みなさんこんにちは。
今回は、カタクリについてまとめていきたいと思います。
カタクリは、ユリ科カタクリ属に属する、平均寿命が40~50年の多年草植物です。
原産地は、日本・中国・朝鮮・北米・ヨーロッパです。
学名はErythronium japonicumで、漢字で書くと「片栗」です。
今回は、カタクリについてのポイント、
以上11個の点についてお伝えします。
まずはカタクリの育て方からお伝えします!
目次(クリックで飛べます)
カタクリの育て方(栽培)は?
カタクリは、自分で育てるのはかなり難しいです。
カタクリは山林で育つ植物なので、その環境を再現して育てるようにしましょう。
また、購入した球根を植え付けてその年には開花したものの、翌年以降花が咲かなくなることがよくあります。
葉を出して成長している期間は春の一時期だけです。
この非常に短い間にしっかりと育てないと、花は毎年咲きません。
園芸初心者の方は、日本のカタクリではなく、西洋カタクリの丈夫な園芸品種を選ぶか、時間をかけて種から育てることをお勧めします。
ここからさらに詳しくお伝えします。
最初は、カタクリが好む環境についてお伝えします!
カタクリの育て方!環境はどうする?
カタクリは寒さに強く、耐暑性に欠ける、山林で育つ植物です。
そのため、暖かい場所を好まないので、涼しい日陰で育てましょう。
直射日光の当たらない、落葉樹の下で育てるのが一番適しています。
次は、カタクリに適した用土についてお伝えします!
カタクリを育てる際の適した用土は何?
カタクリは山林で育つため、腐植質に富んだ水はけのよい土を好みます。
枝の粗い落葉樹などの下に植え付けるのが最適でしょう。
用土を作る場合は、鹿沼土か赤玉土又は腐葉土に、軽石砂か川砂を加えます。
鉢植えで育てる場合は、腐葉土が3割くらい入った培養土に、緩効性の肥料を混ぜて使いましょう。
次は、カタクリに必要な肥料についてお伝えします!
カタクリの育て方!肥料はどうする?
カタクリは、有機物肥料を好みます。
堆肥や腐葉土を3割くらい土に混ぜ、根を傷めないように緩効性の肥料を使いましょう。
追肥は、花の咲き終わったあとから夏前の葉が枯れるまでの間と、9月下旬から11月いっぱい行います。
やり方は、液肥を月に2回、水やり代わりに与えれば良いでしょう。
では次は、カタクリの水やりポイントについてお伝えします!
カタクリを育てる際の水の量はどうする?
カタクリは、水が大好きな植物です。
土の表面が乾くのを待たず、少し乾いてきたタイミングで水やりをしましょう。
水を好みますが、過湿にならないよう十分に気をつけてください。
以上で基本的なカタクリの育て方については終わりです。
次はカタクリの写真をお見せします!
カタクリの花の画像(写真)!特徴は?
カタクリは、花茎をまっすぐ伸ばし、先端に1つ花を咲かせます。
草丈は、20cm~25cmです。
葉は横に広がるので、花が飛び出ているように見えます。
とても小さいユリに似た花形ですが、花びらが反転していて、うつむくように咲くのが特徴です。
カタクリには、地中深くにできる球根に、良質のデンプンが含まれています。
それを使ってできる粉が、片栗粉です。
現在出回っている片栗粉は、ほぼジャガイモから作られたものですが、カタクリはとても貴重なものとされていました。
また、カタクリは、地上に姿を現す期間が4~5週間程度で、群落での開花期間は2週間程と短いです。
このため、「スプリング・エフェメラル」(春の妖精)と呼ばれています。
次は、カタクリの開花時期をお伝えします!
カタクリの開花時期や季節(見頃)はいつ頃なの?
カタクリの開花時期はとても短く、3月~5月の早春に咲きます。
「春植物」の代表的な植物で、初夏には休眠してしまいます。
そして、秋には地下で根が伸び、発芽の準備をします。
次に、カタクリの群生地や名所はどこにあるのかをお伝えします!
カタクリの群生地や名所はどこにある?
カタクリの群生地や名所は、各地にあります。
①北海道旭川市:突哨山
②岩手県和賀郡西和賀町:安ヶ沢・大荒沢・無地内の3か所の群生地
③群馬県みどり市:岩宿遺跡のカタクリ
④兵庫県丹波市:清住カタクリの里
その他にもありますので、お近くの群生地を調べてみてくださいね。
群生が見られる時期は、とても短いのでよく調べてから行きましょう。
それでは次に、カタクリの苗の植え付けのやり方をお伝えします!
カタクリの苗の植え付けのやり方は?
カタクリは、苗というよりは球根を植えるものです。
休眠中の7~10月が植え付けに最適な時期です。
植え付けが遅くなると、球根が乾いて弱り、根張りも悪く、蕾が出ても花が咲かなくなります。
カタクリの植え付け方法は、6~10㎝の深さの穴をあけ、10cm前後の株間で植えましょう。
次は、カタクリの鉢植えや地植えで育てる際のポイントをお伝えします!
カタクリの鉢植えや地植えで育てる際のポイントは?
カタクリを鉢植えで育てる場合は、やや大きめの7~8号の鉢を使用しましょう。
根が良く張れるように植えるのがポイントです。
また、鉢植えの場合は、生育サイクルに応じて置き場所を変えて育ててください。
春から夏にかけては日陰の涼しい所に置き、夏から春にかけては日向のあまり暑くない場所に置きます。
その方が遮光ができますし、凍結も防げるので根が十分に育つでしょう。
カタクリを地植えする場合は、植える場所をきちんと選ぶことがポイントです。
植える場所によって成長がほぼ決まってしまいます。
カタクリが自然下で育つのと同じく、落葉樹の下で育ててあげるのが一番良いでしょう。
次に、カタクリの植え替えのポイントをお伝えします!
カタクリの植え替えのポイントは?
カタクリの植え替えは、葉が枯れた休眠期に行いましょう。
具体的には、夏から秋のはじめが適切です。
秋には根が活動をはじめるので、その前に終わらせるようにしましょう。
それでは次に、カタクリの増やし方をお伝えします!
カタクリの増やし方!種まき時期と種まきのポイントは?
カタクリの増やし方は、種を採取して増やす方法と、分株をする方法の2つがあります。
種を採取して増やす方法は、花が咲くようになるまでに7年程かかります。
蒔き方は、種を採集したらすぐに蒔くようにしてください。
親株と同じ土にばらまいて、土が乾かないように翌年の春まで管理してください。
糸状の葉っぱが顔を出して3年ほど管理したら、鉢植えや地植えで育てていきます。
種から育てると、親株との個体差がでることがあり、株分けだと個体差が出ないのもカタクリの特徴です。
カタクリの分球は、球根の子株を分けて植え替えるだけです。
植え替えも植え付けと同じく、地表から6~10cm程度とやや深めに植えてください。
次は、カタクリに似た花をお伝えします!
カタクリに似た花は何がある?
カタクリに似ている花としては、同じユリ科の植物が挙げられます。
ユリ科アマナ属のアマナや、ユリ科キバナノアマナ属のキバナノアマナなどです。
また、スミレ科スミレ属のスミレにもよく似ているので注意しましょう。
次に、カタクリの花言葉をお伝えします!
カタクリの花言葉はなに?英語でなんていうの?
カタクリの花言葉は、「初恋」・「寂しさに耐える」です。
うつむいて咲くその花姿が切なそうな様から、このような花言葉が付けられたそうです。
英語でカタクリを表現すると、「Katakuri」と和名そのままで呼ばれることが多いです。
また、花姿が犬の歯に似ていることから、「Dogtooth violet」(犬歯のスミレ)と呼ばれることもあるそうです。
最後に、カタクリの種類をお伝えします!
カタクリの種類や品種は何があるの?
ユリ科カタクリ属は、北米大陸に20種、ユーラシア大陸の大陸温帯域に4種存在しています。
海外の種は日本の種と違い、黄色や白系統の花が多いです。
日本に分布しているのは一種類のみで、北海道、本州中部に多く分布しています。
南欧にも一種類、日本のカタクリに似たやや弁の細いものがあります。
代表的なカタクリ属の種類や品種には、次のようなものがあります。
①エリスロニウム・アメリカヌム(Erythronium.americanum)
アメリカ原産で、生育環境や姿形は日本のカタクリに似ています。
黄色い花を1輪咲かせるのが特徴です。
アメリカカタクリ、黄花カタクリとも呼ばれ、北米大陸の東部に分布しています。
②エリスロニウム・ツォルムネンセ(Erythronium. tuolumnense)
北アメリカ原産で、園芸品種に改良したものが次のパコダです。
日本のカタクリよりも大きく、濃い黄色の花を1茎に数輪咲かせます。
③エリスロニウム・パゴダ (Erythronium Pagoda)
北アメリカ原産のツォルムネンセを改良・交配した品種です。
強い性質で毎年咲き、暖地でも育てやすく増えやすいので、最もよく出回っている西洋カタクリの品種です。
花は明るい黄色で基部に赤い斑紋があるのが特徴で、枝分かれした花茎に1〜4輪咲きます。
④エリスロニウム・デンスカニス(Erythronium dens-canis)
ヨーロッパ原産の種類で、日本のカタクリに似ていますが日本品種よりも増えやすいのが特徴です。
花の色も赤から紫と、色幅があります。
白い花を咲かせるスノー・フレーク(Snow Flake)や、ピンクの花を咲かせるピンク・パーフェクション(Pink Parfection)などの園芸品種が出回っています。
それでは最後に、これまでのおさらいをしていきましょう。
カタクリのまとめ!
いかがでしたでしょうか?今回お伝えした重要なポイントは11個ありました。
覚えているでしょうか?1個ずつ振り返っていきましょう!
①カタクリの育て方(環境、土、肥料、水やり)
カタクリは、落葉樹の下で育てるのが一番適しています。
用土は、腐葉土が3割ほど混ざった培養土に緩効性の肥料を混ぜて使いましょう。
水やりは、土が完全に乾ききらない、乾いてきたタイミングで行いましょう。
②カタクリの花の画像(写真)!特徴は?
カタクリは、花茎をまっすぐ伸ばし、先端に花を一つ咲かせます。
花びらが反転していて、うつむくように咲くのが特徴です。
また、春の短い間しか姿を見られないため、「スプリング・エフェメラル」(春の妖精)と呼ばれています。
③カタクリの開花時期や季節(見頃)はいつ頃なの?
カタクリの開花時期はとても短く、3月~5月で「春植物」です。
④カタクリの群生地や名所はどこにある?
カタクリの群生地や名所は、北海道旭川市の突哨山などです。
⑤カタクリの苗の植え付けのやり方は?
カタクリは、苗というよりは球根を植えるものです。
休眠中の7~10月に、6~10㎝の深さの穴をあけ、10cm前後の株間で植えましょう。
⑥カタクリの鉢植えや地植えで育てる際のポイントは?
カタクリを鉢植えで育てる場合は、根が良く張れるように腰高の鉢に植えるのがポイントです。
また、鉢植えの場合は、生育サイクルに応じて置き場所を変えて育ててください。
カタクリを地植えする場合は、植える場所をきちんと選ぶことがポイントです。
カタクリが自然下で育つのと同じく、落葉樹の下で育ててあげるのが一番良いでしょう。
⑦カタクリの植え替えのポイントは?
カタクリの植え替えは、葉が枯れた休眠期である夏から秋のはじめに行いましょう。
秋には根が活動を始めるので、その前に終わらせるようにしてください。
⑧カタクリの増やし方!種まき時期と種まきのポイントは?
カタクリの増やし方は、種を採取して増やす方法と、分株をする方法の2つがあります。
種まきのポイントは、採取した種をすぐに親株と同じ土に蒔くことです。
⑨カタクリに似た花は何がある?
カタクリと同じユリ科の植物が似ています。
ユリ科アマナ属のアマナや、ユリ科キバナノアマナ属のキバナノアマナなどです。
⑩カタクリの花言葉はなに?英語でなんていうの?
カタクリの花言葉は、「初恋」・「寂しさに耐える」です。
英語でカタクリを表現すると、「Katakuri」又は「Dogtooth violet」です。
⑪カタクリの種類や品種は何があるの?
カタクリは、北半球に20種類存在しています。
エリスロニウム・アメリカヌム、エリスロニウム・ツォルムネンセなどが品種として挙げられます。
それでは今回はこれで失礼します。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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