありません。
痩せた土地に植える場合は、1m四方を目安に「堆肥」と「腐葉土」を5kgほど混ぜ合わせ、そこに100gほどの石灰を加えます。
鉢植え時は「赤玉土」と「腐葉土」を「7〜6:3〜4」の比率にならった混合土を使用します。
このようにオオヨモギは極端に栄養が欠乏した土地や用土でなければ、問題なく育てることができるのです。
次は、オオヨモギに必要な肥料についてお伝えします!
オオヨモギの育て方!肥料はどうする?
オオヨモギを生育させる際は、ほぼ肥料は必要としません。
地植えの場合は痩せた土地でも、前述以上の追肥は不要となります。
鉢植えの際は春から秋にかけての生育期に、月に1〜3回ほど速効性肥料の液肥を足す程度で構いません。
では次は、オオヨモギの水やりポイントについてお伝えします!
オオヨモギを育てる際の水の量はどうする?
オオヨモギが必要とする水分量は極めて平均的であり「多過ぎず…かつ少なからず」で十分です。
具体的には、地植えをしたオオヨモギは土地の土壌に根付くまで、2〜4週間ほど毎日水やりをします。
その後は水やりは行わなくても構いません。
オオヨモギを鉢植えした際は、土の表面が乾いてきたら水やりを行います。
オオヨモギは基本的に、かなり過酷な環境下でも耐えうる頑健種なので、むしろ増えすぎに注意を払う必要があります。
以上で基本的なオオヨモギの育て方については終わりです。
次に、オオヨモギの画像(写真)!葉っぱや種子の特徴についてお伝えします。
オオヨモギの画像(写真)!葉っぱや種子の特徴は?原産地はどこ?
上記画像がオオヨモギです。
オオヨモギの葉は互生することで有名です。
互生とは茎を中心とし、その葉がさまざまな方向に成長することを指します。
漢方種らしく独特な匂いを持ち、他の植物の成長を阻害するほど生い茂るケースもあるので、適宜2〜3mmほど根元を残しある程度の葉を摘み取ってしまっても構いません。
葉とは異なりますが、その地下茎は他の植物の発芽を抑制する物質を出すという特徴も持ちます。
オオヨモギの葉の表面には細かい繊毛が生えており、乾燥に襲われた際、気孔の葉呼吸に含まれる水蒸気を逃さない役割を持ちます。
その匂いと共に害虫から身を守るのに使っているのでは?という説もあります。
基本的にはやや肉厚の鋭利な細長い形が葉の特徴ですが、奇形や変異が多く見られることが報告されており、必ずしも均一の形を取るとは限りません。
オオヨモギの種子は8〜10月の開花後の落花時に実り始め、すぐに「痩果(そうか)」として風に乗り辺り一面に撒き散らかされます。
痩果の代表例はタンポポの種子であり、大多数の植物に見られるような乾いた種のことを示します。
米粒のように細長く長さは1mmほどですが、タンポポのように綿毛は持ちません。
種子の中央には縦の線が一本刻み込まれており、この形状と実が弾ける性質からうまく風に運んでもらうと言う訳です。
オオヨモギの原産地は近畿地方以北から北海道にかけての国内・中国・ロシアとなります。
次は、オオヨモギの開花時期や季節についてお伝えします。
オオヨモギの開花時期や季節はいつ頃なの?
画像はオオヨモギの蕾となります。
オオヨモギの開花時期は8月の真夏から10月の初秋にかけての約2ヵ月間です。
「頭花」と呼ばれる非常に小さく地味な淡い黄色の花を、花茎に沿って無数に開花させます。
次は、オオヨモギの値段についてお伝えします。
オオヨモギの値段や販売価格はいくらぐらいなの?
オオヨモギはその薬効効果や寄植えの際のアクセントに使われます。
そのため販売時には「山菜」として売られます。
具体的なオオヨモギの値段は、最も安価な苗で500〜1,000円ほどです。
たまに種の状態でも販売されることがあり、この場合はさらに価格は低くなり200〜300円ほどになります。
それでは、オオヨモギの苗の植え付けについてお伝えします!
オオヨモギの苗の植え付け(植え方)や植え替えの時期とやり方は?
オオモヨギの苗の植え付け・植え替えはかなり簡単な作業となります。
植え付け・植え替えに適した時期は9〜10月ごろの初秋にかけてです。
オオヨモギの苗の植え付けの際は鉢やプランターを使い、特別な用土は必要ありません。
ただ鉢底には水の通り道である「軽石」や「鉢底石」は必ず敷いてください。
多湿に弱いので根腐れを起こす危険があります。
市販の「草花用用土」や「山野草用用土」その他、既に育てている他の植物の土を失敬して流用しても良いでしょう。
オオヨモギは地下茎を張り巡らし増えていくので、大きめの鉢やプランターを選んでください。
植え付け方法は用土を1/3ほど入れた後、オオヨモギの苗を中心に据え残りの2/3の用土で土を固めます。
野外で手に入れたオオモヨギの苗は、根を軽く振り払い植えたい場所に移植するだけで構いません。
植え替えは1年に1回行い、植え替えるごとに一回り大きな鉢を用意しましょう。
オオモヨギの大きさに比例したプランターや鉢が必要になりますが、ある程度大きく育った時点で庭植えに移行することができます。
それでは次に、オオヨモギは食用なの?をお伝えします!
オオヨモギは食用なの?食べられる?薬効はある?
市販されているヨモギ餡(写真左)ヨモギ餅(写真右)となります(※原材料はオオヨモギです)
オオヨモギには薬効成分の他「酵素」「クロロフィル」「各種ビタミン」「ミネラル」「食物繊維」が豊富に含まれています。
これらの働きにより血中の老廃物を体外に排出する作用があり、新陳代謝も活発にしてくれるのです。
この様な薬効を持つことから古くから漢方薬として重宝されていました。
また、オオヨモギは食用としても全国各地で使用されています。
オオヨモギは生で食べることが可能です。
ただし薬用植物なので、一度に大量に取りすぎない様にしてください。
味噌汁に刻んだオオヨモギを少量浮かべたり、よもぎ団子にはすり潰した生の状態で生地に練り込まれています。
多くはそのまま食べるということはなく、そのほとんどがオオヨモギを元にした料理や和菓子類です。
具体的なものとして「オオヨモギのお浸し」「よもぎ茶」「天ぷら」米に練り込んで焼く「よもぎ草餅」等が挙げられます。
注意して欲しいのはオオヨモギやヨモギの若芽はトリカブトの若芽と非常に酷似していることです。
自生地などに赴きご自身で摘み取って食べる際には、それぞれの若芽を見分けれる知識を学ぶか、詳しい方と一緒に同行してください。
過去には誤認による死亡例もあるので、心配な方は店頭やネット通販などで購入した方が良いでしょう。
最後に、オオヨモギの種類や品種をお伝えします!
オオヨモギの種類や品種は何があるの?ヨモギとの違いや見分け方はなに?
オオヨモギはその流通種が原種のみであり、品種及び改良品種というものはほぼ存在しません。
稀に原生地域に生息する他の近縁種と交雑することもあるそうですが、そのような交雑種はすぐに淘汰されてしまうので、品種と呼ぶのは難しいでしょう。
オオヨモギとヨモギはかなり酷似しており、事前知識がなければ「成長不良の小さなオオヨモギ」と「普通に育ったヨモギ」はまず区別がつきません。
見分ける際に最も使われるのは葉柄(茎から分かれた葉の付け根部分)における「仮托葉」の有無です。
仮托葉は葉柄に生えているごく小さな葉のことを指し、これを持つのが「ヨモギ」一切持たないものが「オオヨモギ」となります。
それでは最後に、これまでのおさらいをしていきましょう。
オオヨモギのまとめ!
いかがでしたでしょうか?今回お伝えした重要なポイントは7個ありました。
覚えているでしょうか?1個ずつ振り返っていきましょう!
①オオヨモギの育て方(環境、土、肥料、水やり)
オオヨモギは山野草なので耐暑性に乏しく、寒く日あたりの良い環境を好みます。
鉢植え時は腐葉土・赤玉土の混合土、地植えの際はその土地の土をそのまま使用します。
肥料はほぼ不必要であり、水分も過剰には求めず乾燥地でも元気に育ちます。
②オオヨモギの画像(写真)!葉っぱや種子の特徴は?原産地はどこ?
オオヨモギの葉は互生し、その表面には短毛が生えています。
種子は開花期後に実り、痩果の性質を持ちます。
綿毛はありませんがタンポポの様な種子であり、風に乗り遠くの地で新たに芽吹きます。
原産地は国内の近畿以南から北海道・ロシア・中国となります。
③オオヨモギの開花時期や季節はいつ頃なの?
オオヨモギは8〜10月の真夏から初秋が開花時期です。
頭花と呼ばれる小型の黄緑色の花を、花茎に無数に咲かせます。
④オオヨモギの値段や販売価格はいくらぐらいなの?
苗での販売がほとんどで500〜1,000付近の価格帯となります。
⑤オオヨモギの苗の植え付け(植え方)や植え替えの時期とやり方は?
苗の植え替え・植え付けは9〜10月の同時期に行います。
植え付けは大きめの鉢やプランターでも行い、底に軽石等を敷き水の通り道を確保します。
用土はあらゆる土が使用できます。
1/3ほど用度を足し中央に苗を据え、残りの用土で軽く押し固めましょう。
植え替えは1年に1回行います。
新たに大きめの入れ物を用意し、根の土を軽くふるい落とし植えたい場所に移動するだけです。
ある程度育ったら容易に庭植えに移行可能となります。
⑥オオヨモギは食用なの?食べられる?薬効はある?
オオヨモギは生食・加工食・料理の材料として食用にされており、問題なく食べられます。
薬草なので生食の際は摂り過ぎに注意しましょうら、
血の巡りをよくし新陳代謝をあげる薬効を持ちます。
代表的な加工食・料理は「オオモヨギノのお浸し」「よもぎ茶」「天ぷら」「よもぎ餅」等が挙げられます。
⑦オオヨモギの種類や品種は何があるの?ヨモギとの違いや見分け方はなに?
オオヨモギはそれのみで単独種を構成するので、さらに枝分かれした種類はありません。
流通するのは100%原種なので品種等も存在しないでしょう。
ヨモギとオオヨモギの見分け方は葉柄における「仮托葉」の有無です。
仮托葉を持つのがヨモギ、持たないのがオオヨモギとなります。
それでは今回はこれで失礼します。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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