みなさんこんにちは。
今回は、シデコブシについてまとめていきたいと思います。
シデコブシは、モクレン科モクレン属に属する落葉小高木です。
学名は「Magnolia stellata」で、別名「ヒメコブシ」とも呼ばれ、日本の固有種です。
別名の通り、コブシよりも樹高が低く株が小さいのが特徴です。
しかし、「ベニコブシ」という品種のことを「ヒメコブシ」と呼ぶこともありますので、きちんと伝えたい場合は「シデコブシ」と表現しましょう。
今回は、シデコブシについてのポイント、
以上11個の点についてお伝えします。
まずはシデコブシの育て方からお伝えします!
目次(クリックで飛べます)
シデコブシの育て方は?
シデコブシは、育てやすく花芽が付きやすい樹木です。
手をかけなくても成長が早く、花も多く付けてくれるので、庭木を育てるのが初めての方でも育てやすいでしょう。
シデコブシは盆栽としても人気がありますが、庭に植え付ける際は十分なスペースを確保してください。
ここからさらに詳しくお伝えします。
最初は、シデコブシが好む環境についてお伝えします!
シデコブシの育て方!環境はどうする?
シデコブシは、日当たりの良い場所で育てましょう。
半日陰でも育ちますが、本来は日の当たる湿地などで自生しています。
そのため、日は当たっても乾燥が強くならない環境で育てるのが適しています。
また、シデコブシは移植を嫌うので植え付ける際は場所を良く選んでからにしてください。
次は、シデコブシに適した用土についてお伝えします!
シデコブシを育てる際の適した用土は何?
シデコブシは、土質は選びませんが水はけが良い用土で育てましょう。
また、腐植質に富んだ土壌を好むので、庭の土に腐葉土を混ぜ込んでから植え付けてください。
そうすることによって、腐植質に富んだ土壌を作れるだけでなく水はけも良くなります。
次は、シデコブシに必要な肥料についてお伝えします!
シデコブシの育て方!肥料はどうする?
シデコブシは、肥料を与えすぎると肥料焼けを起こし徒長します。
そのため、肥料は少なめにすることを意識しましょう。
肥料は木が若いうちだけ、1月~2月と5月に緩効性肥料を株元に施してください。
成木になれば肥料は必要ありません。
では次は、シデコブシの水やりポイントについてお伝えします!
シデコブシを育てる際の水の量はどうする?
シデコブシは、ほぼ降雨のみで育ちます。
根付くまでの間と、乾燥状態が続く場合のみ水やりをしてください。
以上で基本的なシデコブシの育て方については終わりです。
次はシデコブシの写真をお見せします!
シデコブシの画像(写真)!特徴は?花や葉や実はどんな感じ?絶滅危惧種なの?
シデコブシは、樹高約2m~5mにもなる落葉小高木です。
花は花径約7cm~12cmで、12枚~18枚、多いと30枚近くもの花びらを付けます。
花色は通常白色ですが薄い紅色のものもあり、ひらひらとしたリボンのような花びらが特徴です。
「シデコブシ」という和名は、紙垂のようなコブシに似た花を咲かせることに由来されているそうです。
(紙垂(しで)とは、四手とも書きますが「玉串やしめなわなどに下げる紙」のことを指します。)
花は両性花で気にならない程度の香りがあり、葉が付かないうちに開花します。
若い枝や葉の柄には軟毛が密に生えていて、蕾が開かないうちは毛に覆われており毛皮を被ったような姿が愛らしいです。
(シデコブシの蕾)
成長した葉は、長い楕円形で互い違いに生えています。
シデコブシの実は、コブシと同じような袋状の集合果を付けます。
(シデコブシの実)
種子もコブシと同じように赤く、実が熟すと顔を出しますが、その様子はきれいな花とは違うイメージを持つはずです。
(シデコブシの種)
また、シデコブシは絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されていましたが、2006年~2007年に見直され、準絶滅危惧(NT)に指定されています。
次に、シデコブシの開花時期をお伝えします!
シデコブシの開花時期や季節はいつ頃なの?紅葉する?
シデコブシの開花時期は、コブシと同じ3月~4月上旬です。
8月~9月には熟した果実を観ることができます。
また、シデコブシは落葉小高木なので、紅葉は11月頃から観られ徐々に落葉します。
次は、シデコブシの販売場所をお伝えします!
シデコブシの販売場所は?どこで買えるの?
シデコブシは、園芸店やインターネット通販で購入できます。
小さな苗であれば1000円前後で購入できますが、大きなものになると10000円を超えるものもあります。
シデコブシは、洋風の庭にも和風の庭にも合いますのでお好きなサイズから育ててみてください。
それでは次に、シデコブシの苗の植え付けのポイントをお伝えします!
シデコブシの苗の植え付けのポイントは?
シデコブシの苗の植え付けは、1月~3月上旬に行いましょう。
シデコブシは根が荒く細根が少ないので、根を傷つけないように注意して植え付けてください。
植え付けは、根鉢を軽くほぐしてから深く植え付けないように行いましょう。
植え付けたらたっぷりと水やりをしてください。
次は、シデコブシの鉢植えや盆栽で育てる際のポイントをお伝えします!
シデコブシの鉢植えや盆栽で育てる際のポイントは?
シデコブシの鉢植えや盆栽は、水枯れに注意してください。
蕾を付ける株は花後に、まだ蕾を付けない株は3月中旬に毎年植え替えましょう。
元肥として骨粉やマグアンプKなどを根に触れないように施し、追肥は4月~11月まで行ってください。
その際、梅雨時期や夏場は追肥を少なめにしてください。
また、鉢植えや盆栽であれば花芽も分かりやすいと思いますので、剪定は12月~3月までに行いましょう。
剪定のやり方は地植えと同じで、徒長した枝を間引くようにしましょう。
次に、シデコブシの剪定のポイントをお伝えします!
シデコブシの剪定のポイントは?
シデコブシの剪定は、基本的にはいつ行っても問題はありません。
しかし、花芽を切り落とさないようにするには花の終わった直後が良いでしょう。
樹高が高くなりすぎた場合も、花後に切り戻しをしてください。
シデコブシは樹形が乱れるような樹木ではないので、剪定は木の内側にある徒長した枝や、根本に生えるヒコバエを抜く程度にしましょう。
1月や2月に剪定する場合、長く伸びた枝を切り落とすようにすると花芽を切り落とさずに済みます。
花芽は短い枝に付くので、短い枝は切り落とさないようにしましょう。
次は、シデコブシの挿し木のやり方をお伝えします!
シデコブシの挿し木のやり方はどうするの?
シデコブシの挿し木は、3月に行いましょう。
新しく伸びた元気な枝を15cmほどの長さになるように、斜めに切り落とします。
切り落としたら水に挿して1時間ほど吸水させましょう。
吸水させたら、湿らせた挿し木用の用土か赤玉土小粒などに挿してください。
挿したら毎日水やりをし、乾かさないように日陰で管理しましょう。
4月~5月には新芽が出始め、6月には根が出てきますので液肥を水替わりに与えて育ててください。
それでは次に、シデコブシの病気や害虫の対策方法をお伝えします!
シデコブシの病気や害虫の対策方法は?
シデコブシは、うどんこ病にかかることがあります。
葉に白いうどん粉状のカビが発生し、最悪の場合枯れてしまいます。
うどんこ病になったら初期の段階で殺菌剤を散布しましょう。
また、害虫はカミキリムシ(テッポウムシ)に注意してください。
カミキリムシの幼虫は、シデコブシの幹の中に住み着き、幹の中から木全体を食い散らかしていきます。
株元におがくずのようなものが落ちていたら、カミキリムシを疑いましょう。
カミキリムシは、放っておくと最悪の場合株が枯れてしまいます。
そのため、見つけ次第捕殺するか、幹に開けられた穴から殺虫剤を注入して駆除しましょう。
次は、シデコブシの花言葉をお伝えします!
シデコブシの花言葉はなに?
シデコブシの花言葉は、「友愛」・「歓迎」です。
このような花言葉は、握りしめたような大きな蕾から花びらが1枚づつ開く様子に由来するそうです。
それでは最後に、シデコブシの種類や品種をお伝えします!
シデコブシの種類や品種は何があるの?コブシやタムシバとの違いは?
シデコブシは、コブシよりも樹高が低いのが違いの1つです。
コブシは樹高約10mにもなりますが、シデコブシは約2m~5mにしかなりません。
また、コブシの花びらは6枚ですが、シデコブシは12枚~18枚以上もの花びらを付けます。
そして、シデコブシは花びらが細長いので見た目の違いは花びらを観ればすぐに分かるでしょう。
(コブシの花)
タムシバは、シデコブシと同じくモクレン科モクレン属に属する落葉小高木です。
タムシバは、葉を噛むと独特の甘味があり、葉の裏が白色をしています。
それに比べてシデコブシには甘味はなく、葉は表も裏も緑色をしています。
また、タムシバは白色の花しか付けず、花期が4月〜5月とシデコブシよりも遅く咲きます。
そして、シデコブシは愛知県、岐阜県、三重県だけでしか自生は観られませんがタムシバは西日本や日本海側に多く自生が観られます。
(タムシバ)
それでは最後に、これまでのおさらいをしていきましょう。
シデコブシのまとめ!
いかがでしたでしょうか?今回お伝えした重要なポイントは11個ありました。
覚えているでしょうか?1個ずつ振り返っていきましょう!
①シデコブシの育て方(環境、土、肥料、水やり)
シデコブシは、日当たりの良い場所で育てましょう。
水はけの良い用土を好み、成木になれば肥料は必要ありません。
木が若いうちだけ、1月~2月と5月に緩効性肥料を株元に施してください。
また、ほぼ降雨のみで育つので木が根付くまでの間と、乾燥状態が続く場合のみ、水やりをしてください。
②シデコブシの画像(写真)!特徴は?花や葉や実はどんな感じ?絶滅危惧種なの?
シデコブシは、樹高約2m~5mにもなる落葉小高木です。
花は、花径約7cm~12cmで、12枚~18枚、多いと30枚近くもの花びらを付けます。
花色は通常白色ですが薄い紅色のものもあり、ひらひらとした花びらが特徴です。
「シデコブシ」という和名は、紙垂のようなコブシに似た花を咲かせることに由来されているそうです。
花は両性花で気にならない程度の香りがあり、葉が付かないうちに開花します。
若い枝や葉の柄には軟毛が密に生えていてます。
シデコブシの実は、コブシと同じような袋状の集合果を付けます。
種子も同じように赤く、実が熟すと顔を出します。
また、シデコブシは準絶滅危惧(NT)に指定されています。
③シデコブシの開花時期や季節はいつ頃なの?紅葉する?
シデコブシの開花時期は、コブシと同じ3月~4月上旬です。
果実は8月~9月に熟したものを観ることができます。
また、紅葉は11月頃から観られ徐々に落葉します。
④シデコブシの販売場所は?どこで買えるの?
シデコブシは、園芸店やインターネット通販で購入できます。
小さな苗であれば1000円前後で購入できますが、大きな苗になると10000円を超えるものもあります。
⑤シデコブシの苗の植え付けのポイントは?
シデコブシの苗の植え付けは、1月~3月上旬に行いましょう。
根が荒く細根が少ないので、根を傷つけないように注意して植え付けてください。
根鉢の2倍~3倍の植え穴を掘ってから、根鉢を軽くほぐして深く植え付けないように植え付けましょう。
植え付けたらたっぷりと水やりをしてください。
⑥シデコブシの鉢植えや盆栽で育てる際のポイントは?
シデコブシの鉢植えや盆栽は、水枯れに注意してください。
また、蕾を付ける株は花後に、蕾を付けない株は3月中旬に毎年植え替えましょう。
追肥は4月~11月まで行いますが、梅雨時期や夏場は追肥を少なめにしてください。
また、剪定は12月~3月までに行いましょう。
地植えと同じで徒長した枝を間引くように剪定してください。
⑦シデコブシの剪定のポイントは?
シデコブシの剪定は、基本的にはいつ行っても問題はありません。
しかし、花芽を切落さないようにするには花の終わった直後が良いでしょう。
樹高が高くなりすぎた場合も、花後に切り戻しましょう。
剪定は木の内側にある徒長した枝や、根本に生えるヒコバエを抜く程度にしましょう。
12月や1月に剪定を行う場合は、花芽を切り落とさないように注意してください。
⑧シデコブシの挿し木のやり方はどうするの?
シデコブシの挿し木は、3月に行いましょう。
新しく伸びた元気な枝を15cmほどの長さになるように、斜めに切り落とします。
切り落としたら水に挿して1時間ほど吸水させましょう。
吸水させたら、湿らせた挿し木用の用土か赤玉土小粒などに挿してください。
挿したら毎日水やりをし、乾かさないように日陰で管理しましょう。
⑨シデコブシの病気や害虫の対策方法は?
シデコブシは、うどんこ病にかかることがあります。
葉に白いうどん粉状のカビが発生し、最悪の場合枯れてしまいます。
うどんこ病になったら初期の段階で殺菌剤を散布しましょう。
また、害虫はカミキリムシ(テッポウムシ)に注意してください。
株元におがくずのようなものが落ちていたら、カミキリムシを疑いましょう。
カミキリムシは、放っておくと最悪の場合株が枯れてしまいます。
見つけ次第捕殺するか、幹に開けられた穴から殺虫剤を注入して駆除しましょう。
⑩シデコブシの花言葉はなに?
シデコブシの花言葉は、「友愛」・「歓迎」です。
⑪シデコブシの種類や品種は何があるの?コブシやタムシバとの違いは?
シデコブシは、コブシよりも樹高が低いのが違いの1つです。
コブシは、樹高約10mにもなりますが、シデコブシは約2m~5mにしかなりません。
また、コブシの花びらは6枚ですが、シデコブシは12枚~18枚以上もの花びらを付けます。
そして、シデコブシは花びらが細長いので見た目の違いは花びらを観ればすぐに分かるでしょう。
タムシバは、シデコブシと同じくモクレン科モクレン属に属する落葉小高木です。
タムシバは、葉を噛むと独特の甘味があり、葉の裏が白色をしています。
それに比べてシデコブシには甘味はなく、葉は表も裏も緑色をしています。
また、タムシバは白色の花しか付けず、花期が4月〜5月とシデコブシよりも遅く咲きます。
それでは今回はこれで失礼します。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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