みなさんこんにちは。
今回は、ソバナ(山菜)についてまとめていきたいと思います。
ソバナ(山菜)はキキョウ目キキョウ科ツリガネニンジン属に属する山岳植物です。
山地のブナ林内や沢近くのやや湿った場所に群生し、古くからその根は薬用、新芽は食用として用いられています。
今回は、ソバナ(山菜)についてのポイント、
以上8個の点についてお伝えします。
まずはソバナ(山菜)の育て方からお伝えします!
目次(クリックで飛べます)
ソバナ(山菜)の育て方は?どれくらいの大きさや高さに成長するの?
ソバナ(山菜)はシーズンごとに基本的な育て方が変化する植物です。
ソバナ(山菜)は春と秋は風通しが良く日当たりの良い環境を強く好みます。
やや湿った環境下で自生していますが、梅雨の時期は雨が直接当たらない冷涼な環境に移動しましょう。
冷え込みが強い冬季に差し掛かると、軒下など暖を取れる場所に移動し、凍結しないように保護します。
このようにソバナ(山菜)は、一年を通し好適環境が目まぐるしく変わる植物です。
ソバナ(山菜)はその高さがおおよそ30cmから最大1mにまで成長します。
茎や葉がかなり細い山野草であり、上向きにすらっと生育するので横幅は控えめで、その高さに比べ大きさはさほど感じない植物です。
ここからさらに詳しくお伝えします。
最初は、ソバナ(山菜)が好む環境についてお伝えします!
ソバナ(山菜)の育て方!環境はどうする?
ソバナ(山菜)は基本的には風通りが良く日当たりの良い、やや湿った環境を好む山野草です。
ただ前述したように梅雨季など、多量の降雨には気をつけてください。
山野草ですが高山植物ではなく、山の麓などが自生地に当たるので、冬場の霜や降雨など極端な低温も嫌います。
一般的にソバナ(山菜)などの山野草・山菜は自生地以外での育成には、かなり気を使う必要性があるのです。
次は、ソバナ(山菜)に適した用土についてお伝えします!
ソバナ(山菜)を育てる際の適した用土は何?
ソバナ(山菜)は頻繁に置き場所を変える必要があるので、鉢植え育成が最も適しています。
ソバナ(山菜)には市販品の「山野草用培養土」と言う便利なものが売られていますので、そちらを主体にすると良いでしょう。
ご自身で用土を自作する際は「硬質鹿沼土」「桐生砂」「軽石」を等分に混ぜ合わせた混合用土が適しています。
更に巨大化させたい場合は、腐葉土も等分に混ぜ合わせてください。
次は、ソバナ(山菜)に必要な肥料についてお伝えします!
ソバナ(山菜)の育て方!肥料はどうする?
ソバナ(山菜)には液体肥料を十分に薄めたものを、頻繁に施しましょう。
開花期が近づいたら、この液体肥料は完全にストップしてください。
元肥として植え付けの際に、その根に触れないように緩効性肥料を施します。
では次は、ソバナ(山菜)の水やりポイントについてお伝えします!
ソバナ(山菜)を育てる際の水の量はどうする?
ソバナ(山菜)の水やりは表土が乾いたらその都度行います。
気をつけたい点として夏場の水やりが挙げられます。
この時期は日が沈む夕方を目安に、鉢やその周りにたっぷりの水やりをし、夜間温度をできるだけ下げるようにしましょう。
以上で基本的なソバナ(山菜)の育て方については終わりです。
次はソバナ(山菜)の写真をお見せします!
ソバナの画像(写真)!花や葉っぱの特徴は?青い花を咲かせるの?食用なの?食べ方は?
自生地に生えるソバナ(山菜)の写真です。
ソバナ(山菜)の花は釣り鐘状に下向きにつくのが特徴です。
茎先・茎頂にまばらに開花し、花の色は淡い紫色・青色をしています。
ソバナ(山菜)の葉は互いに互生し合い、長い“柄”を持つという共通項を持ちます。
面白いことに葉の形状は2種類で、卵型の小さな葉と、広被針形という尖った針状の形の葉をつけるのです。
長さは4〜10cm弱・幅は2〜7cmとかなり差があり薄く柔らかく、その縁は鋸葉というギザギザの形状を取ります。
ソバナ(山菜)はその新芽が古くから食用とされています。
食べ方・調理法としてはかなり簡素で、下処理は茹でて水に晒すだけです。
そのまま味噌汁の具に入れたり、下処理後のソバナ(山菜)をおひたしや酢の物などにし、食します。
近年では味噌マヨネーズや辛子和えといった、新しい食べ方も模索されているようですよ。
次に、ソバナ(山菜)の開花時期や季節はいつ頃なのかについてお伝えします。
ソバナの開花時期や季節はいつ頃なの?いつの季語なの?多年草なの?原産地はどこ?
写真がソバナ(山菜)の満開時の花です。
ソバナ(山菜)の開花時期は6〜7月の春の終わりから初夏になります。
冬に地上部を落とし休眠をし、春になると新芽を出し、徐々にその葉を展開していきます。
夏場を中心に開花・成長期を迎え、秋になると枯れるというサイクルを繰り返す『多年草』です。
ソバナ(山菜)は夏に開花が多く見られることから、夏の季語として数々の俳句で用いられています。
原産地は日本国内では本州・四国・九州にかけ自生しており、国外では中国・朝鮮半島などの自生地が有名です。
次は、ソバナ(山菜)の値段や販売価格はいくらぐらいなのかについてお伝えします。
ソバナの値段や販売価格はいくらぐらいなの?
ソバナ(山菜)の鋸葉の画像です。
ソバナ(山菜)の値段・販売価格は3号ポットの苗床で概ね600〜1,000円と言ったところです。
実店舗でもECサイトでも広く取り扱われていますが、ごく稀に枯死した株を休眠株と偽り販売する業者も居るようなので、なるべく生育期の春・夏に実店舗での購入をお勧めします。
次は、ソバナ(山菜)の苗の植え付け(植え方)や植え替えの時期とやり方についてお伝えします。
ソバナの苗の植え付け(植え方)や植え替えの時期とやり方は?
ソバナ(山菜)は熟練者であれば庭植えも可能ではありますが、本項では初心者の方向けに鉢植え時の植え替え・植え付け方法をご説明させていただきます。
山野草という特性、そして季節毎の細かな管理が必須である以上、鉢植え育成がソバナ(山菜)にとってもベストでしょう。
ソバナ(山菜)の植え付けには特別な方法は必要ありません。
購入時が冬季でしたら休眠が明けるのを待ち、夏季でしたら購入時の状態で翌年の2月下旬から3月まで、購入時の状態で育成しましょう。
もし途中で成育不良等が起こるようでしたら、山野草培養土や混合用土に普通に植え付けて構いません。
ただし、根を傷つけると非常に脆くなりますので、この点のみ気をつけてください。
ソバナ(山菜)の植え替えは基本的に毎年行います。
植え替え適期は休眠期に当たる冬季の2月下旬から、生育期に入りかけの3月初春にかけてです。
ソバナ(山菜)の株分けも兼ね、必ず新しい用土と根に触れない位置に緩効性肥料を施しましょう。
植え付け時同様、その根は慎重に取り扱ってください。
それでは、ソバナ(山菜)の増やし方についてお伝えします!
ソバナの増やし方!挿し木(挿し芽)や種まきのやり方はどうするの?
ソバナ(山菜)はその種子と挿し木(挿し芽)で増やすことが可能です。
まず種から育てる場合ですが、種を入手したらなるべく早く種まきし、涼しい場所に置きつけてください。
用土は山野草培養土を用いましょう。
発芽が見られたら日差しの良い場所に移動し、水やりはやや頻度を増やしてください。
剪定・切り戻しは花をつける状態まで決して行わないようにするのがコツです。
開花まで持ち込めば、その後は通常の育成方法で構いません。
挿し木(挿し芽)の適期ですが、5〜6月ごろの開花前に、樹勢の良い茎を選び切り戻してください。
切断面からは乳液のような液体が溢れるので、こちらを良く洗い流し、混合用土・培養土のいずれかに挿します。
1〜2ヶ月後の開花時期には根を伸ばし始めますが、念のため切断面に発根剤を塗布した方が確実です。
発根が認められたら、後は初期苗と同様の手順で育成するだけです。
それでは次に、ソバナ(山菜)に似た花は何があるのかをお伝えします!
ソバナに似た花は何がある?ヒメシャジンやイワジャシンやツリガネニンジンやキキョウとの違いや見分け方は?
ソバナ(山菜)と日本人との関係性は歴史が長く、類似した植物も多数国内に自生しています。
ソバナ(山菜)と最も誤認しやすいのが“ツリガネニンジン”でしょう。
どちらも同じキキョウ科ツリガネニンジン属の多年性植物であり、花の色もほぼ見分けがつきません。
異なる点はその根と花期の葉の状態です。
ツリガネニンジンは白く肥厚した根を持ち、葉は互生ではなく取り囲むようにつく“円心形”の特徴を持ち、開花期には全て枯れ落ちてしまいます。
ソバナ(山菜)と比較すると、かなりの違いが見られますね。
花のつきもツリガネニンジンは連なるような輪生花を咲かせますが、ソバナ(山菜)は花が一つづつ独立して開花するので、その点でも見分けは容易です。
ヒメシャジン・イワシャジンとソバナ(山菜)の違いは、前者2種が『高山植物』でソバナ(山菜)より過酷な岩礁地帯に生息することです。
分布地域もこの2種はソバナ(山菜)とは全く異なり、関東地方南西部及び中部地方南東部の高山地帯に限定されます。
開花期はヒメシャジンは7〜9月、イワシャジンは9〜10月と、ソバナ(山菜)の開花後となります。
キキョウとの違いはその花で一目瞭然です。
そもそもキキョウ科キキョウ属の植物であり、ツリガネニンジン属のソバナ(山菜)とは分類的に異なる種類です。
ソバナ(山菜)の釣鐘状の花に対し、キキョウは5つの花弁をしっかりと開花させる花を持ちます。
またキキョウの野生種はこれまで紹介した植物の中で唯一、環境省レッドリストの絶滅危惧II類にカテゴライズされており、自生株が手厚く保護されているのです。
この様に似たような4種の植物ですが、それぞれに明確な差が見られます。
最後に、ソバナ(山菜)の花言葉や和名や学名や英語名はなにかをお伝えします!
ソバナの花言葉や和名や学名や英語名はなに?何日の誕生花なの?名前の由来はなに?
ソバナ(山菜)の花言葉は『清らかな愛』を意味します。
和名表記は「岨菜」もしくは「蕎麦菜」となります。
切り立った崖という意味を「岨」の字は持ち、崖に生息することが多い上に若芽が食用として用いられることから「岨菜」と名付けられたとされています。
「蕎麦菜」の和名はソバナ(山菜)の葉の柔らかさが、蕎麦の葉に非常に似通ることに由来しています。
ソバナ(山菜)の学名は「Adenophora remotiflora」と表記されます。
英名はなく、学名をそのまま英字表記として用いられています。
9月15日の誕生花であり、名前の由来は漢字表記でご説明した通りです。
それでは最後に、これまでのおさらいをしていきましょう。
ソバナ(山菜)のまとめ!
いかがでしたでしょうか?今回お伝えした重要なポイントは8個ありました。
覚えているでしょうか?1個ずつ振り返っていきましょう!
①ソバナの育て方(環境、土、肥料、水やり)
春と秋は風通しが良く日当たりの良い環境を強く好みます。
やや湿った環境下で自生していますが、梅雨期は雨が直接当たらない冷涼な環境で育てます。
冬季には軒下など暖かい場所に移動し、凍結しないように保護してください。
用土は市販品の「山野草用培養土」自作する際は「硬質鹿沼土」「桐生砂」「軽石」を等分に混ぜ合わせた混合用土を用います。
巨大化させたい場合は、腐葉土も等分に混ぜ合わせてください。
肥料は液体肥料を十分に希釈し頻繁に施しましょう。
開花期に肥料を与える必要はありません。
元肥として植え付けの際に、根に触れないように緩効性肥料を施します。
水やりは表土が乾いたらその都度行います。
夏場は日が沈む夕方を目安に、鉢やその周りにたっぷりの水やりをし、夜間温度を下げるようにします。
②ソバナの画像(写真)!花や葉っぱの特徴は?青い花を咲かせるの?食用なの?食べ方は?
釣り鐘状に下向きにつく花が特徴的です。
茎先・茎頂にまばらに開花し、花色は淡い紫色・青色をしています。
葉は互いに互生し合い、長い柄を持ちます。
形状は2種類で、卵型の小さな葉と、広被針形という尖った針状の形の葉をつけるのです。
長さは4〜10cm弱・幅は2〜7cmとかなり差があり、薄く柔らかくなり、鋸葉というギザギザの形状を取ります。
ソバナはその新芽が食用とされています。
簡素な調理方法で、下処理は茹でて水に晒すのみです。
味噌汁の具に入れたり、下処理後のソバナ(山菜)をおひたしや酢の物などにするそうです。
味噌マヨネーズや辛子和えといった食べ方も模索されます。
③ソバナの開花時期や季節はいつ頃なの?いつの季語なの?多年草なの?原産地はどこ?
開花時期は6〜7月の春の終わりから初夏になります。
夏場を中心に開花・成長期を迎え、秋になると休眠期を迎える多年草です。
夏に開花が多く見られるため、夏の季語としての意味合いを持ちます。
原産地は日本国内では本州・四国・九州、国外では中国・朝鮮半島などに自生地しています。
④ソバナの値段や販売価格はいくらぐらいなの?
3号ポットの苗床で概ね600〜1,000円で販売されています。
⑤ソバナの苗の植え付け(植え方)や植え替えの時期とやり方は?
ソバナの苗の植え付けには特別な方法は必要ありません。
購入時が冬季の場合休眠が明けるのを待ち、夏季でしたら購入時の状態で、翌年の2月下旬〜3月まで育成し続けます。
途中で成育不良等が起こるようでしたら、山野草培養土や混合用土に普通に植え付けて構いません。
根を傷つけると非常に脆くなります。
植え替えは基本的に毎年行います。
適期は休眠期に当たる冬季の2月下旬から、生育期に入りかけの3月初春にかけてです。
株分けも兼ね、必ず新しい用土と根に触れない位置に緩効性肥料を施し、植え替えてください。
⑥ソバナの増やし方!挿し木(挿し芽)や種まきのやり方はどうするの?
種子と挿し木(挿し芽)で増やします。
種を入手したらなるべく早く種まきし、涼しい場所に置きつけてください。
用土は山野草培養土を用いましょう。
発芽したら日差しの良い場所に移動し、水やりの頻度を増やします。
剪定・切り戻しは開花期まで決して行わないようにします。
開花まで持ち込めば、その後は通常の育成方法で構いません。
挿し木(挿し芽)の適期は5〜6月ごろの開花前で、樹勢の良い茎を選び切り戻したものを用います。
切断面の液体を良く洗い流し、混合用土・培養土のいずれかに挿します。
1〜2ヶ月後の開花時期に発根を始めますが、切断面に発根剤を塗布した方が確実です。
発根が認められたら、後は初期苗と同様の手順で育成するだけです。
⑦ソバナに似た花は何がある?ヒメシャジンやイワジャシンやツリガネニンジンやキキョウとの違いや見分け方は?
類似した植物は多数国内に自生しています。
最も誤認しやすいのが“ツリガネニンジン”でしょう。
異なる点はその根と花期の葉の状態です。
ツリガネニンジンは白く肥厚した根を持ち、葉は互生ではなく取り囲むようにつく“円心形”の特徴を持ち、開花期には全て枯れ落ちます。
花のつきもツリガネニンジンは輪生花ですが、ソバナ(山菜)は独立して開花するので、容易に見分けられます。
ヒメシャジン・イワシャジンとの違いは、『高山植物』でソバナ(山菜)より過酷な礫地帯に生息することです。
生息地域もソバナ(山菜)とは全く異なり、関東地方南西部及び中部地方南東部の高山地帯に限定されます。
開花期もヒメシャジンは7〜9月、イワシャジンは9〜10月と、ソバナ(山菜)の開花後となります。
キキョウとの違いはその花で一目瞭然です。
ソバナ(山菜)の釣鐘状の花に対し、キキョウは5つの花弁をしっかりと開花させる花を持ちます。
⑧ソバナの花言葉や和名や学名や英語名はなに?何日の誕生花なの?名前の由来はなに?
花言葉は『清らかな愛』を意味します。
和名は「岨菜」もしくは「蕎麦菜」となります。
切り立った崖という意味を「岨」の字は持ち、崖に生息することが多い上に若芽が食用として用いられることから「岨菜」と名付けられたとされています。
「蕎麦菜」の和名はソバナ(山菜)の葉の柔らかさが、蕎麦の葉に非常に似通ることが由来です。
学名は「Adenophora remotiflora」と表記されます。
英名はなく、学名をそのまま英字表記として用いるようです。
ソバナは9月15日の誕生花です。
それでは今回はこれで失礼します。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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