みなさんこんにちは。
今回は、ヤマシャクヤク(山芍薬)についてまとめていきたいと思います。
ヤマシャクヤクは、ボタン科ボタン属に属する多年草の山野草です。
学名は「Paeonia japonica」で、日本の関東地方から九州と朝鮮半島に分布しています。
ヤマシャクヤクは2007年に、環境省のレッドリストの準絶滅危惧に登録されています。
今回は、ヤマシャクヤク(山芍薬)についてのポイント、
以上12個の点についてお伝えします。
まずはヤマシャクヤク(山芍薬)の育て方からお伝えします!
目次(クリックで飛べます)
ヤマシャクヤク(山芍薬)の育て方は?
ヤマシャクヤクは、深山の落葉樹林帯のあまり日の当たらない落葉樹の下に生息しています。
そのため、直射日光が当たるこうな場所で育てるのはやめましょう。
ここからさらに詳しくお伝えします。
最初は、ヤマシャクヤク(山芍薬)が好む環境についてお伝えします!
ヤマシャクヤク(山芍薬)の育て方(栽培)!環境はどうする?
ヤマシャクヤクは、半日陰で育てましょう。
直射日光が当たると、最悪の場合枯れてしまいます。
芽が出てから開花後までは明るい日陰で育て、梅雨の頃から初夏までは50%~70%の遮光下で育ててください。
夏になったら75%~90%の遮光が必要です。
秋にはまた50%の遮光に戻し、休眠したら軒下などで越冬させましょう。
また、適度な湿気と通気性のある環境も必要です。
ヤマシャクヤクを地植えする場合は、通気性の良い日陰か大きな木の下に植え付けましょう。
次は、ヤマシャクヤク(山芍薬)に適した用土についてお伝えします!
ヤマシャクヤク(山芍薬)を育てる際の適した用土は何?
ヤマシャクヤクは、水はけが良く適度に保水性のある用土を好みます。
そのため、地植えする場合は庭の土に腐葉土と桐生砂などを混ぜてから植え付けましょう。
自分で土を配合する場合は、赤玉土、桐生砂、鹿沼土をを同量の割合で混ぜた土か、硬質鹿沼土6:硬質赤玉土(小粒)4の割合で混ぜた土がおすすめです。
次は、ヤマシャクヤク(山芍薬)に必要な肥料についてお伝えします!
ヤマシャクヤク(山芍薬)の育て方(栽培)!肥料はどうする?
ヤマシャクヤクは、肥沃な土壌を好みます。
植え付ける際に、根に直接触れないようにマグアンプKなどを用土に混ぜておきましょう。
また、4月~6月の春と、10月中旬から11月までの秋の年に2回追肥をしてください。
追肥は、春は三要素等量の液体肥料を与え、秋はリン酸分の多い液体肥料を2週間に1回づつ与えれば十分です。
元肥や追肥は、鉢植えでも地植えでも同じように行ってください。
では次は、ヤマシャクヤク(山芍薬)の水やりポイントについてお伝えします!
ヤマシャクヤク(山芍薬)を育てる際の水の量はどうする?
ヤマシャクヤクは、多湿を嫌う植物です。
基本的には、土の表面が乾いたら水やりをすれば十分です。
しかし、乾燥が続く場合などは様子を見ながら行いましょう。
水やりは、夏場は夕方に行い、それ以外の時期は朝方にすると良いでしょう。
以上で基本的なヤマシャクヤク(山芍薬)の育て方については終わりです。
次はヤマシャクヤク(山芍薬)の写真をお見せします!
ヤマシャクヤク(山芍薬)の画像(写真)!実や葉や花の特徴は?
ヤマシャクヤクの草丈は、30cm~60cmです。
白色の花を咲かせ、花びらは5枚~7枚で上を向いて咲きます。
また、中央に3つ付けている雌蕊が特徴的でバナナに似た形をしています。
その雌蕊の周りに黄色い雄蕊を多数付けます。
ヤマシャクヤクの葉は互生し、5cm~9cmほどで楕円形をしています。
花は2日~3日で散ってしまいますが、花後に実が付くと夏には割れてザクロのように中の種子がはじけるところも見ごたえがあります。
種子は完熟していると黒色ですが、不稔だと赤色をしています。
この種子の様子も、ヤマシャクヤクが愛される理由の1つです。
(ヤマシャクヤクの種子)
次はヤマシャクヤク(山芍薬)の開花時期についてお伝えします。
ヤマシャクヤク(山芍薬)の開花時期や季節はいつ頃なの?
ヤマシャクヤクの開花時期は、4月中旬から5月頃です。
また、秋には落葉が始まり冬は地上部が枯れて休眠期に入ります。
次にヤマシャクヤク(山芍薬)の自生地(群生地)はどこなのかお伝えします。
ヤマシャクヤク(山芍薬)の自生地(群生地)はどこ?おすすめの場所は?
ヤマシャクヤクの自生地として有名なのは、山口県と島根県にまたがる十種ヶ峰です。
十種ヶ峰では、登山をしながら美しいヤマシャクヤクの群生を見ることができます。
また、熊本県にある天主山もおすすめの群生地です。
しかし、ヤマシャクヤクは山口県でも熊本県でもレッドリストの指定を受けています。
また、上信越高原国立公園・南アルプス国立公園・秩父多摩甲斐国立公・八ヶ岳中信高原国定公園などで自然公園指定植物となっております。
群生は各地で見られますが、見に行く場合は自然を壊すことなくマナーを守って楽しみましょう。
次はヤマシャクヤク(山芍薬)の苗の植え替えのポイントについてお伝えします。
ヤマシャクヤク(山芍薬)の苗の植え付けのポイントは?
ヤマシャクヤクの植え付けは、9月~10月上旬までに行いましょう。
植え付けは、苗をポットから抜いて、根を傷めないように優しく行ってください。
植え替えの場合も同じですが、根を切ってしまわないように丁寧に扱いましょう。
また、ヤマシャクヤクを地植えする場合は、よく耕した柔らかい土に植え付けましょう。
鉢植えにする場合は、通気性と水はけの良い、苗よりも1回り大きな深めの鉢を使用してください。
次にヤマシャクヤク(山芍薬)の植え替えのポイントについてお伝えします。
ヤマシャクヤク(山芍薬)の植え替えのポイントは?
ヤマシャクヤクの植え替えは、9月~10月上旬までに行いましょう。
鉢植えの植え替えは、2年~3年に1回は行ってください。
しかし、鉢の底から根が出てきていたら、時期に関係なく早めに植え替えてください。
植え替えの時に同時に株分けをするか、1回り大きめの鉢に植え替えましょう。
それでは次にヤマシャクヤク(山芍薬)の種まきの時期と種まきのポイントについてお伝えします。
マシャクヤク(山芍薬)の種まき時期と種まきのポイントは?発芽までどれくらいかかる?
ヤマシャクヤクの種まきは、8月~9月に行いましょう。
黒く熟した実から種を採取し、すぐにまいてください。
発泡スチロールなどの容器に穴を開け、鉢底石と炭、鹿沼土や赤玉土などの清潔な単用土を順番に入れます。
そこに、種をまいていきますが、覆土は浅くて構いません。
まいたら日陰に置いて、乾燥しないように水やりをしながら管理しましょう。
種まきをしたら、発芽は翌年の春以降です。
また、花が咲くには発芽から4年~5年待つ必要がありますので気長に管理をしましょう。
次はヤマシャクヤク(山芍薬)の庭での増やし方、株分けのやり方についてお伝えします。
ヤマシャクヤク(山芍薬)の庭での増やし方!株分けのやり方は?
ヤマシャクヤクの株分けは、9月以降に行いましょう。
植え替えと同時に行うこともできますが、休眠期など花芽がしっかりと付いた時に行うほうが確実です。
生育中に根を切り分けると、そのまま枯れてしまうこともあります。
それだけ根が繊細なので、根茎をハサミなどで切り分ける時にも思いがけず割れてしまい、株を失うことも少なくありません。
また、根茎の形によっては株分けしにくいこともあります。
ヤマシャクヤクの株分けは、切り分けた切り口は殺菌剤で消毒したり、必ず清潔なハサミを使うなど気を遣う作業になります。
切り分けるのは、2芽~3芽ずつ切り分ければよいですが、心配な場合は種まきなどで根気よく増やすことをおすすめします。
庭にヤマシャクヤクを植えている場合は、自然と果皮がはじけて種子を放出してくれます。
環境さえ合っていれば、自然に任せておいても増えてくれるでしょう。
次にヤマシャクヤク(山芍薬)とシャクヤクの違いについてお伝えします。
ヤマシャクヤク(山芍薬)とシャクヤクの違いは?
シャクヤクもヤマシャクヤクと同じ、ボタン科ボタン属に属しています。
シャクヤクは、大別すると日本生まれの「和シャクヤク」とヨーロッパ生まれの「洋シャクヤク」があります。
シャクヤクが日本に渡来したのは平安時代以前と言われ、そのころは漢方薬の材料として渡来したそうです。
その後、花の美しさから品種改良が盛んに行われ、今では700を超える品種が存在します。
ヤマシャクヤクは、山に自生していてシャクヤクと葉の形や蕾が似ているところからヤマシャクヤと名付けられたそうです。
(ヤマシャクヤクの葉と蕾)
(シャクヤクの葉と蕾)
和シャクヤクは主に一重咲きでヤマシャクヤクも一重咲きですが、ヤマシャクヤクのほうが小さい花を付けます。
また、シャクヤクにはヤマシャクヤクの特徴的なバナナ状の雌蕊はありません。
黄色の仮雄しべが発達した「金しべ咲き」や仮雄しべが細い花弁状となった「翁咲き」などの品種が和シャクヤクの主な品種です。
(和シャクヤク 金しべ咲き)
(和シャクヤク 扇咲き)
次はヤマシャクヤク(山芍薬)の斑入りについてお伝えします。
ヤマシャクヤク(山芍薬)の斑入りとは?
ヤマシャクヤクの斑入り品種は、非常に人気があります。
斑のバリエーションが多く、散斑や黄斑、白斑はもちろん覆輪斑、三光斑など豊富にあります。
ヤマシャクヤクの斑入り品種の人気の高まりにより、実生による新品種も作られています。
また、斑入のヤマシャクヤクでも普通のヤマシャクヤクと育て方は変わりません。
ただし、斑がはっきりしているほど葉緑素が少なく、生育が遅いことが考えられます。
それを踏まえて、ゆっくりと育ててあげましょう。
そして次はヤマシャクヤク(山芍薬)の花が咲かない原因についてお伝えします。
ヤマシャクヤク(山芍薬)の花が咲かない原因は?
ヤマシャクヤクは、苗を購入してもその年に開花するとは限りません。
大きな芽を出した苗を買ったつもりでも、まだ根が育っていない場合もあります。
そのため、その年に花が咲かなかったとしても追肥などの管理をしっかりしながら気長に待ちましょう。
ヤマシャクヤクを種から育てると、開花までに5年はかかります。
苗を購入する際に、芽が大きいものを選ぶのはもちろんですが、できれば根の張りも確認し、細いひげ根がたくさんあるものが選べれば良いでしょう。
それでは最後にヤマシャクヤク(山芍薬)の花言葉についてお伝えします。
ヤマシャクヤク(山芍薬)の花言葉はなに?
ヤマシャクヤクの花言葉は、「恥じらい」・「はにかみ」です。
このような花言葉は、日陰で2日ほどしか開かない姿から付けられたのでしょうか。
それでは最後に、これまでのおさらいをしていきましょう。
ヤマシャクヤク(山芍薬)のまとめ!
いかがでしたでしょうか?今回お伝えした重要なポイントは12個ありました。
覚えているでしょうか?1個ずつ振り返っていきましょう!
①ヤマシャクヤク(山芍薬)の育て方(環境、土、肥料、水やり)
ヤマシャクヤクは、半日陰で育てましょう。
また、水はけが良く適度に保水性のある肥沃な土壌を好みます。
赤玉土、桐生砂、鹿沼土を同量の割合で混ぜた土にマグアンプKなどを混ぜた土に植え付けましょう。
追肥も春と秋に行い、水やりは土の表面が乾いたら行いましょう。
②ヤマシャクヤク(山芍薬)の画像(写真)!実や葉や花の特徴は?
ヤマシャクヤクの草丈は、30cm~60cmです。
白色の花を咲かせ、花びらは5枚~7枚で上を向いて咲きます。
また、雌蕊が特徴的でバナナに似た形をしており、中央に3つ付けます。
その雌蕊の周りに黄色い雄蕊を多数付けます。
ヤマシャクヤクの葉は、5cm~9cmほどで楕円形をしています。
花後に実が付くと夏には割れて、ザクロのように中の種子がはじけるところも見ごたえがあります。
種子は、完熟していると黒色ですが、不稔だと赤色をしています。
③ヤマシャクヤク(山芍薬)の開花時期や季節はいつ頃なの?
ヤマシャクヤクの開花時期は、4月中旬から5月頃です。
また、秋には落葉が始まり冬は地上部が枯れて休眠期に入ります。
④ヤマシャクヤク(山芍薬)の自生地(群生地)はどこ?おすすめの場所は?
ヤマシャクヤクの自生地として有名なのは、山口県と島根県にまたがる十種ヶ峰です。
十種ヶ峰では、登山をしながら美しいヤマシャクヤクの群生を見ることができます。
また、熊本県にある天主山もおすすめの群生地です。
⑤ヤマシャクヤク(山芍薬)の苗の植え付けのポイントは?
ヤマシャクヤクの植え付けは、9月~10月上旬までに行いましょう。
植え付けは、苗をポットから抜いて、根を傷めないように優しく行ってください。
植え替えの場合も同じですが、根を切ってしまわないように丁寧に扱ってください。
また、ヤマシャクヤクを地植えする場合は、よく耕した柔らかい土に植え付けましょう。
⑥ヤマシャクヤク(山芍薬)の植え替えのポイントは?
ヤマシャクヤクの植え替えは、9月~10月上旬までに行いましょう。
植え替えは、2年~3年に1回は行いましょう。
しかし、鉢の底から根が出てきていたら、時期に関係なく早めに植え替えてください。
植え替えの時に同時に株分けをするか、1回り大きめの鉢に植え替えましょう。
⑦ヤマシャクヤク(山芍薬)の種まき時期と種まきのポイントは?発芽までどれくらいかかる?
ヤマシャクヤクの種まきは、8月~9月に行いましょう。
黒く熟した実から種を採取し、すぐにまいてください。
発泡スチロールなどの容器に穴を開け、鉢底石と炭、鹿沼土や赤玉土などの清潔な単用土を順番に入れます。
そこに、種をまいていきますが、覆土は浅くて構いません。
まいたら日陰に置いて、乾燥しないように水やりをしながら管理しましょう。
種まきをしたら、発芽は翌年の春以降です。
また、花が咲くには発芽から4年~5年待つ必要があります。
⑧ヤマシャクヤク(山芍薬)の庭での増やし方!株分けのやり方は?
ヤマシャクヤクの株分けは、9月以降に行いましょう。
植え替えと同時に行うこともできますが、休眠期など花芽がしっかりと付いた時に行うほうが確実です。
生育中に根を切り分けると、そのまま枯れてしまうこともあります。
それだけ根が繊細で、その上根茎の形によっては株分けしにくいこともあります。
切り分けるのは、2芽~3芽づつ切り分ければよいですが、心配な場合は種まきなどで根気よく増やすことをおすすめします。
庭にヤマシャクヤクを植えている場合は、自然と果皮がはじけて種子を放出してくれます。
環境さえ合っていれば、自然に任せておいても増えてくれるでしょう。
⑨ヤマシャクヤク(山芍薬)とシャクヤクの違いは?
シャクヤクもヤマシャクヤクと同じ、ボタン科ボタン属に属しています。
シャクヤクは、大別すると日本生まれの「和シャクヤク」とヨーロッパ生まれの「洋シャクヤク」があります。
ヤマシャクヤクは、山に自生していてシャクヤクと葉の形や蕾が似ています。
そのことから、ヤマシャクヤと名付けられたそうです。
和シャクヤクは主に一重咲きでヤマシャクヤクも一重咲きですが、ヤマシャクヤクのほうが小さい花を付けます。
また、シャクヤクにはヤマシャクヤクの特徴的なバナナ状の雌蕊はありません。
⑩ヤマシャクヤク(山芍薬)の斑入りとは?
ヤマシャクヤクの斑入り品種は、非常に人気があります。
斑のバリエーションが多く、散斑や黄斑、白斑はもちろん覆輪斑、三光斑など豊富にあります。
ヤマシャクヤクの斑入り品種の人気の高まりにより、実生による新品種も作られています。
ただし、斑がはっきりしているほど葉緑素が少なく、生育が遅いことが考えられます。
それを踏まえて、ゆっくりと育ててあげましょう。
⑪ヤマシャクヤク(山芍薬)の花が咲かない原因は?
ヤマシャクヤクは、苗を購入してもその年に開花するとは限りません。
大きな芽を出した苗を買ったつもりでも、まだ根が育っていない場合もあります。
そのため、その年に花が咲かなかったとしても追肥などの管理をしっかりしながら気長に待ちましょう。
⑫ヤマシャクヤク(山芍薬)の花言葉はなに?
ヤマシャクヤクの花言葉は、「恥じらい」・「はにかみ」です。
それでは今回はこれで失礼します。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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