みなさんこんにちは。
今回は、マツモについてまとめていきたいと思います。
マツモはマツモ目マツモ科マツモ属に分類される、完全水生植物です。
かなり安価であり、熱帯魚店などでキンギョ水槽やメダカの産卵床などのレイアウトに頻繁に使われてきました。
昨今の改良メダカブームに乗り、更に需要が高まった「マツモ」…その栽培方法全般についてお話しします。
今回は、マツモについてのポイント、
以上10個の点についてお伝えします。
まずはマツモの育て方からお伝えします!
目次(クリックで飛べます)
マツモの育て方(栽培方法)は?室内でも育つの?買ってきたらどうする?
マツモは室内で問題なく栽培可能です。
ただ光合成により栄養を作るので、必ず日中は恒常的に光を当てなければ、溶けるように枯死してしまいます。
そのため水草用育成ランプや熱帯魚用の水槽灯などは必ず用意して下さい。
これは野外で育てる際も同様です。
マツモを購入したら出来るだけ塩素を抜いた(水道水でも構いません)流水でよく洗いましょう。
この時弱り切った葉は取れ、有害バクテリアや貝の卵等も洗浄されるので、水質汚濁が緩やかになります。
洗うときのコツですが、マツモはかなり柔らかく健康な葉も逸脱してしまうので、慎重にゆっくりと洗浄するのが大前提です。
稀にスネール(巻貝)などの卵が産み付けられているケースもあるので、目視は怠らないようにして下さい。
ここからさらに詳しくお伝えします。
最初は、マツモが好む環境についてお伝えします!
マツモの育て方!環境はどうする?日陰や直射日光がある場所でも育つの?
マツモは水生植物ですが、多くの日照量を長時間当てることにより、その成長が促進されます。
日陰ですと光量不足で遅かれ早かれ枯死し、直射日光でも徐々にその細長い葉が痛んでしまいます。
そのため野外栽培時は半木陰になるように、スダレなどを容器の1/2ほどにかけておきましょう。
マツモは根を生やさない多年生の水生植物、つまり浮き草です。
そのため自然に倣い直接水中に入れると水表面に浮かび上がり、強烈な光・直射日光に長時間晒されてしまいます。
おそらく購入時に柔らかい金属プレートで巻き付けられているケースが多くそのまま栽培可能ですが、稀にバラバラに販売されていることもあります。
その場合は釣り糸や柔らかい糸・などを下端に巻き付け、その先に岩や流木を結びつけておくときれいな直立型に育ち上がります。
次は、マツモに適した用土についてお伝えします!
マツモを育てる際の適した用土は何?
マツモは基本的に根を持ちません。
ごく稀に枝が変化した「仮根」を生成し、活着することもありますが、栽培時のマツモでは滅多に見られません。
基本的に釣り糸や金属プレートで直立させる必要があるので、栽培の際の用土は水質を極端に悪化させなければ何でも構わないのです。
基本的にはメダカや金魚・熱帯魚に用いられる「大磯砂」が使われますが、極端に言うと用土そのものはマツモの生育に関与しないので、お好みの底砂を敷き詰めて構いません。
次は、マツモに必要な肥料についてお伝えします!
マツモの育て方!肥料はどうする?液肥が必要なの?ハイポネックスが有効なの?
マツモはその根を喪失しており、本来は完全な『浮き草』なので『液肥』が最も適している植物です。
近年話題になっているのが表題の『ハイポネックス』です。
ハイポネックスは本来、水耕栽用の肥料ですがマツモに施すと驚くほど繁殖速度が上がります。
ただしメダカや金魚等、他の生物には有害なので、生体抜きで施すようにしましょう。
では次は、マツモの水やりポイントについてお伝えします!
マツモを育てる際の水の量はどうする?
マツモは水生植物なので、株全体が収まり切る水量が必要となります。
根を完全に欠乏しており、浮遊する水生植物なので直立した栽培方法をとらない限り、ごく浅いタッパーなどでも全体が水に浸かれば十分栽培できます。
直立した有茎水生植物であるマツモを栽培したければ、入れ物は「水槽」「プラケース」「発泡スチロール」など様々なものが使用可能です。
やや割高になりますが、水槽を用いた方が鑑賞は最も見栄えがいいでしょう。
以上で基本的なマツモの育て方については終わりです。
次はマツモの写真(画像)をお見せします!
マツモの画像(写真)!花の特徴は?手入れは難しいの?
写真が直立し栽培されているマツモとなります。
マツモは雌雄同体で花には雄花・雌花が咲きます。
ただ、水中で開花結実し花と果実が非常に小さいため、探すのにかなり根気が必要です。
加えて花のつきが悪い株が非常に多く、安価で粗末に扱われやすいため、購入時からしっかりとした株に育て上げなければなりません。
花は2〜3mmとかなりの小ささですが、根気よく状態の良い下部に仕上げると、その細い葉の根元・腋芽のようにポツポツと見て取れることが可能です。
マツモの花の特徴ですが花弁は一切持たず「雄しべ」「雌しべ」のみの簡素なものです.
雄しべは複数集まった集合体になり、反対に雌しべはたった一つだけつくのが特徴的です。
この様にマツモは開花まで持ち込むのは非常に難関ですが、その手入れとなると180°かかる労力が変わる水生植物です。
国内の湖沼や河川でも大量増殖する様に、十分な光量(※よほど成長速度を求めない限り家庭では持て余し、かつ肥料自体も不要です)を浴びせ続ければ、ほぼその葉が枯れ落ちることはありません。
マツモが水面間際まで育ったら、節でカットしてそのまま株を増やすことができます。
ただし、何らかの拍子で葉が千切れてしまうことがあり、その際は水質悪化に繋がるので、適宜取り除いて下さい。
次は、マツモの開花時期や季節、自生地、水質を浄化させるのかについてお伝えします!
マツモの開花時期や季節はいつ頃なの?自生地はどこ?水質を浄化させるの?
集合体を取るマツモの花(おしべ)の写真です。
同株にも付くマツモの花(めかぶ)の写真となります。
マツモは基本的に国内種は温暖な春から夏にかけての5〜8月ごろに開花時期を迎えます。
これは一応の目安で、一年を通し全く開花しない株もあるので、念頭に置いておきましょう。
マツモは国内では北海道から沖縄まで、ほぼ国土全域の生息が確認されています。
海外に目を向けるとアメリカ大陸全域・ユーラシア大陸・東南アジア・アフリカ大陸・オーストラリアの一部など、ほぼ世界中に分布していると言ってもいいでしょう。
ニュージーランド等では外来種として生息しているほどです。
マツモの水質浄化作用ですが、基本的に浮き草なので根から栄養分を吸収せず、水質悪化の元となるアオコなどのコケ類の栄養をしらみつぶしに独占します。
そのため間接的にですが、マツモ自生地のコケ類の栄養を奪うため他のコケが発生できず、非常に浄化された水質を保つという訳です。
次は、マツモの値段や販売価格についてお伝えします!
マツモの値段や販売価格はいくらぐらいなの?
マツモは非常に安価な水生植物・水草です。
ペットショップのアクアリウムコーナーではほぼ必ず取り扱っています。
大抵がまとめ売りとなり、その値段は5株で概ね200〜500円ほどとなります。
次は、マツモの苗の植え付け(植え方)や植え替えの時期とやり方、砂利が必要なのかについてお伝えします!
マツモの苗の植え付け(植え方)や植え替えの時期とやり方は?砂利が必要なの?
この様に根株が欠如するので、販売形態はスポンジ・金属プレートを巻きつけています。
好みにもよりますが根がない水生植物・浮草なので、基本的に砂利は不要です。
殆どのアクアリウムで直立させ展示されますが、根が出ないので浮草のままで栽培したい方には砂利は必要ありません。
植え付け(植え方)と植え替えも同様で、そもそも植え付けることが不可能なので、重しを巻いて直立させるしか方法はありません。
ちなみに飼育水は一度に全て変えたら、好適バクテリアも死滅してしまうので、1部の例外を除き最高でも総水量の1/2程度に留めておきましょう。
15~25℃以内であれば植え付け・植え替えは共に可能です。
次に、マツモの剪定(切り戻し)の時期とやり方や上手な切り方についてお伝えします!
マツモの剪定(切り戻し)の時期とやり方は?上手な切り方!
マツモには剪定(切り戻し)・時期の概念がありません。
剪定はアクアリウム用語で『トリミング』と呼ばれ3通りの方法があります。
まずマツモのトリミングは時期を選ばず、手に負えなくなるほど成長した時に行います。
一つ目は『ピンチカット』と呼ばれるもので、伸びすぎたマツモをハサミ等で茎ごと切り分けるだけです。
注意点としてマツモの節目や葉を同時に切らないよう注意して下さい。
陸棲植物の株分けに似ており、カットしたマツモはすぐに観賞用として使用可能です。
二つ目は『差し戻し』です。
マツモは株が大きく成長すると成長起点が古くなり黒ずんでしまいます。
その部分をカットし成長している部分のみ残す方法です。
上手い切り方としては一度にバッサリと切り落とさないで、徐々に様子を見ながら小刻みに切り落とすようにしましょう。
一度に多く切り落としてしまうと、マツモ本来の水質浄化力が衰え、他のマツモもダメージを受けるので注意が必要です。
三つ目は『おもりの付け直し』です。
本来マツモは浮き草なので長期間に渡りおもりを付けると、その部分から枯れ落ちてしまいます。
放置したままですと最悪根本がちぎれ、株全体が枯死しかねません。
そのため腐った部分をカットし、新しい重しをつけ再度沈ませてあげましょう。
次は、マツモの増やし方で、ペットボトルで増やせるのか、種まき時期と種まきや株分けのポイント、増えすぎる事もあるのか、冬越しはできるのかについてお伝えします!
マツモの増やし方!ペットボトルで増やせる?種まき時期と種まきや株分けのポイントは?増えすぎる事もあるの?冬越しはできるの?
滅多に見られないマツモの種子画像です。
マツモは適切な水替え、そして十分な光量が用意できれば、容量の少ないペットボトルでも増やすことが可能です。
ペットボトルを使う際は2ℓほどのペットボトルが最適でしょう。
まずペットボトルを横むきにし、その側面に1/2ほどの穴を開けてください。
肝心なのはペットボトルに照射する光量、そして水容量の関係上、頻繁な水替えを行う事です。
注意点として室内照明のみで栽培すると苔が大量に発生し、ペットポトルを縦置きにすると返ってマツモの成長を抑える形になります。
日当たりの良い日は屋外で日光浴をさせて、更に見栄えが良いからといってペットボトルの置き方を頻繁に変えず、切穴を開けた部分を上にし寝かせた形で維持しましょう。
マツモは多年草なので冬越しも可能です。
耐暑性が弱い反面寒さにはかなり強く冬に差し掛かると茎先端に葉が密集し越冬芽 (殖芽とも言い1~5cmほどの長さ)を形成し、各々水底に離脱する形で冬越しを行います。
やがて温暖な春先に差し掛かると、その越冬芽から茎を生やし志していきます。
種まき時期・種まきですが、そもそもが滅多に開花・結実しない水生植物なので、個人はおろか販売用でも種からの栽培は用いられていません。
マツモの殖やし方ですが上記のペットボトルでも十分可能であり、それ以外だと『腋芽』をカットする方法が一番ポピュラーです。
脇芽で増やす方法は“植物体の分断化による栄養繫殖”…つまりは各茎の間から分岐して生える“枝”をカットし、随時増やす方法が主流となります。
水生植物であるマツモですが、やはり余分に増えてしまった各枝は剪定する必要があります。
かなり増殖力が強いので、余分な脇芽が目立つようでしたら短めに剪定・カットして下さい。
次に、マツモが枯れる(枯れた)原因や赤くなる原因と対策方法や色が薄い原因や色が悪い(黒くなる)際や歯が落ちる際の対策方法についてお伝えします!
マツモが枯れる(枯れた)原因や赤くなる原因と対策方法は?色が薄い原因や色が悪い(黒くなる)際や歯が落ちる際の対策方法は?
マツモが黒ずんだり冬でもないのに落葉する際は「日照不足」そして次に「栄養不足」を疑いましょう。
光量に関しては屋外栽培の場合、日光でカバーできますが…曇りなどが続いて葉が薄くなり黒ずんだ場合は蛍光灯などで人為的に補助して下さい。
見栄えが良く専用の蛍光灯・LED等も販売されているので水槽栽培をお勧めしますが、拘りがなければ水が浸る容器で十分です。
完全に溶けたり黒く薄い葉は取り除き、新葉が生えるのをじっくり待ちましょう。
また水中にある程度の栄養素が混じっている必要があるので、ハイポネックスを始めとする液肥などを状況に応じ施してください。
マツモの葉が赤くなる要因としては「急激な水質変化」そして「水温の変動」が挙げられます。
丈夫な種であるマツモですが、自然界ではかなりの広範囲に渡り分布しています。
小さな水槽や容器では水量が足りず、一度水質が悪化するとなかなか回復ができません。
その際は例外的に一度全換水を行い、水質を正常に戻しましょう。
またマツモの適正水温は15~25℃になります。
15℃以下だと冬眠に入るのですが25℃を極端に超えてしまうと赤色になり、やがて溶けるように水中に散らばり脱落してしまいます。
この気温内を外れる様であれば、風通しの良い木陰に移動するか、ヒーター等を用い適正気温に戻して下さい。
それでは次は、マツモの花言葉や英語名についてお伝えします!
マツモの花言葉や英語名はなに?
マツモは花弁を付けず、花らしい花をつけないので花言葉はありません。
英語名は多岐に渡り「rigid hornwort」「common hornwort」「coon’s tail」「coontail」など様々です。
単純に「matsumo」表記で呼ばれる事さえあります。
最後に、マツモの種類や品種、似た水草は何があるk、カボンバやアナカリスとの違いをお伝えします!
マツモの種類や品種は何があるの?似た水草は何がある?カボンバやアナカリスとの違いはなに?
マツモはその種類・品種が乏しく、有名な国内種は他に1種が顕著に観察可能です
マツモ科マツモ属の仲間であり『ゴハリマツモ』と呼ばれています。
結実すると5本の棘を持つゴハリマツモの画像です。
主に関東以南の温暖な地域に分布し、暑さが苦手なマツモと上手く住み分けをしています。
主の生息地は本州南部であり、非常にはマツモと酷似していることから、見た目からの判別はかなり困難です。
開花期後の「果実の刺」のみの形状で区別が可能であり、果実上部に2本・果実下部に2本の刺を持ち、先端部分の1本を加えて「5針」…即ち「ゴハリマツモ」という名の由来と形状を取ります。
先端部を除いた「4針」を基準とした「ヨツバリキンギョモ」の別称も持ちますが、繁殖期にのみ判別できない事から一般には流通しないでしょう。
マツモに似た水草はやはり表題の「カボンバ」「アナカリス」でしょう。
ポピュラーなカボンバの画像です。
カボンバの花の画像となります。
まずカボンバですが、外見はかなりマツモに相似します。
細く枝のような葉も同一でパッと見ではなかなか別種とは気づきません。
その差は葉に触れた際にかなり固くゴワゴワした質感を持つのがカボンバであり、マツモの葉はそれと比較しかなり柔かくなります。
更にカボンバは根株を持ち、開花期には白色の大きな花をつけます。
分類上はスイレン目ハゴロモモ科ハゴロモモ属に分けられ、一般的にキンギョモと総じて販売されています。
そしてもう一種酷似している水草がアナカリスとなります。
アナカリスの画像です。
開花期のアナカリスの写真です。
アナカリスも同様に根株を持ち、正式名称は『オオカナダモ』と言い、本来は南アメリカ大陸原産の外来種です。
マツモとは違いかなり丈夫な種で、低水温から30℃超の高水温、更にはあらゆる水質に適応可能です。
オモダカ目トチカガミ科オオカナダ目に分類され、本種もまた開花期には鮮やかな白色の花を咲かせます。
ヘドロがたまる様な河川にも平気で自生しており、頑丈さで言えば他の2種とは群を抜きます。
オオカナダ目に属する国産種『クロモ』もマツモと誤認しやすい種類です。
写真がクロモとなります。
こちらも棘の様な葉を持ち越冬形態も全く同一ですが、アナカリスと同じく根株を持つのでその差は一目瞭然です。
更にくすみがかった色ですが花弁を持つ花を咲かせ、繁殖力も旺盛です。
ただ、かなり地味な種なので滅多に販売はされません。
それでは、今回お伝えしたことをまとめていきましょう!
マツモのまとめ!
いかがでしたでしょうか?今回お伝えした重要なポイントは10個ありました。
覚えているでしょうか?1個ずつ振り返っていきましょう!
①マツモの育て方(環境、土、肥料、水やり)
マツモは室内でも問題なく栽培可能です。
ただ植物なので光合成により栄養を作るので、必ず日中は恒常的に光を当てなければ、溶けるように枯死してしまいます。
そのため水草用育成ランプや熱帯魚用の水槽灯などは必ず用意して下さい。
購入したら出来るだけ塩素を抜いた(水道水でも構いません)流水でよく洗いましょう。
この時弱り切った葉は取れ、有害バクテリアや貝の卵等も洗浄されるので、水質汚濁が緩やかになります。
洗うときのコツですが、マツモはかなり柔らかく健康な葉も逸脱してしまうので、慎重にゆっくりと洗浄するのが大前提です。
稀にスネール(巻貝)などの卵が産み付けられているケースもあるので、目視は怠らないようにして下さい。
マツモは適度な日照量を長時間当てることにより、その成長が促進されます。
日陰ですと光量不足で遅かれ早かれ枯死し、直射日光でも徐々にその細長い葉が痛んでしまいます。
そのため野外栽培時は半木陰になるように、スダレなどを容器の1/2ほどにかけておきましょう。
マツモは根を生やさないので自然に倣い直接水中に入れると表面に浮かび上がり、強烈な光・直射日光に晒されてしまいます。
バラバラに販売されている際は釣り糸や柔らかい糸などを下端に巻き付け、その先に岩や流木を結びつけておくときれいな直立型に育ち上がります。
稀に枝が変化した「仮根」を生成し、活着することもありますが、栽培時のマツモでは滅多に見られません。
栽培の際の用土は水質を極端に悪化させなければ何でも構いません。
基本的にはメダカや金魚・熱帯魚に用いられる「大磯砂」が使われますが、極端に言うと用土そのものはマツモの生育に関与しないので、お好みの底砂を敷き詰めましょう
マツモは本来、完全な『浮き草』なので『液肥』を施します。
ハイポネックスは本来、水耕栽用の肥料ですがマツモに施すと驚くほど繁殖速度が上がります。
他の生物には有害なので、生体抜きで施すようにしましょう。
容器は水生植物なので、株全体が収まり切る水量が必要となります。
浮遊する水生植物なので直立させない限り、浅いタッパーなどでも栽培可能です。
直立させる際は「水槽」「プラケース」「発泡スチロール」など様々なものが使用可能です。
割高になりますが、水槽を用いたケースが最も見栄えが良くなります。
②マツモの画像(写真)!花の特徴は?手入れは難しいの?
雌雄同体で雄花・雌花を咲きつけます。
水中で開花結実し花と果実がかなり小さいため、なかなか確認が難しくなります。
花のつきも悪いので開花を見たい場合は、根気よく育て続けるしかありません。
花は2〜3mmと小さく、細い葉の根元にポツポツと咲きつけます。
花の特徴は花弁を喪失し「雄しべ」「雌しべ」のみの簡素な造りです。.
雄しべは複数集まった集合体・雌しべは一つのみ発生するので区別は簡単でしょう。
それに反し手入れはかなり容易となります。
十分な光量が用意できれば、ほぼ枯れ落ちることはありません。
水面間際まで育ったら、節でカットし株を増やすことも可能です。
③マツモの開花時期や季節はいつ頃なの?自生地はどこ?水質を浄化させるの?
国内種は春から夏にかけての5〜8月に開花時期を迎えます。
これは一応の目安であり全く開花しない株もあるので注意して下さい。
国内では北海道から沖縄まで日本各地に生息します。
海外ではアメリカ大陸全域・ユーラシア大陸・東南アジア・アフリカ大陸・オーストラリアの一部など、世界中に分布します。
マツモの水質浄化作用ですが、基本的に浮き草なので根から栄養分を吸収せず、水質悪化の元となるコケ類の栄養をしらみつぶしに独占します。
そのため間接的にマツモ自生地のコケ類の栄養を枯渇するため、非常に浄化された水質を保つという訳です。
④マツモの値段や販売価格はいくらぐらいなの?
値段は非常に安価であり約5株で概ね200〜500円ほどとなります。
⑤マツモの苗の植え付け(植え方)や植え替えの時期とやり方は?砂利が必要なの?
根がない水生植物なので基本的に砂利は不要です。
15~25℃以内であれば植え付け・植え替えは共に可能です。
⑥マツモの剪定(切り戻し)の時期とやり方は?上手な切り方!
マツモには剪定(切り戻し)・時期の概念がありません。
剪定は『トリミング』と呼ばれ3通りの方法があります。
『ピンチカット』と言い伸びすぎたマツモをハサミ等で茎ごと切り分ける方法、成長期点が起点が古くなり黒ずんだ時の『差し戻し』そして『おもりの付け直し』が主となります。
⑦マツモの増やし方!ペットボトルで増やせる?種まき時期と種まきや株分けのポイントは?増えすぎる事もあるの?冬越しはできるの?
適切な水替えと十分な光量があれば、容量の少ないペットボトルでも栽培できます。
ペットボトルは2ℓほどのものが最適でしょう。
横むきにし側面に1/2ほどの穴を開けてください。
要はペットボトルに照射する光量、そして水容量の関係上、頻繁な水替えを行う事です。
室内照明のみだと苔が大量に発生し、縦置きにするとその狭さから成長を抑える形になります。
日当たりの良い日は屋外で日光浴をさせ置き方を頻繁に変えず、穴を開けた部分を上にし寝かせた形で維持しましょう。
冬になると茎先端に葉が密集し越冬芽 (殖芽とも言い1~5cmほどの長さ)を形成し、水底に離脱します。
春先になると越冬芽から茎を生やし越冬をするのです。
種まき時期・種まきですが、そもそもが滅多に開花しない水生植物なので、個人はおろか販売用でも種からの栽培は用いられていません。
マツモの殖やし方ですが上記のペットボトルでも十分可能であり、それ以外だと『腋芽』をカットする方法が一番ポピュラーです。
脇芽で増やす方法は“植物体の分断化による栄養繫殖”…つまりは各茎の間から分岐して生える“枝”をカットし、随時増やす方法が主流となります。
水生植物であるマツモですが、やはり余分に増えてしまった各枝は剪定する必要があります。
かなり増殖力が強いので、余分な脇芽が目立つようでしたら短めに剪定・カットして下さい。
⑧マツモが枯れる(枯れた)原因や赤くなる原因と対策方法は?色が薄い原因や色が悪い(黒くなる)際や歯が落ちる際の対策方法は?
黒ずんだり落葉する際は「日照不足」次に「栄養不足」を疑いましょう。
屋外栽培の場合、日光でカバーできますが…曇りが続き葉が薄くなり黒ずむ場合は蛍光灯などで人為的にカバーして下さい。
完全に溶けたり黒く薄い葉は取り除き、新葉が生えるのをじっくり待ちます。
水中に栄養素が不足するケースもあるので、液肥などを状況に応じ施してください。
マツモの葉が赤くなる要因としては「急激な水質変化」そして「水温の変動」が挙げられます。
自然界ではかなりの広範囲に分布するので、一度水質が悪化するとなかなか回復ができません。
その際は例外的に全換水を行い、水質を正常に戻しましょう。
また適正水温は15~25℃の範囲です。
15℃以下で冬眠に入るのですが25℃を極端に超えると赤色になり、溶けるように水中に散らばります。
この気温内を維持するため、風通しの良い木陰に移動するか、ヒーター等を用いましょう。
⑨マツモの花言葉や英語名はなに?
花弁がないので花言葉はありません。
英語名は「rigid hornwort」「common hornwort」「coon’s tail」「coontail」と複数に渡ります。
単純に「matsumo」表記でも通じるようです。
⑩マツモの種類や品種は何があるの?似た水草は何がある?カボンバやアナカリスとの違いはなに?
種類・品種が乏しく、国内有名種は他に1種が昇るのみです。
マツモ科マツモ属の仲間であり『ゴハリマツモ』と呼ばれています。
関東以南の温暖な地域に分布し、暑さが苦手なマツモと上手く住み分けをしています。
主生息地は本州南部であり、非常にはマツモと酷似していることから、見た目からの判別は困難です。
開花期後の「果実の刺」の形状で区別が可能であり、果実上部に2本・下部に2本の刺を持ち、先端部分の1本を加えて「5針」…即ち「ゴハリマツモ」という名の由来と形状を取ります。
マツモに似た水草はやはり表題の「カボンバ」「アナカリス」でしょう。
カボンバでは外見上マツモに相似します。
細く枝のような葉も同一でなかなか別種とは気づきません。
その差は葉に触れた際にかなり固くゴワゴワした質感を持つのがカボンバであり、マツモの葉はそれと比較しかなり柔かくなります。
更にカボンバは根株を持ち、開花期には紫色の大きな花をつけます。
分類上はスイレン目ハゴロモモ科ハゴロモモ属に分けられ、一般的にキンギョモと総じて販売されています。
もう一種酷似している水草がアナカリスです。
アナカリスも根株を持ち、正式名称は『オオカナダモ』と言い南アメリカ大陸原産の外来種です。
かなり丈夫な種で低水温から30℃超の高水温、更にあらゆる水質に適応可能です。
オモダカ目トチカガミ科オオカナダ目に分類され、開花期には鮮やかな白色の花を咲かせます。
オオカナダ目に属する国産種『クロモ』もマツモと誤認しやすい種類です。
棘の様な葉を持ち越冬形態も全く同一ですが、根株を持つのでその差は一目瞭然です。
地味ですが花弁を持つ花を咲かせ、繁殖力も旺盛ですが…地味な色合いのためか店頭ではほぼ見かけることはありません。
それでは今回はこれで失礼します。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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