みなさんこんにちは。
今回は、ミノコバイモについてまとめていきたいと思います。
ミノコバイモはユリ目ユリ科バイモ属の山野草・森林内植物であり、その姿を目にする機会は極めて稀です。
ユリ科の植物らしく開花時期には特徴的な形の目立つ花を咲かせることから、古くからその存在が認知されてきました。
完全な日本固有種の植物・山野草であり、その保護・保全活動が求められるほど、現在は急激にその姿を消しつつあります。
今回は、ミノコバイモについてのポイント、
以上7個の点についてお伝えします。
まずはミノコバイモの育て方からお伝えします!
目次(クリックで飛べます)
ミノコバイモの育て方は?
森林地帯に自生するミノコバイモの写真です。
ミノコバイモを育てるには山岳地にある森林地帯の麓をイメージすると良いでしょう。
野生種は主に広葉樹林・雑木林内など日差しが少なく、水はけ・保湿力が高い環境に自生します。
育て上げる際もこの野生環境に合わせ、極端に強い光量は全く必要なく、寧ろミノコバイモ自身がひどく嫌うほどです。
そのため、鉢植え・地植え時どちらの際も強い日光下に晒すのはNGであり、鉢植え時の日光…及び地植えする際の植え付け場所は半木陰などうっすらした場所を選びましょう。
日本固有種であるミノコバイモは、本州8県にまたがり自生しています。
そのため、本州基準の「温暖湿潤気候」に合わせ、栽培することが可能です。
ただ地域によりますが夏場の酷暑に耐えきれず、株全体が萎んだり枯死してしまうこともあります。
そのためイレギュラーな気候下でも慌てない様に、地植えなら半木陰への移植・鉢植えなら室内に取り込むなどミノコバイモの様子を見て、臨機応変に対処しましょう。
また環境省レッドリスト入りしているほどの希少植物です。
栽培機会に恵まれた方は、これを念頭に置いて大切に育ててあげて下さい。
唯一開花時期のみ目一杯の光を当ててあげましょう。
ここからさらに詳しくお伝えします。
最初は、ミノコバイモが好む環境についてお伝えします!
ミノコバイモの育て方!環境はどうする?
ミノコバイモは山岳植物ですが、比較的温暖な本州・東海地方近辺に分布します。
本来の自生地の標高に合わせるのがベストですが平地でも栽培でき、特別冷やす必要もないでしょう。
ただ、もしもの時のためにエアコンなど温度調節をできる環境を整えておくと、より安心して育てることができます。
ミノコバイモが要する日光量は極めて乏しくなります。
植物だから…と考えて太陽光などに当てがちですが、本種にはそれは全く当てはまらないので注意が必要です。
完全に光を遮断してはいけませんが、大樹の根元や比較的光量が少ない“室内光”が適しています。
半木陰など間接的に光を当て、それでもミノコバイモがうまく栽培できない場合は、段階的に光量を落としてあげて下さい。
春先一月足らずの開花期が唯一の例外となり、この時期はふんだんな光量を用意してあげましょう。
山野草であるミノコバイモはすこしの環境変化で調子を崩してしまいます。
ミノコバイモの栽培環境を見直す際は、いきなり環境を変えるのではなく、徐々にゆっくりと新しい環境に移行させることを心がけましょう。
次は、ミノコバイモに適した用土についてお伝えします!
ミノコバイモを育てる際の適した用土は何?
市販の「山野草用培養土」でも構いませんが、自作の混合用土を使いたい方は、水はけの良い赤玉土と鹿沼土をブレンドさせましょう。
この際、各種混合用土は最もきめの細かいものを用意します。
具体的には1〜4mmほどの粒の大きさ、そして軽石などの山砂を更に足すと良い結果が得られる様です。
次は、ミノコバイモに必要な肥料についてお伝えします!
ミノコバイモの育て方!肥料はどうする?
ミノコバイモは冬場には代謝を落とし、地中で休眠状態に入ります。
まず冷え込みが増すと地上部が枯死してしまいますが、多年草であるミノコバイモはこの時点で地中で球根になり、休眠期を迎えているので気をつけてください。
この地上部が残っているわずかな期間に、これから休眠状態を取るミノコバイモに肥料を施してあげましょう。
規定の分量よりやや少なめに施し「緩効性化成肥料」を表土周辺に撒き、必要に応じ根株から遠目の位置に液肥を併用しても構いません。
園芸専門店でしかあまり目にしませんが『ブドウ糖2000倍液』を施すのも有用です。
では次は、ミノコバイモの水やりポイントについてお伝えします!
ミノコバイモを育てる際の水の量はどうする?
ミノコバイモは本来水分を求め、かつ水はけの良い森林地帯を選び生息する山草です。
そのため水分は切らさない様にし、表面の土が乾いたらたっぷりの水やりをするサイクルを取りましょう。
これは休眠時期に対しても同様で、早合点して地中の休眠株に対して水やりを怠ると、翌年の生育不良に繋がります。
季節が暖まり芽を出すまでの勢いがこの時期に決まるので、一見地味ですが休眠株への水やりも年間を通しての重要なサイクルとなるのです。
以上で基本的なミノコバイモの育て方については終わりです。
次はミノコバイモの写真(画像)をお見せします!
ミノコバイモの画像(写真)!葉っぱの特徴は?
ミノコバイモの葉と花の画像となります。
ミノコバイモの葉のつけ方はかなり特徴的です。
基本的に計5枚の葉を持ちますが、茎に発生する場所でその差が生じます。
まず茎全体の中間部〜下部にかけて、相対する2枚の葉(俗に言う“対生”という特徴です)を持ちます。
上部…つまり開花期には花の根本部分になりますが、こちらには“3輪生”という3枚限りの葉をつけるのです。
ミノコバイモの葉の特徴はその形にあります。
それぞれ初期の状態では、全ての葉が針状の鋭い形状をしており非常に細身です。
葉の長さは3〜11cmとまちまちですが、時には楕円状を取ることもあり、その長さは株全体の草丈に比例するようです。
成長が遅く、針状の葉を持つ個体は比較的年数が経っておらず、楕円形になるまでには数年ほどかかります。
次は、ミノコバイモの開花時期や季節、藤原岳や入道ヶ岳に生息しているのか、分布や自生地はどこにあるかについてお伝えします!
ミノコバイモの開花時期や季節はいつ頃なの?藤原岳や入道ヶ岳に生息しているの?分布や自生地はどこにある?
まだら模様が濃く入るミノコバイモの花の画像です。
ミノコバイモの開花時期は地域により差がありますが、概ね3〜4月の春期になります。
ミノコバイモは表題の通り、三重県・滋賀県をまたがる鈴鹿山脈の一部『藤原岳』に自生しています。
藤原岳は別名“花の百名山”とも言われており、絶滅危惧種であるミノコバイモの自生も認められています。
しかしこの山でもなかなかミノコバイモに巡り会えることはできず、登山家や研究者は四苦八苦しているようです。
同じく鈴鹿山脈に位置する『入道ヶ岳』にもミノコバイモは自生します。
こちらもミノコバイモ発見に至るまではかなり時間と場所を把握しなければいけないようで、藤原岳同様、その発見はかなり厳しいものです。
ただ報告によると好適環境が揃った一部の場所に驚くほどの数が群生するようで、ミノコバイモを目にするには十分なリサーチが必要なようですね。
その分布・自生地は本州の東海地方に集中しています。
北陸地方西部から中国地方東部にかけても確認されていますが、これらの地域では東海地方に輪をかけて、ミノコバイモを見つけ出すのが困難です。
具体的にはには、三重県・岐阜県・愛知県・岡山県・滋賀県・兵庫県・福島県・岡山県の8県が分布地と言われています。
次に、ミノコバイモの値段や販売価格についてお伝えします!
ミノコバイモの値段や販売価格はいくらぐらいなの?
ミノコバイモの初期苗です。
ミノコバイモは値段・販売価格をご説明する前に、その保護状況から認識する必要があります。
まずミノコバイモは環境省レッドリストに記載されており、あまり販売は推奨されません。
ただこのレッドリスト…実は法的拘束力はなく、あくまで個人のマナーに委ねられているのが現状です。
『種の保存法』と結びついて初めて規制の対象となり採取や譲渡を行なった場合“一年以下の懲役、または100万円以下の罰金”が課せられます。
ミノコバイモは種の保存法に記載されていませんが、絶滅危惧種である背景から、いつ記載されてもおかしくありません
栽培を望む方はすぐに購入し、なおかつ大切に育てることを強く望みます。
ちなみに岐阜県の『岐阜県希少野生生物保護条例』に記載されているので、当県産のミノコバイモを採取・譲渡した場合「種の保存法』と同じ刑罰が生じるのでくれぐれも気をつけて下さい。
そして気になる販売価格ですが、絶滅危惧種の割に安価であり、苗状態のミノコバイモが1000〜2000円の間で売られています。
次は、ミノコバイモの苗の植え付け(植え方)や植え替えの時期とやり方についてお伝えします!
ミノコバイモの苗の植え付け(植え方)や植え替えの時期とやり方は?
ミノコバイモ休眠株(球根)の画像です。
ミノコバイモの植え付け・植え替えは休眠期間である秋・冬の10〜翌年1月ごろが適期です。
植え方は簡単で、休眠株を傷つけないように慎重に掘り起こし、基本用土に移し替えるだけです。
植え付けた直後はたっぷりと水やりをし、新しい用土に早く馴染むよう促して下さい。
苗で購入した場合も同様で、既に説明した用土に植え付けるだけです。
地上部分が発現してからの植え付けは難易度が増し、更に苗状態なので用土や光量・水やりは安定して根づくまで徹底的に遵守して下さい。
特に植え付けの際、根株を傷つけると致命傷になるので、極端な話古土をそっくりそのままにし植え付ける形でも構わないでしょう。
次は、ミノコバイモの花言葉や英語名や学名についてお伝えします!
ミノコバイモの花言葉や英語名や学名なに?
ミノコバイモにはどうやら花言葉は無いようです。
ただ中国産の“バイモ”には「謙虚な心」「凛とした姿」「威厳」「才能」「努力」とした花言葉があるので、もしかしたらこれに準ずる花言葉が存在するのかも?しれません。
英名も日本固有種ということで学名表記の『Fritillaria japonica Mig』と呼ばれています。
最後に、ミノコバイモの種類や品種、コシノコバイモやアワコバイモとの違いをお伝えします!
ミノコバイモの種類や品種は何があるの?コシノコバイモやアワコバイモとの違いはなに?
ミノコバイモは増やすのが非常に難しく、その品種は一切存在しません。
バイモ属には野生種が他に多数国内に分布するのでそちらを見ていきましょう。
⚫️ ホソバナコバイモ
ホソバナコバイモの画像です。
中国地方から九州にかけて生息するバイモ属の仲間です。
この種も数を減らし、環境省レッドリストには「準絶滅危惧種」として記載されています。
⚫️ イズモコバイモ
画像がイズモコバイモです。
中国地方の日本海側のみに限定的に生息するのが本種です。
こちらもまた絶滅危惧種として扱われており、お目にかかる機会は、ミノコバイモよりも少なくなります。
⚫️ クロユリ
クロユリの写真です。
この種は珍しく日本固有種ではなく、北アメリカ北部・中国大陸東北部・カムチャッカ・ウスリーなど各国に分布します。
寒冷地帯を好み、国内では本州中部より北部にのみ自生しています。
⚫️ カイコバイモ
この属の植物としては珍しく東京都を始め、静岡県・山梨県にある富士山周辺にも分布します。
ただカイコバイモも絶滅危惧種に指定されており、目にする機会は極めて稀になるバイモ属の仲間です。
⚫️ トサコバイモ
トサコバイモの画像となります。
「トサ」の名が示すように四国地方…そして九州地方中部に自生が確認されています。
このトサコバイモもまた絶滅危惧種に指定されているので、他種同様かなり発見するのが困難な種類です。
次にその姿形がミノコバイモと酷似する【コシノコバイモ】【アワコバイモ】の説明とミノコバイモとの違いについてご説明していきます。
⚫️ コシノコバイモ
コシノコバイモの画像です。
コシノコバイモは日本固有種で唯一、環境省レッドリスト入りしていません。
分布域はミノコバイモとほぼ同一で、姿形もかなり似るため、両者の判別はかなり難しくなります。
ミノコバイモとの差で着目するのは、生えている場所と花弁の形状です。
ミノコバイモ・コシノコバイモ両者とも森林地帯に自生しますが、ミノコバイモの方が若干日差しが当たる場所を好みます。
反対にコシノコバイモは陰性が強く、森林内部を好み自生しています。
そして花弁に注目してみましょう。
花被片(かひへん)という言葉があり、植物の花は外花被片(萼:がく)と内花被片(はなびら)の双方に分かれます。
この内花被片(はなびら)に突起(ギザギザの形状)を持つのが“コシノコバイモ”、その内花被片が滑らかで一切突起を持たないのが“ミノコバイモ”となります。
次に『アワコバイモ』との差について見ていきましょう。
⚫️ アワコバイモ
アワコバイモの画像です。
アワコバイモもまた絶滅危惧種であり、急速にその姿を消しつつあるバイモです。
その大きさや形・特徴はミノコバイモに瓜二つですが、見分け方は2点あります。
アワコバイモはそのアワ(阿波)の名の指す通り、四国にしか分布しません。
それに反しミノコバイモはミノ(美濃)が示すように、岐阜県を中心とした本州にのみ分布しており、両種には生息地という最大の違いが生じます。
ではこの2種の形態学的特徴の差はあるのでしょうか?
こちらもまた外見状の差は、開花時期まで待たなくてはいけません。
雄しべの花粉を作成する嚢胞状の器官を植物では『葯(やく)』と呼びます。
両者とも釣鐘状の花を咲かせますが、内部を注意深く観察し、この「葯」の色で判別が可能です。
ミノコバイモの葯は真っ白な白色をしていますが、アワコバイモの葯は紅紫色と色味がかかるので、その分布地・葯の色の2パターンでかなり簡単に判別ができることでしょう。
それでは、今回お伝えしたことをまとめていきましょう!
ミノコバイモのまとめ!
いかがでしたでしょうか?今回お伝えした重要なポイントは7個ありました。
覚えているでしょうか?1個ずつ振り返っていきましょう!
①ミノコバイモの育て方(環境、土、肥料、水やり)
山岳植物ですが、比較的温暖な本州・東海地方近辺に分布します。
特別冷やす必要もありませんが、エアコンなど温度調節をできる環境を整えておくと安心して育てることができます。
ミノコバイモが要する日光量は極めて乏しくなります。
完全に光を遮断するのはNGですが、半木陰や室内光でもまかなえます。
開花期が唯一の例外となり、ふんだんな光量を用意して下さい。
使う用土は市販の「山野草用培養土」で構いませんが、混合用土の場合は水はけの良い赤玉土と鹿沼土をブレンドさせましょう。
この際、各種混合用土は1〜4mmほどの粒の大きさ、そして軽石などの山砂を更に足すと良いでしょう。
冬場には代謝を落とし、地中で休眠状態に入ります。
冬には地上部が枯死しますが、多年草であるミノコバイモはこの時点で地中で球根になり、休眠期を迎えているので気をつけてください。
この地上部が残っているわずかな期間に肥料を施します。
規定量より少なめに施し「緩効性化成肥料」を表土周辺に、そして根株から遠目に液肥を併用しても構いません。
園芸専門店で扱う『ブドウ糖2000倍液』を施すのも有用です。
本来水分を多く求めますが、水はけの良い土地に生息する山草です。
そのため表面の土が乾いたらたっぷりの水やりをするサイクルを取りましょう。
休眠時期に対しても同様で、休眠株に対して水やりを怠ると翌年の生育不良に繋がります。
季節が暖まり芽を出すまでの勢いが休眠期に決まるので、一見地味ですが休眠株への水やりも大事な作業です。
②ミノコバイモの画像(写真)!葉っぱの特徴は?
ミノコバイモの葉のつけ方は特徴的です。
計5枚の葉を持ち茎に発生する場所で差が生じます。
茎全体の中間部〜下部にかけて、相対する2枚の葉(俗に言う“対生”という特徴)を持ちます。
上部…つまり開花期には花の根本部分になりますが、こちらには“3輪生”という3枚限りの葉をつけるのです。
それぞれ初期の状態では、全ての葉が針状の鋭い形状をしており非常に細身です。
葉の長さは3〜11cmとまちまちですが、時には楕円状を取ることもあり、その長さは株全体の草丈に比例するようです。
③ミノコバイモの開花時期や季節はいつ頃なの?藤原岳や入道ヶ岳に生息しているの?分布や自生地はどこにある?
開花時期は地域差がありますが、概ね3〜4月の春頃です。
ミノコバイモは三重県・滋賀県にまたがる鈴鹿山脈の一部『藤原岳』に自生しています。
また同じ鈴鹿山脈に位置する『入道ヶ岳』にもミノコバイモは自生します。
自生するとはいえ発見にはかなりの労力がかかるようです。
分布・自生地は本州の東海地方に集中しています。
北陸地方西部から中国地方東部にかけても確認されていますが、これらの地域では東海地方に輪をかけて発見が困難です。
具体的にはには、三重県・岐阜県・愛知県・岡山県・滋賀県・兵庫県・福島県・岡山県の8県が分布地と言われています。
④ミノコバイモの値段や販売価格はいくらぐらいなの?
まず保護状況から認識しましょう。
ミノコバイモは環境省レッドリストに記載されており、販売は推奨されません。
ただレッドリストは法的拘束力はなく、個人のマナーに委ねられるのみです。
『種の保存法』と結びつき初めて規制の対象となり、採取・譲渡が発覚すると“一年以下の懲役、または100万円以下の罰金”が課せられます。
ミノコバイモは種の保存法に記載されていませんが、絶滅危惧種である背景から、いつ記載されてもおかしくありません
岐阜県では『岐阜県希少野生生物保護条例』に記載されているので、当県産のミノコバイモを採取・譲渡した場合「種の保存法』と同じ刑罰が生じるので気をつけましょう。
気になる販売価格ですが、絶滅危惧種の割に安価であり、苗状態で1000〜2000円ほどで売られています。
⑤ミノコバイモの苗の植え付け(植え方)や植え替えの時期とやり方は?
ミノコバイモの植え付け・植え替えは休眠期間である秋・冬の10〜翌年1月ごろが適期です。
植え方は簡単で、休眠株を傷つけないように慎重に掘り起こし、基本用土に移し替えるだけです。
植え付けた直後はたっぷりと水やりをし、新しい用土に早く馴染むよう促して下さい。
苗で購入した場合も同様で、既に説明した用土に植え付けるだけです。
地上部分が発現してからの植え付けは難易度が増し、更に苗状態なので用土や光量・水やりは安定して根づくまで徹底的に遵守して下さい。
特に植え付けの際、根株を傷つけると致命傷になるので、極端な話古土をそっくりそのままにし植え付ける形でも構わないでしょう。
⑥ミノコバイモの花言葉や英語名や学名なに?
ミノコバイモにはどうやら花言葉は無いようです。
中国産の“バイモ”は「謙虚な心」「凛とした姿」「威厳」「才能」「努力」の花言葉があるので、もしかしたらこれに準ずる花言葉が存在するかもしれません。
英名も日本固有種ということで学名表記の『Fritillaria japonica Mig』と呼ばれています。
⑦ミノコバイモの種類や品種は何があるの?コシノコバイモやアワコバイモとの違いはなに?
ミノコバイモは増やすのが非常に難しく、その品種は一切存在しません。
バイモ属には【ホソバナコバイモ】【イズモコバイモ】【クロユリ】【カイコバイモ】【トサコバイモ】などの種類が挙げられます。
【コシノコバイモ】は日本固有種で唯一、環境省レッドリスト入りしていません。
分布域はミノコバイモとほぼ同一で、姿形もかなり似るため、両者の判別はかなり難しくなります。
ミノコバイモとの差で着目するのは、自生地と花弁の形状です。
両者とも森林地帯に自生しますが、ミノコバイモの方が若干日差しが当たる場所を好みます。
反対にコシノコバイモは陰性が強く、森林内部を好み自生しています。
また花被片(かひへん)という言葉があり、植物の花は外花被片(萼:がく)と内花被片(はなびら)の双方に分かれます。
この内花被片(はなびら)に突起(ギザギザの形状)を持つのが“コシノコバイモ”、その内花被片が滑らかで一切突起を持たないのが“ミノコバイモ”となります。
次に【アワコバイモ】との差ですが、アワコバイモもまた絶滅危惧種であり、急速にその姿を消しつつあるバイモです。
その大きさや形・特徴はミノコバイモに瓜二つですが、見分け方は2点あります。
アワコバイモはそのアワ(阿波)の名の指す通り、四国にしか分布しません。
それに反しミノコバイモはミノ(美濃)が示すように、岐阜県を中心とした本州にのみ分布しており、両種には生息地という最大の違いが生じます。
開花期には雄しべの花粉を作成する嚢胞状の器官『葯(やく)』で判別します。
両者とも釣鐘状の花を咲かせますが、内部を観察すると「葯」の色が異なります。
ミノコバイモの葯は真っ白な白色をしていますが、アワコバイモの葯は紅紫色と色味がかかるので、その分布地・葯の色の2パターンでかなり簡単に判別ができることでしょう。
それでは今回はこれで失礼します。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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