【つげの木(ツゲ)のまとめ!】育て方(剪定や枯れる原因)と花言葉等12個のポイント!








 

みなさんこんにちは。

今回は、つげの木(ツゲ)についてまとめていきたいと思います。

 

つげの木(ツゲ)はツゲ目ツゲ科ツゲ属の常緑低木種であり、人家の垣根や庭木の植栽・盆栽にも使われる日本の固有種です。

古くは伝統工芸品の材料として重用され、将棋の駒や高級櫛の原材料として使われることもあり、日本人にゆかりの深い植物です。

 

今回は、つげの木(ツゲ)についてのポイント、

①つげの木(ツゲ)の育て方(環境、土、肥料、水やり)
②つげの木(ツゲ)の画像(写真)!花や葉っぱや実の特徴は?
③つげの木(ツゲ)の開花時期や季節はいつ頃なの?紅葉するの?
④つげの木(ツゲ)の値段や販売価格はいくらぐらいなの?
⑤つげの木(ツゲ)の苗木の植え付け(植え方)や植え替え(移植)の時期とやり方は?
⑥つげの木(ツゲ)の鉢植え(盆栽)や庭植えで生垣として育てる際のポイントは?
⑦つげの木(ツゲ)の手入れ!強剪定(切り戻し)の時期とやり方は?小さく丸くするポイントは?
⑧つげの木(ツゲ)の増やし方!挿し木(挿し芽)や種まき時期と種まきのポイントは?
⑨つげの木(ツゲ)のかかりうる病気や害虫の対策方法は?枯れ病に注意?殺虫剤を使ってもいいの?
⑩つげの木(ツゲ)が枯れる(枯れた)原因と対策方法は?
⑪つげの木(ツゲ)の花言葉や漢字はなに?魔除けや縁起がいいと言われているの?風水との関係性は?
⑫つげの木(ツゲ)の種類や品種は何があるの?班入りの種類はなにがあるの?

 

以上12個の点についてお伝えします。

まずはつげの木(ツゲ)の育て方からお伝えします!

 

目次(クリックで飛べます)

つげの木(ツゲ)の育て方(栽培方法)は?小さくしたい時はどうすればいいの?

 

つげの木(ツゲ)は成長はやや遅くなりますが、かなり頑丈な樹木です。

 

基本的に風通しが良く陽の光が当たる環境を好むので、その生育には増え過ぎた枝葉を切る「剪定」作業が必要不可欠となります。

また、庭植えや石垣・盆栽など用途により剪定方法が異なるので、正しい剪定のやり方をよく学んだ上で育成に臨みましょう。

 

つげの木(ツゲ)は北海道南部以南の全国各地で育てることが可能であり、かなり汎用性の高い植物です。

ポイントさえ抑えれば簡単に育てられ、様々な用途にも使えるので、ぜひチャレンジしてみてください。

 

ちなみにつげの木(ツゲ)を小さくする場合の代表的な方法は、やはり剪定方法と購入時の形態に依存します。

 

剪定の場合は、つげの木(ツゲ)の上部を強く刈り込み、内部に入り組んだ枝も丁寧に取り除きましょう。

庭植えなどで既に根付いている場合はこの方法を取ります。

 

より小さなつげの木(ツゲ)を育てたい方は庭植えではなく鉢植え(いわゆる盆栽)の形で購入し、マメな剪定を行えば巨大化することはありません。

一般的に剪定時期が決まっているつげの木(ツゲ)ですが、庭師などは季節を選ばず剪定してしまいます。

 

かなりの技術が必要となりますが、つげの木(ツゲ)は「小さくする」のではなく「いかに成長を抑えるか?」が鍵となるのです。

 

ここからさらに詳しくお伝えします。

最初は、つげの木(ツゲ)が好む環境についてお伝えします!

 

つげの木(ツゲ)の育て方!環境はどうする?寿命はどれくらいなの?

 

つげの木(ツゲ)が最も好む環境は、日が良く当たり風通しの良い場所と中性〜アルカリ性の土壌です。

基本的に北海道南部以南で生育可能ですが、より育てやすい地域はこれより温暖な関東以西が適しているようです。

 

つげの木(ツゲ)は樹勢が強く細かい枝葉はすぐ繁茂してしまい、互いの葉が日の光や風通しを妨げるので、適宜剪定することが長期育成のポイントとなります。

庭植えの際はかなり乾燥していても充分育つので、天然の生垣としても用いられるほどです。

 

つげの木(ツゲ)の寿命については樹木ということも加味し、相当長寿と思われますが平均的な寿命はあまり言及されていません。

ですが、土壌のph維持や剪定などの小まめな世話を怠らなければ数十年はゆうに生きるでしょう。

 

参考までに、数少ないつげの木(ツゲ)の自生地であり福岡県朝倉市・嘉麻市にまたがる天然記念物『古処山ツゲ原始林』では樹齢1000年を超えるつげの木(ツゲ)も公的に確認されています。

 

次は、つげの木(ツゲ)に適した用土についてお伝えします!

 

つげの木(ツゲ)を育てる際の適した用土は何?

 

つげの木(ツゲ)を育てるには基本的には中性〜アルカリ性の用土がベストです。

ただかなり丈夫な樹木ですので、弱酸性に傾いても意外とすんなり育ってしまいます。

 

とはいえ万全を期すためには石灰などを巻き、アルカリ性に近づけた方が良いでしょう。

 

用土は鉢植えの際は市販品の「草花用培養土」で問題なく育てられます。

自作する場合は赤玉土と腐葉土を6:4の割合で混ぜたものを使います。

アルカリ性の用土を好みますが中性であれば全く問題ありません。

 

庭植えの際の用土は掘り出した庭土に堆肥…もしくは腐葉土を3割程度混ぜ合わせた用土を使用します。

 

次は、つげの木(ツゲ)に必要な肥料についてお伝えします!

 

つげの木(ツゲ)の育て方!肥料はどうする?

 

つげの木(ツゲ)には自然由来の有機性肥料を使います。

本来栄養に乏しい土壌でも育つ樹木なので、頻繁に肥料を与える必要はありません。

 

植え付け時は用土に含まれる栄養分で問題なく元肥は必要ありません。

 

追肥は年に一回2月ごろに寒肥として行います。

株の周辺に20cmほどの穴を掘り油粕・緩効性肥料を撒くか、腐葉土や堆肥を用土に混ぜ込み埋め戻して追肥してください。

 

では次は、つげの木(ツゲ)の水やりポイントについてお伝えします!

 

つげの木(ツゲ)を育てる際の水の量はどうする?

 

つげの木(ツゲ)は植え付けから1〜2年間はその成育状況を見ながら頻繁な水やりを行います。

元々乾燥を好む傾向があるので、植え付け時以外はそこまで神経質になる必要もありません。

 

つげの木(ツゲ)は、庭植えの際は一度根づいたら自然の降雨に任せ、水やりを行う必要もなくなります。

鉢植えの場合は表土が乾いたら水やりをする程度に留めておきます。

 

寧ろ与えすぎると弱るので、そちらの方に注意すべきです。

 

以上で基本的なつげの木の育て方については終わりです。

次はつげの木(ツゲ)の写真(画像)をお見せします!

 

つげの木(ツゲ)の画像(写真)!花や葉っぱや実の特徴は?

 

画像はつげの木(ツゲ)の花となります。

 

つげの木(ツゲ)は雌雄同株であり、年に一度春にかけてその花を咲かせます。

花はかなり地味なクリーム色・白色をしており、枝の先端や葉の付け根に規則正しく蕾をつけます。

 

雌花一輪に対し複数の雄花が周りを取り囲む様に「蜜」に開花しますが、観賞用としての人気はそれほど高くありません。

 

ただ、つげの木(ツゲ)の花は蜜源として昆虫類には人気が高く、多くの昆虫が群がることで有名です。

特にミツバチは幼虫を育てるため、この季節に盛んに蜜を求めるので、蜜を提供し花粉を運んでくれるという共生関係が古くから観察されています。

 

つげの木(ツゲ)の開花後は、落下した花の根元が結実し種子を内包した実をつけ、秋頃までじっくりと時間をかけ熟していきます。

完熟した実はちょうど2粒の種を黒い種を含み、実が弾け飛ぶ勢いを借り、その種を遠くまで飛ばします。

人が僅かに触れた程度で勢いよくはぜてしまうので、種を採取する際はビニール袋や細かいネット等を被せ収集するといいでしょう。

 

次に、つげの木(ツゲ)の開花時期をお伝えします!

 

つげの木(ツゲ)の開花時期や季節はいつ頃なの?紅葉するの?

 

つげの木(ツゲ)の開花時期は3〜4月となります。

春先から春真っ只中の季節ですね。

 

ちなみにつげの木(ツゲ)は紅葉はしませんが、寒冷地域だと冬には葉や茎が一面褐色になり、まるで立ち枯れの様な状態になってしまいます。

その様な状態のまま開花時期を迎えたつげの木(ツゲ)の花は、褐色の花弁を持ち中心部のおしべ・めしべ以外は色づくことはありません。

 

稀に枯れ尽きたと勘違いし伐採してしまう事故が起こりますが、茎の節をよく見ると新芽が発生しているので、早合点しない様に注意してください。

 

次は、つげの木(ツゲ)の値段や販売価格をお伝えします!

 

つげの木(ツゲ)の値段や販売価格はいくらぐらいなの?

 

写真はつげの木(ツゲ)の苗木で、この様な形で販売されるのが一般的です。

 

つげの木(ツゲ)を購入する際は全くの別種である「イヌツゲ」や「セイヨウツゲ」が多く流通しているので、間違えない様に気をつけましょう。

主に“苗木”か“植木”として販売されており、種からの栽培・育成は相当な難易度となります。

 

つげの木(ツゲ)の苗木は一株で約1,500〜2,000円ほどの値段になります。

 

植木の状態は基本的に若木となり値段は約5,000〜7,000円です。

苗木より丈夫で植え付けもすんなりと行えるので、それまでの栽培の手間を考慮すれば妥当な価格ではないでしょうか。

 

それでは次に、つげの木(ツゲ)の苗の植え付け(植え方)や植え替えの時期とやり方をお伝えします!

 

つげの木(ツゲ)の苗木の植え付け(植え方)や植え替え(移植)の時期とやり方は?

 

つげの木(ツゲ)の苗木を植え付けする場合、根株の保護藁やポットを外し不揃いな根を2〜3cmほどカットしましょう。

古い土はある程度振り払って落とす程度で構いません。

 

適期は鉢植え・庭植え共に開花後の春(4〜5月)と秋(9〜10月)です。

 

苗を鉢へ植え付ける方法はかなり簡単で、つげの木(ツゲ)の苗株より一回り大きな鉢を用意して、根株から2〜3cmほどを目安に埋め込むだけです。

 

庭植えの場合は根株の倍ほどの埋め穴を掘り、3割程度の腐葉土、あるいは堆肥を混ぜ合わせます。

次にその混合用土を掘り下げた穴の半分ほどを目安に戻し、真ん中に根株が来る様につげの木(ツゲ)を置いてください。

最後に残りの用土を隙間に満遍なく行き渡る様に加えて、軽く押し固めた後にたっぷりの水やりをすれば完成です。

 

植え付け後の1〜2年は根づきが良くなるように、頻繁な水やりを欠かさないようにしましょう。

 

植え替えは鉢植えの場合は底穴から根が溢れ出るようでしたら随時行いましょう。

開花期や寒冷期を避ければ一年中植え替えることが可能です。

1〜2号ほど一回り・二回り大きな鉢を用意し、根を傷つけないよう慎重に地上げし、古い用土も必要以上に取り除く必要はありません。

後の作業は植え付けと同様になります。

 

庭植えしたつげの木(ツゲ)は移植を嫌うので、植え替えをする必要は全くありません。

 

次は、つげの木(ツゲ)の鉢植え(盆栽)や庭植えで生垣として育てる際のポイントをお伝えします!

 

つげの木(ツゲ)の鉢植え(盆栽)や庭植えで生垣として育てる際のポイントは?

 

つげの木(ツゲ)の盆栽の一例です。

 

つげの木(ツゲ)を鉢植え…特に盆栽で育てる際のポイントは、とにかくその成長を抑えることです。

そのため頻繁な剪定は欠かせません。

 

盆栽は小型化したつげの木(ツゲ)を維持するという単純なものではないことも付け加えておきます。

盆栽の名の通り、植え床となる容器(陶芸品などが良く使われます)とつげの木(ツゲ)との見栄えが最重視されるのです。

ただ小型化するだけなら鉢植えでもできますよね?

 

ざっくりと説明しましたが、本項では盆栽と鉢植えの違いを覚えていただく程度で構いません。

 

以上の点を踏まえ、つげの木(ツゲ)をいきなり盆栽化するのは玄人でも時間と手間が年単位でかかるので、まずは市販の盆栽を購入し育成していきましょう。

 

盆栽の管理方法は鉢植えとはほぼ真逆です。

 

まず水やりですが用土が非常に少なく、水分もすぐに欠乏するのでつげの木(ツゲ)と言えど、毎日の水やりを行いましょう。

ジョウロなどではビショビショになるので、霧吹きでの給水が推奨されます。

 

そして盆栽は本来大きく成長するはずのつげの木(ツゲ)を無理にコンパクト化しています。

剪定は盆栽の小ささから最新の注意を求められるので、大・中・小の「盆栽ハサミ」と古い葉を的確に取り除くための「ピンセット」で行なってください。

剪定箇所は「伸びすぎた枝」「真上真下に伸びた枝」「輪郭維持のため表面の枝葉」となり、重なり合ったり交差する枝を作らないことが最も重要です。

 

与える肥料は「盆栽用資料」が一番適しているでしょう。

 

植え替えは2〜3年を目安に行いますが、その時点でのつげの木(ツゲ)のサイズに強く依存するので、鉢植えと同じく根が溢れた時点を目安にしても良いでしょう。

この時根をよくほぐし、太い根や伸びすぎた根があれば、これらの「根の剪定」も行います。

 

以上が簡単な盆栽の管理方法となります。

 

次につげの木(ツゲ)の鉢植え育成のポイントですが、基本的に成長を抑えることを除けば、盆栽の育て方に準じます。

気をつける点は盆栽とは異なり、それほど水やりを行わないことです。

 

そして耐寒性が弱いつげの木(ツゲ)なので、冬場は鉢植えの利点を生かし、素直に室内に取り込んでしまいましょう。

根詰まりには特に目を配り、見つけ次第2回りほど大きな鉢に植え替えることが望ましいです。

 

最後につげの木(ツゲ)を生垣として育てるポイントですが、これは地植えの要所を抑えた上で、更に剪定作業が重要視されます。

というのも生垣としての剪定は他の剪定方法と全く異なり、本来は暮らしの様を人の目から遮断するという目的を持つからです。

 

剪定は庭師の専売特許なのですが、ご自身で行う際は「電動式植木バリカン」「刈り込みバサミ」と言った器具を用意する必要があります。

 

バリカンはつげの木(ツゲ)の葉を生垣状に均一に揃えるために用いる機械で、これを使い立方体の形に整えていきます。

刈り込みバサミは入り組んだ枝の内部の剪定や、細かな仕上げに使うのですが、あまり剪定し過ぎてしまうと生垣として機能しなくなってしまいます。

 

生垣剪定の基本は上部を中心に強剪定し、なるべく若木・若芽を残す事です。

こちらもまた盆栽とは違った意味で熟練度を要する上に、そもそもつげの木(ツゲ)の成長速度が非常に遅いこともあり(新芽は頻繁に育つので勘違いしがちですが全体的な生育はかなり遅くなります)そう頻繁には行いません。

数年に一回の生垣剪定のために高価な機械・器具を取り揃えるか?大人しくプロの庭師に頼むか?はかなり悩みどころですね。

 

次に、つげの木(ツゲ)の手入れ!強剪定(切り戻し)の時期とやり方をお伝えします!

 

つげの木(ツゲ)の手入れ!強剪定(切り戻し)の時期とやり方は?小さく丸くするポイントは?

 

つげの木(ツゲ)の手入れ…即ち剪定作業は前述の生垣育成でなければ、基本的に年2回、6月と9月に行います。

 

庭木のつげの木(ツゲ)は基本的に「たまづくり」と呼ばれる“小さい丸形”の形に仕上げます。

この際のポイントはつげの木(ツゲ)上部の太い枝葉をバッサリと切る「強剪定」を行うことと、仕上げの予想図をしっかりとイメージすることです。

頂上付近は特に生育速度が早い上に、ボリュームがありすぎると物理的なバランスが悪くなり、つげの木(ツゲ)が倒れかねません。

 

また枝葉内部が込み入っている場合は「間引き剪定」という、内部の枝を除去し風通しをよくする作業も並行して行なってください。

 

次は、つげの木(ツゲ)の増やし方をお伝えします!

 

つげの木(ツゲ)の増やし方!挿し木(挿し芽)や種まき時期と種まきのポイントは?

 

つげの木(ツゲ)は挿し木で増やすことが一般的であり、種からの育成はほぼ行われていません。

また野生種の自生地もかなり少なく、種から育てるのはかなり難しいのですが、その自生区の情報からある程度の推測がつきます。

 

まず自然のつげの木(ツゲ)は開花後に実をつけ、ちょうど秋頃にその実は完熟し、弾け飛ぶようにして種を遠くまで運びます。

このことから種まき時期は9〜10月ごろが適期ということが分かります。

 

そして国内有数の自生地、そして天然記念物である「古処山ツゲ原始林」一帯は石灰岩の地層に沿って、極めて純度の高いツゲ林が連なります。

種まき時は極めて石灰を多めに加えた用土に浅く植え付け(はぜて地表に飛ぶので)弱アルカリ性の水分を多めに与えてみてください。

 

種の販売はネット上でも近隣の園芸店・ホームセンター等でも全く皆無でしたので、実が完熟する前に不織布や数ミリほどの網目のネット(種の大きさが1cmに満たないほどなので)で実を覆い完熟時に自己採取すると良いでしょう。

 

あくまで上記の種まき時のポイントは、野生下から推測したものに過ぎません。

もしかしたら各種専門書や学術論文などに最適な方法が記載されている可能性もあるので、興味を持った方は国会図書館などで詳細に調べてみてください。

 

参考意見までに留めて頂くことを望みます…

 

種まきとは打って変わり「挿し木」はつげの木(ツゲ)を増やし栽培することに最も多く用いられています。

 

挿し木の時期はつげの木(ツゲ)の成長期に当たる3〜5月ごろが最も適しています。

逆に冬場に差し掛かる秋口の挿し木は、発根する確率が低くなるので控えてください。

 

葉揃いが良く勢いのある枝を鋭利なハサミで10cmほど切り取り、切り口周りの葉を全て取り除き10分ほど水につけておきましょう。

その後は切断面に発根剤を塗布し、鹿沼土に挿しつけて根を張るまで地道に待つだけです。

発根までの目安は数ヶ月ほどですが、使った枝の状態や環境に強く左右されるようで、これが確実!という期間は明言できません。

 

無事発根が見られたら鉢植えの植え付けと同じ方法で、苗用ポットなどに移植しじっくりと育て上げてください。

 

それでは次に、つげの木(ツゲ)のかかりうる病気や害虫の対策方法をお伝えします!

 

つげの木(ツゲ)のかかりうる病気や害虫の対策方法は?枯れ病に注意?殺虫剤を使ってもいいの?

 

写真は「枯れ病」を起こしたつげの木(ツゲ)です。

 

枯れ病とは剪定などの切断面から「糸状菌」「不完全菌類」が侵入し、暗褐色の病斑を発現させる樹木病です。

放っておくと病斑が枝一面に広がり、その上部の枝や幹が全て枯れ果ててしまいます。

剪定の機会の多いつげの木(ツゲ)が罹患しやすい病気です。

 

剪定断面への癒着剤の塗布や、無闇に枝を傷つけないことが一番の対策・予防方法となります。

また枯れ落ちた枝には多くの病原菌が残っているので、速やかに処分してください。

 

治療方法はまず感染部位を根元から除去することです。

その際使用したハサミはアルコール消毒や熱消毒を必ず行い、二次感染を防ぎましょう。

 

最後に市販の「枯れ病用の薬剤」を塗布します。

 

またつげの木(ツゲ)の抵抗力が落ちることで罹りやすい病気であり、そのほとんどが土壌の悪化に起因します。

治療と並行し新しい用土に徐々に取り替えていきましょう。

いきなり全てを取り替えてしまうと、病気にかかったつげの木(ツゲ)は十分根づく余力がなく、逆効果になってしまうので注意してください。

 

つげの木(ツゲ)につく害虫ですが、『ツゲノメイガ』が最も注意すべき害虫です。

 

名前の通りこの蛾の幼虫はツゲの葉のみを食害し、春から秋にかけての長期間居座り続ける厄介な害虫です。

欠けた葉や一部分が黒ずみ始めたら、この幼虫の発生を疑いましょう。

生息域直下には大抵小さな黒いフンが点在するので、地表面から見上げる形で探すと容易に見つかります。

 

つげの木(ツゲ)及びこの害虫には殺虫剤が使用できます。

見つけ次第完全に駆除してください。

 

次は、つげの木(ツゲ)が枯れる(枯れた)原因と対策方法をお伝えします!

 

つげの木(ツゲ)が枯れる(枯れた)原因と対策方法は?

 

つげの木(ツゲ)が枯れる原因のほとんどが土壌の酸性化です。

 

中性からアルカリ性の土質を好むつげの木(ツゲ)にとって、弱酸性まではギリギリ育てる範囲内ですが、酸性にまで傾いてしまうと次々に立ち枯れを起こしてしまうのです。

これを防ぐためには早急の土壌改良が必要です。

用土表面や20cmほど掘り下げた穴を用意し、石灰を加えてください。

 

またつげの木(ツゲ)は耐寒性が弱く、霜が張ったり降雪する真冬の低温には耐えることができません。

とはいえ移植もかなり嫌う樹木なので、園芸用の保温シート(農業用でも可)でしっかりと地表を覆って保温し、遮蔽物がない場合は雨・雪除けなどを設置してあげましょう。

 

本来つげの木(ツゲ)はかなり丈夫な種であり、過酷な環境下でも耐えることができます。

ただ上記の2点だけは致命的な弱点になるので、これらの対策は必須です。

 

次に、つげの木(ツゲ)の花言葉をお伝えします!

 

つげの木(ツゲ)の花言葉や漢字はなに?魔除けや縁起がいいと言われているの?風水との関係性は?

 

つげの木(ツゲ)の花言葉は「禁欲主義」「堅固」です。

漢字表記は「柘植」もしくは「黄楊」と記します。

 

古くから生活上の木材として使用された歴史を持つつげの木(ツゲ)は、硬くきめ細かいという特徴を持ちます。

「堅固」はこの木材の特徴が由来とされています。

また「禁欲主義」は目立たずに小さな花をひっそりと咲かせる様子から名づけられたそうです。

 

日本国内では薩摩地方(現在の鹿児島県)がつげの木(ツゲ)の自生地として有名で「薩摩つげ櫛」という櫛は、伝統工芸品に認定されています。

櫛は元々神道における神事に多用されており、本来は汚れを落とすという意味合いを持ちます。

ケガレ(良くないもの)を落とす道具として薩摩つげ櫛が用いられたことから、次第にケガレ=魔となり「魔除け」、そして魔を祓い幸運をもたらす縁起物として伝承されていったのです。

 

風水では「ツゲ」が「継ぐ」という語呂合わせになり先祖代々家計が続くという縁起物として、主に南西・北・東・西に植えるか、玉仕立てにして北西に植え付けるとそのような運気を呼び込むとされています。

 

それでは最後に、つげの木(ツゲ)の種類や品種をお伝えします!

 

つげの木(ツゲ)の種類や品種は何があるの?班入りの種類はなにがあるの?

 

つげの木(ツゲ)の種類は国内に分布するものでも、計7種類が挙げられます。

改良品種はおそらく存在しないでしょう。

 

国内のつげの木(ツゲ)としてツゲの他に『ベンテンツゲ』『コツゲ』の2種が日本固有種となります。

 

栽培種としては『ヒメツゲ』が園芸店・ホームセンター等で見かける機会が多い種です。

 

その他、南方種として『オキナワツゲ』『チョウセンツゲ』『タイワンアサマツゲ』が沖縄や南西諸島、朝鮮半島・中国・台湾等に生息しています。

 

稀に似たような特徴を持つ“イヌツゲ”が例として挙げられますが、これはモチノキ目モチノキ科モチノキ属に分類されるので、ツゲとは全くの別種となります。

同科同属の有名な国外種としては“セイヨウツゲ”がよく周知されており、園芸種としての人気もかなり高くなる外国産ツゲです。

 

班入りのツゲとしては御蔵島のつげの木(ツゲ)が最も有名です。

班入りと言っても外観的特徴から分かるものではなく、あくまで将棋の駒の『材質としての班模様』が入ることから、古くから棋士の間でこの様に呼ばれているそうです。

 

それでは、今回お伝えしたことをまとめていきましょう!

 

つげの木(ツゲ)のまとめ!

 

いかがでしたでしょうか?今回お伝えした重要なポイントは12個ありました。

覚えているでしょうか?1個ずつ振り返っていきましょう!

 

①つげの木(ツゲ)の育て方(環境、土、肥料、水やり)

耐寒性に乏しく温暖な気候下や、半日陰部分といった半日ほど日差しが入る場所を好みます。

用土は赤玉土と腐葉土を6:4に混ぜ合わせたものや草花用培養土を鉢植え時に、庭土に約3割ほどの腐葉土か堆肥を足したものを庭植えの際に使用します。

元肥は用土由来で充分であり、毎年2月に寒肥として20cm程の穴に堆肥・油粕・緩効性肥料を追肥します。

表土が乾燥したら水やりを行いますが、庭植えの場合は自然に任せて構いません。

 

②つげの木(ツゲ)の画像(写真)!花や葉っぱや実の特徴は?

白色~クリーム色をした、小柄で地味な花を咲かせます。

葉は先端に丸みを帯びるのが特徴です。

開花期から秋にかけ結実させ、2粒の種子を内包し勢いよく弾け飛ぶ特徴を持ちます。

 

③つげの木(ツゲ)の開花時期や季節はいつ頃なの?紅葉するの?

開花時期は3~4月頃の春となります。

紅葉は一切しません。

 

④つげの木(ツゲ)の値段や販売価格はいくらぐらいなの?

ポット入りの苗木で1000~1500円ほど、庭植えできる若木は5000~7000円ほどの価格になります。

 

⑤つげの木(ツゲ)の苗木の植え付け(植え方)や植え替え(移植)の時期とやり方は?

苗木の植え付け時期は3~5月、9・10月が適期です。

購買時のポットより1~2回りほど大きな鉢に植え付けましょう。

用土は草花培養土か赤玉土(6):腐葉土(4)の混合用度を用います。

根株の古い土はそれほど神経質に取り除かなくても構いません。

初期肥料は特に不要であり、伸びすぎた根を揃える程度に剪定すると根付きが早くなります。

後は冬季は屋内、その他は半日陰で風通しの良い場所に置き、ゆくっりと育て上げて下さい。

 

⑥つげの木(ツゲ)の鉢植え(盆栽)や庭植えで生垣として育てる際のポイントは?

盆栽で育てる場合はマメな剪定・頻繁な水やり・盆栽用肥料を中心に、各サイズの盆栽用剪定バサミとピンセットは最低限揃えましょう。

ツゲを盆栽化することは可能なのですが、かなりの年月と知識を要するので素直にプロが作出したものを購入した方が無難です。

庭植えで生垣にするには電動式の草木用バリカンと剪定バサミが最低限必要となります。

コツは上部を強く剪定し、立方体の完成イメージを持ちバリカンを平行に滑らせましょう。

内部剪定や仕上げは剪定バサミ等で、全体を見ながら丁寧に切り揃えます。

 

⑦つげの木(ツゲ)の手入れ!強剪定(切り戻し)の時期とやり方は?小さく丸くするポイントは?

剪定作業は基本的に年2回、6月と9月に行います。

基本的に「たまづくり」と呼ばれる“小さい丸形”の形に仕上げます。

ポイントはつげの木(ツゲ)上部の太い枝葉をバッサリと切る「強剪定」を行うことと、仕上げの予想図をしっかりとイメージすることです。

頂上付近は特に生育速度が早く、つげの木(ツゲ)が倒れかねません。

「間引き剪定」という、内部の枝を除去し風通しをよくする作業も並行して行ないます。

 

⑧つげの木(ツゲ)の増やし方!挿し木(挿し芽)や種まき時期と種まきのポイントは?

自生地から種まき時期は9〜10月ごろが適期と推測されます。

種まき時は石灰を多めに加えた用土に浅く植え付け弱アルカリ性の水分を多めに与えてみてください。

実が完熟する前に不織布や網目ネットで実を覆い完熟時に種を自己採取します。

以上は推測の域を出ないので、更に突っ込んだ調査が必要です。

「挿し木」はつげの木(ツゲ)を増やし栽培することに最も多く用いられています。

時期は成長期に当たる3〜5月ごろが最も適しています。

逆に冬場に差し掛かる秋口の挿し木は、発根する確率が低くなるので控えてください。

枝を鋭利なハサミで10cmほど切り取り、切り口周りの葉を全て取り除き10分ほど水につけておきましょう。

切断面に発根剤を塗布し、鹿沼土に挿しつけて根を張るまで地道に待ちます。

発根が見られたら鉢植えの植え付けと同じ要領で、苗用ポットなどに移植しじっくりと育て上げます。

 

⑨つげの木(ツゲ)のかかりうる病気や害虫の対策方法は?枯れ病に注意?殺虫剤を使ってもいいの?

ツゲは「糸状菌」「不完全菌類」が侵入し、暗褐色の病斑を発現させる「枯れ病」を起こしやすい樹木です。

切断面への癒着剤の塗布・枝を傷つけないことが対策・予防方法となります。

落ちた枝には多くの病原菌が残っているので、速やかに処分してください。

治療方法は感染部位を根元から除去し、に市販の「枯れ病用の薬剤」を塗布します。

抵抗力が落ちることで罹りやすい病気であり、ほとんどが土壌の悪化に起因します。

治療と並行し新しい用土に徐々に取り替えていきましょう。

全てを一度に取り替えてしまうのはNGです。

つげの木(ツゲ)につく害虫は『ツゲノメイガ』が代表種です。

幼虫はツゲの葉のみを食害し、春から秋にかけての長期間居座り続けてしまいます。

つげの木(ツゲ)及び害虫には殺虫剤が問題なく使用できます。

 

⑩つげの木(ツゲ)が枯れる(枯れた)原因と対策方法は?

土壌の酸性化と極端な寒さが主要因です。

石灰を巻き土壌をアルカリに傾け、園芸用保温シートや雪・雨よけを設置してあげましょう。

 

⑪つげの木(ツゲ)の花言葉や漢字はなに?魔除けや縁起がいいと言われているの?風水との関係性は?

つげの木(ツゲ)の花言葉は「禁欲主義」「堅固」です。

漢字は「柘植」「黄楊」と記します。

「薩摩つげ櫛」という櫛が伝統工芸品に認定されており、神道における神事に多用されていました。

ケガレ(良くないもの)を落とす道具として薩摩つげ櫛が用いられたことから、次第にケガレ=魔となり「魔除け」、そして魔を祓い幸運をもたらす縁起物として伝承されていったのです。

風水では「ツゲ」が「継ぐ」という語呂合わせになり先祖代々家計が続くという縁起物として、南西・北・東・西に植えるか、玉仕立てにして北西に植え付けると運気を呼び込むとされています。

 

⑫つげの木(ツゲ)の種類や品種は何があるの?班入りの種類はなにがあるの?

国内種は7種類に上ります。

改良品種はおそらく存在しません。

日本固有種の『ベンテンツゲ』『コツゲ』栽培種として『ヒメツゲ』南方種として『オキナワツゲ』『チョウセンツゲ』『タイワンアサマツゲ』が国内種となります。

似たような特徴を持つイヌツゲはモチノキ目モチノキ科モチノキ属に分類されツゲとは全くの別種です。

国外種としてはセイヨウツゲが園芸種として人気があります。

班入りのツゲとしては御蔵島のつげの木(ツゲ)が最も有名です。

班入りは将棋の駒の『材質としての班模様』を差し、古くから棋士の間でこの様に呼ばれてます。

 

それでは今回はこれで失礼します。

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

1 個のコメント

  • 庭木の「つげ」がいきなり枯れてしまった。非常にがっかりした。
    樹齢約40年、幹直径約15㎝(背丈は約1.2m)
    今から切り倒し、処分予定ですが
     注意点を教示いただければ幸いです。

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