【胡桃(クルミ)のまとめ!】育て方(剪定や挿し木)と花言葉等11個のポイント!








 

みなさんこんにちは。

今回は、胡桃(クルミ)についてまとめていきたいと思います。

 

胡桃(クルミ)はブナ目クルミ科クルミ属に分類づけられる「落葉高木樹」の総称を指します。

数メートルから時には数十メートルの樹高に成長することもあり、日本国内に自生するクルミは一般的に「オニクルミ」と「ヒメクルミ」の仲間です。

その実は実に栄養価が高く、葉酸やビタミンを多く含むので子供から大人、果てはペットフードにまでに転用されるほどの優良種となります。

ただ一部食用に不向きな胡桃(クルミ)も存在しますので、自然の物を食べる際はくれぐれも良く調べてから口にしましょう。

 

今回は、胡桃(クルミ)についてのポイント、

①胡桃(クルミ)の育て方(環境、土、肥料、水やり)
②胡桃(クルミ)の画像(写真)!木や花や葉っぱの特徴は?毒性はあるの?
③胡桃(クルミ)の旬の時期や収穫時期はいつ頃なの?生産地や原産地はどこ?
④胡桃(クルミ)の値段や販売価格はいくらぐらいなの?売っている場所はどこ?下処理のやり方は?
⑤胡桃(クルミ)の鉢植えや庭植えで育てる際の苗木の植え付け(植え方)や植え替えの時期とやり方は?
⑥胡桃(クルミ)の手入れ!剪定(切り戻し)の時期とやり方は?
⑦胡桃(クルミ)の増やし方!挿し木や種まき時期と種まきのポイントは?
⑧胡桃(クルミ)のかかりうる病気や害虫の対策方法は?
⑨胡桃(クルミ)を食べすぎると頭痛がおきる?一日の摂取量やカロリーはどれくらい?タンパク質等栄養が豊富でダイエットに向いている?賞味期限は長い?腎臓病に良いの?
⑩胡桃(クルミ)の花言葉や学名や英語名は?名前の由来はなに?何日の誕生花なの?
⑪胡桃(クルミ)の種類や品種は何があるの?種類の見分け方やヘーゼルナッツとの違いは?

 

以上11個の点についてお伝えします。

まずは胡桃(クルミ)の育て方からお伝えします!

 

目次(クリックで飛べます)

胡桃(クルミ)の育て方(栽培方法)は?

 

胡桃(クルミ)は蒸れを嫌い、あまり耐陰性を持ちません。

 

そのため栽培する際は苗時の鉢植え・庭植え時には、カラッとしており風通りの良い場所に植え付けてあげましょう。

また日の光をよく好むので、なるべく南側に植え付けてあげて下さい。

ちなみに胡桃(クルミ)は果実採取以外に、観賞用として育てられる場合もあります。

この際も風通しの良さ・日当たりの良さは共通条件なので、栽培に対しこれという違いはありません。

 

一つ気をつけたいのは、胡桃(クルミ)は-30℃まで耐えられる耐寒性がありますが、耐暑性には若干乏しく関東以南の酷暑には要注意です。

 

一例を挙げると結実要求温度が東北地方原産の「リンゴ」に近いので、38℃を超えるような猛暑下では確実に結実不良を起こします。

雌雄同体の植物なので一株植えれば結実しそうですが、同じ木に雄花と雌花が別々の時期に咲いてしまうので、なかなか受粉することができません。

そのためクルミの実を確実に手に入れたい場合は、最低でも2株を植えて雄花と雌花を同じタイミングで咲かせる必要があります。

 

ここからさらに詳しくお伝えします。

最初は、胡桃(クルミ)が好む環境についてお伝えします!

 

胡桃(クルミ)の育て方!環境はどうする?土に埋めると生えてくるの?

 

胡桃(クルミ)の栽培環境は上でお話ししたように、風通しの良さとふんだんな日光が必要最低条件です。

 

結実した実を用土に埋め込み自然発生をさせる方法ももちろん取れますが、温度管理や絶え間ない見守りなど、かなりハードルが高くなるでしょう。

土に埋めても若木が確実に生えてきますが、お勧めはある程度育った苗木を購入し、しばらくの間室内で鉢植えで育てることです。

耐寒性が強く実に氷点下30℃の環境にさえ耐えれますが、反対に耐暑性が極めて弱いので関東以南の夏期栽培は注意と工夫が必須となります。

 

耐乾性も低く湿度が高い環境下では成育・結実不良・苗木の枯死に繋がるので、湿度管理も相当重要です。

 

次は、胡桃(クルミ)に適した用土についてお伝えします!

 

胡桃(クルミ)を育てる際の適した用土は何?

 

胡桃(クルミ)はそのライフステージで適する用土が少し変化します。

 

まず、実や苗から育てる際は市販品の「園芸用培養土」に赤玉土か真砂を約30%ほど混ぜ合わせ、水捌けをよくしたものを使用して下さい。

うまく栽培が運べば約4〜5年後に樹高2m、開花結実まで持ち込むことが可能です。

ここまでくれば胡桃(クルミ)の木はかなり頑健なので、庭植えに移行し庭土でそのまま育てられるでしょう。

開花結実をしているので無用に巨大化せず、ほぼ樹高もそのままで止まりますが、念のため浅く穴を掘り植え付けた方がより大木になることを抑制できます。

 

次は、胡桃(クルミ)に必要な肥料についてお伝えします!

 

胡桃(クルミ)の育て方!肥料はどうする?

 

胡桃(クルミ)はほとんど肥料を求めない植物です。

 

肥沃な庭土だったら施肥は一切必要なく、仮に樹勢の衰えが見られたら少しだけ肥料を施して下さい。

与える回数は多くても年に2回ほど、2月と10月ごろに「有機質性肥料」(✳︎化学肥料は避けて下さい)もしくは根株から1mほど離れた部分に「速効性肥料」を突き刺します。

苗や若木の鉢植えの時は年に3回、2月・10月に加え7月に同様に肥料を施します。

これ以上の追肥は逆に富栄養化で胡桃(クルミ)にダメージを与えてしまうので、胡桃(クルミ)の木が弱り始めたら、まず日光や温度などを見直す癖をつけた方がいいでしょう。

 

では次は、胡桃(クルミ)の水やりポイントについてお伝えします!

 

胡桃(クルミ)を育てる際の水の量はどうする?

 

胡桃(クルミ)はシーズンごと、そして鉢植え・庭植えかにより、要求する水分量が変化します。

 

まず夏場の胡桃(クルミ)は鉢植えの場合、水分量に相当気を使います。

基本的に表土が乾いていたら、鉢底から水が溢れ出るくらいの量を目安に、たっぷりと与えてあげて下さい。

逆に冬場は胡桃(クルミ)の休眠期に当たります。

当然ですが根からの給水量も成長期に比べ極端に減り、根腐れを起こしやすくなるので、水の与え過ぎには要注意です。

 

逆に胡桃(クルミ)を一度庭植えに移行した際は、水分量は特に気にする必要はありません。

降雨などの自然環境に任せ、極端に萎びたりしなければ人為的に水を与える必要は基本的になく、乾燥しすぎていたら少量の水を撒く程度で構わないでしょう。

 

以上で基本的な胡桃(クルミ)の育て方については終わりです。

次は胡桃(クルミ)の写真(画像)をお見せします!

 

胡桃(クルミ)の画像(写真)!木や花や葉っぱの特徴は?毒性はあるの?

 

上記画像が胡桃(クルミ)の成木と果実です。

 

こちらの画像が胡桃(クルミ)の葉となります。

 

クルミ科クルミ属の総称である胡桃(クルミ)はかなり特徴的な外観をしています。

 

基本的に「落葉高木樹」と言われており、野生種の平均的な樹高は約20mにも達します。

また、その葉は「羽状複葉(うじょうふくよう)」と呼ばれる形状を持ち、小葉が葉柄に続く葉軸の左右に鳥の羽の様に並んでいます。

 

胡桃(クルミ)の花の写真です。左側が雄花、右側が雌花となります。

 

胡桃(クルミ)の花は一見地味で花弁を持ちません。

 

まず、開花は雄花先熟型5月初旬に雄花が先行する形で開花し、雌花が5月下旬に開花する変わった特徴を持ちます。

垂直や二又・垂れ下がる様な形で雄しべがつらなり、その後に下部に小房を持った雌しべが咲きつくのです。

うまく受粉すると小房が結実し、よく目にするクルミの形になり、強固な殻の中には食用として使われる種子が連なります。

 

胡桃(クルミ)の毒性には昔から諸説ありますが、まだその毒性についての確定事項は報告されていません。

 

まず、ほぼ全ての植物に含まれる「アブシジン酸」が悪さをしているという説です。

ただ、この成分も研究者による見解がまちまちで、有毒という報告もあれば無害という説が混在しています。

一般にアブシジン酸は胡桃(クルミ)外皮に含まれており、人体に摂りこまれると酸素の活動を妨げてタンパク質の消化を妨げるそうです。

このアブシジン酸は2時間ほど水に浸すと溶解し減少する上に、生で食べても無害・有害の個人差が生じるそうです。

毒ではありませんが「クルミアレルギー」を持つ方もいるので、特にお子様にあげる際は注意した方が良いでしょう。

アブシジン酸自身も致命的な毒素ではないので、胡桃(クルミ)の下処理をきちんと行えば全く問題なく食せます。

 

次は、胡桃(クルミ)の旬の時期や収穫時期、主産地・原産地についてお伝えします!

 

胡桃(クルミ)の旬の時期や収穫時期はいつ頃なの?生産地や原産地はどこ?

 

国内の胡桃(クルミ)は主に長野県や東北地方で栽培されており、収穫時期は秋真っ只中の9月から11月にかけてです。

そのため最も旬の時期は9~11月の秋に出回る胡桃(クルミ)となります。

 

胡桃(クルミ)の国内生産地は主に本州北部に集中しています。

 

その中でも過半数を超えるシェアを持つのが「青森県」であり、次点の「長野県」との両県で国内生産量の実に90%以上にもなります。(※2018年時点)

青森県では「青森市・弘前市・三戸町」が主要栽培地であり、山間部から採取された「山グルミ」が多いのが特徴的です。

次点の長野県では「長野市・東御市・千曲市」で栽培されており、畑で育てた「畑グルミ」が大半を占め、青森県とは対照的ですね。

その他は北海道・新潟県・愛媛県で全国総生産量の約3%をカバーしています。

 

海外に目を向けると世界的な主要生産地は中国が飛び抜けています。

 

中国は実に全世界の胡桃(クルミ)の総生産量の56.1%、半数以上を生産していることになります。

2位のアメリカが13.2%、3位のイランが7.1%(※全て2019年度調べ)であり、いかに中国が飛び抜けているかが分かりますよね。

 

胡桃(クルミ)の原産地ですが、全世界の全ての胡桃(クルミ)が『イラン』由来のものとされているそうです。

 

その歴史は紀元前6000~7000年ごろまで遡ります。

イランから地中海を経由してヨーロッパに伝播され、その胡桃(クルミ)は「ペルシャグルミ」と名付けられていました。

そしてそのペルシャグルミがユーラシア大陸を東に大回りし、日本を含む中国などの東アジア圏に広まります。

日本国内には朝鮮半島を経由して渡ってきたとされています。

 

次は、胡桃(クルミ)の値段や販売価格についてお伝えします!

 

胡桃(クルミ)の値段や販売価格はいくらぐらいなの?売っている場所はどこ?下処理のやり方は?

 

上記画像はクルミ(オニグルミ)の苗です。

 

胡桃(クルミ)は苗で販売されていることが多く、その成長度合いにより値段が変動します。

 

国内自生種は「オニグルミ」「ヒメグルミ」「カシグルミ」「シナノグルミ」であり、これら4種が最も手に入れやすいでしょう。

この中では特にオニグルミの苗木の流通量が多い傾向にあります。

胡桃(クルミ)の種子から直接発生させた「実生苗」が最も出回っており、年数が経った苗木は価格が上がります。

 

値段・販売価格になりますが一年生の実生苗が約3,000円前後、二年生が5~6,000円ほどになります。

 

胡桃(クルミ)を売っている場所ですが最低で5m、環境が良いと20mにもなる耐寒性落葉高木樹なのでホームセンター等ではあまり見かけません。

 

実店舗では樹木を専門に扱う業者の販売店などを探してみて下さい。

有名どころのECサイトでも販売されていますので、やや輸送等に不安は残りますが、こちらは確実に手に入れられる方法です。

やや難しいと思いますが東北地方にお住まいの方は、ちょっとした山間地で自家採取するという手もあります。

 

次に胡桃(クルミ)を食べる際の下処理の方法について説明します。

 

食品店でクルミをそのまま購入する際は良いのですが、野外採取の場合は9~10月が一番クルミ採取に適しています。

枝についた緑色の果実をもぎ取っても良いのですが、一番の食べ頃は木から落下したばかりのクルミです。

自然に熟しているので外殻は黒く中身の種子も黒ずんでおり、枯れていたり腐っている様な状態が最も理想です。

クルミはあくが非常に強いので全ての工程で必ず手袋を着用し、調理するようにしましょう。

 

具体的な下処理ですが「生食」と「焙煎」の2通りが挙がります。

 

まず食用クルミ下処理の共通事項として、外皮を剥き内部の硬い外殻に包まれた種子を取り出します。

次に砂やほこり・害虫などがついている場合もあるので、丹念に表面を洗い流し半日以上天日干ししましょう。

よく水分を飛ばさないとカビがつく原因になります。

その後は胡桃の外殻を剥き内部の種子を取り出して下さい。

黒く熟したクルミの殻は比較的容易に割れますが、緑色で直接樹木から採取したクルミは非常に硬いので、トンカチなどでヒビを入れて剥きましょう。

数分ほどフライパンなど痛めると、外殻の繋ぎ目が開き剥きやすくなることもあります。

種子は薄く甘皮がついているので丁寧に取り除き、生食の場合はこの時点で食べる事が可能です。

 

焙煎…つまり炒めたりローストして保管する場合は、軽く火にかけ炒って下さい。

その後は冷蔵庫などに保管し「クルミ餅」や「ゆべし」「スイーツ」「胡桃味噌」など様々な料理の用途に使用できます。

 

次は、胡桃(クルミ)の苗木の植え付け(植え方)や植え替え時期とそのやり方についてお伝えします!

 

胡桃(クルミ)の鉢植えや庭植えで育てる際の苗木の植え付け(植え方)や植え替えの時期とやり方は?

 

まず胡桃(クルミ)の鉢植え時の苗木の植え付け(植え方)・植え替えについて紹介していきます。

 

胡桃(クルミ)は本来かなり巨大化する樹木であり、よほど広い庭先等でないと将来的にスペースが足りず持て余します。

低樹高でコンパクトな形にするには、苗木を3~5年ほど鉢植えで育て続けて下さい。

逆に大きく育てたい方は、早めに苗木を地植え・庭植えにしてしまいましょう。

 

まず鉢植え時の植え付け(植え方)になりますが、市販の培養土などに30%ほど赤玉土や真砂を混ぜ込んだ混合用土に植え付けます。

 

胡桃(クルミ)は新根の伸びがかなり早いので、予め大きな鉢を用意しておきましょう。

植え付け適期は秋期か11~12月の冬期であり、春期の3月頃にも植え付けが可能です。

ただ基本は秋期・冬期の植え付けが暖地・寒地ともに妥当でしょう。

苗木は強風にさらされ折れてしまうことがあるので、頑丈な支柱でフォローしてあげて下さい。

植え方は将来を見越して大き目の穴を掘り、そこに古土を落とした苗木の根株を埋めるだけです。

植え付けが終わったら鉢底から溢れるほどたっぷりと初期の水やりを行い、その後は表土が乾いたら水やりをするようにします。

 

苗木の庭植え時の植え付け方法ですが、まず庭植えで胡桃(クルミ)の苗を栽培すると巨大化することは覚えておきましょう。

 

庭植え時はそのまま庭土に鉢植え時同様、クワなどを使って赤玉土あるいは真砂を30%ほどすきこみます。

完熟腐葉土や堆肥などの有機肥料を初期肥料として少量加えると、胡桃(クルミ)の成育も安定するでしょう。

露地などへの庭植え・地植えの場合でも、管理方法はほぼ鉢植え時と同じです。

ただ霜などが張りやすいので防寒のため敷き藁をしたり、直射日光が当たる場合には適宜遮光が必要になります。

水分は2~3年経ちある程度育った若木になったら、降雨などの自然環境に任せて良いでしょう。

 

植え替え時期ですが鉢植えの場合は簡単で、根づまりと成育不良が見られたら適宜行います。

頻繁に植え替えをする必要はなく、根株から古土をはらい枯死した根を取り除いて、約1~2年を目安に新しい用土と鉢に移し替えましょう。

 

庭植えの胡桃(クルミ)は土壌汚染や自然災害など、突発的なことがなければそのまま十分に育ちます。

そのため植え替えをする必要性は一切ありません。

 

次は、胡桃(クルミ)の剪定(切り戻し)の時期とやり方についてお伝えします!

 

胡桃(クルミ)の手入れ!剪定(切り戻し)の時期とやり方は?

 

落葉樹である胡桃(クルミ)は冬に差し掛かるとその葉を一斉に落とします。

 

その落葉し葉がない時期に通常は剪定(切り戻し)作業を行います

剪定(切り戻し)の適期は11~12月の冬期です。

理由として落葉しているため各枝が見やすく作業がし易いことと、休眠期中なので木に与えるダメージが最小限で済むからです。

 

胡桃(クルミ)の剪定(切り戻し)はかなり容易です。

 

基本はある程度枝を揃えるだけで全く構わないです。

剪定(切り戻し)を行うのは植樹してから5年目までの胡桃(クルミ)に限ります。

植えてから5年目までの胡桃(クルミ)の木は、伸びすぎた枝を枝先から1/4の長さに切りつめて下さい。

この時、必要以上に切りすぎてしまうと開花する芽まで落としてしまいます。

こうなると翌年にクルミの実が全く結実しなくなるので気をつけましょう。

 

6年目以降になると盛んに実をつけ始めるので、明らかに不要な枝以外は剪定(切り戻し)は行わないようにします。

 

次は、胡桃(クルミ)の増やし方!挿し木や種まき時期と種まきのポイントについてお伝えします!

 

胡桃(クルミ)の増やし方!挿し木や種まき時期と種まきのポイントは?

 

胡桃(クルミ)を増やすには種の発芽を待つ方法と、挿し木という方法が取れます。

接ぎ木という方法もありますがプロや熟練者でも手こずるほどなので、本項では割愛させて頂きます。

 

上記写真が完熟し英語で「Black Nut」とも呼ばれる発芽用クルミです。

 

最も簡単に行えて成功率も高いのが「種まき」です。

 

木になっている緑色の実を落としたものなどは充分に内部が育っていないので、発芽するかどうかかなり怪しいです。

野外採取の実から栽培したい場合は一見腐り落ちたような褐色・黒色の、自然落下した実を選びましょう。

胡桃(クルミ)の発芽用の実も安価で販売されているので、どちらを使うかはお好みで構いません。

 

写真の様に自然界では表土で発芽することもあります。

 

具体的な種まきについて説明していこうと思います。

 

まず種まき時期は自然界の胡桃(クルミ)に合わせた、9~10月頃の秋期がベストです。

この時期にクルミの実を水はけの良い用土内に埋めておき、屋外に放置しておけば翌年の春に発芽します。

自然環境だと森林床の表面などで発芽することもありますが、霜などで傷んでしまう可能性があるので埋めた方がいいでしょう。

肝心なのは冬の寒さを経験させることで、鉢などに埋めて室内に取り込んでしまうと温度変化が足りないため、発芽に至らず死んでしまいます。

なお、地植えにすると手に負えなくなる可能性があるので、屋外鉢植えで管理するのが無難かもしれません。

 

そして次は挿し木で増やす方法についてです。

 

クルミの成功率は大分低いので多めに挿し木を作ったほうがいいでしょう。

樹勢の強い枝を10~15cmほどに鋭利なハサミなどで切り取り、20~30分ほど水につけて挿し穂を作ります。

市販の「挿し木用培養土」や「赤玉土」「鹿沼土」が培地としてうってつけで、挿し穂の切断面に発根促進剤などを塗っても良いです。

時期的には4~6月くらいが適期で、用土に挿した後は半日陰で乾燥させないように管理します。

2~3ヶ月ぐらいで発根すれば一応の成功で、新芽が出れば完全に成功と言えるでしょう。

上手く育った挿し木は、同年の秋に鉢あげして下さい。
次は、胡桃(クルミ)のかかりうる病気や害虫の対策方法についてお伝えします!

 

胡桃(クルミ)のかかりうる病気や害虫の対策方法は?

 

胡桃(クルミ)は数ある植物の中でも、耐病性・耐虫性に非常に優れ、滅多のことで病害虫にかかりません。

ただ近年は2013年に長野県で発生した『クルミ黒班細菌病』を筆頭に、樹病・害虫などが僅かですが報告されています

 

写真左がクルミ黒班細菌病に犯された胡桃(クルミ)の雄花、右が果実です。

 

順を追って見て行くと『クルミ黒班細菌病』が最も大打撃を与えているようです。

 

冒頭でお話したように、この病気は胡桃(クルミ)の歴史から見ればつい最近、2013年に初めて長野県で発見された症例です。

この病気は学名「Xanthomonas arboricola pv.juglandis」和名「ザンソモナス属菌」という菌類による細菌症と判明しました。

突如発生したこの厄介な病気は、地球温暖化に伴う気候変動が主要因とされていますが、詳細はまだまだ未知の部分が大きいです。

クルミ農家が多い長野県東御市のホームページには、防除薬剤として「銅水和剤ICボルトー66」という薬が有効というデータがありました。

現在、クルミ黒班細菌病に有効な薬剤はこの薬のみです。

毎日の観察を怠らず、早期発見・隔離しなければ次々と伝染してしまい、胡桃(クルミ)栽培には致命的となります。

 

写真がクルミ炭且病を発症した果実です。

 

『クルミ炭疽病』も古くから知られた胡桃(クルミ)の樹病の代表的なものです。

 

このクルミ炭疽病の症状は先ほどの黒班細菌症に酷似し、しばしば混同されがちです。

原因菌は学名「Colletotrichum」「Gloesporium」、いわゆる「炭疽菌」であり、これらの細菌類がトリガーとなります。

長年クルミ農家を苦しめている病気で、感染力が強く茎・葉…そして果実さえ病魔に犯します。

この病気は確かに驚異的ですが銅を含む化合物に弱く、胡桃(クルミ)にダメージを与えにくい薬剤が多く開発されているのが黒班病とは異なる点です。

クルミ農家の方も十分この病気には手慣れているので、検疫や隔離、他種の薬剤などを用い、初期症状で緩和することがほとんどです。

 

そしてつい最近の2023年3月14日に、長野県病害虫防除所から『クルミ褐斑病(仮称)』という病気が報告されました。

この病気については記事執筆時点で数カ月しか経っておらず、新種の病気ということ以外まだまだ謎の多い疾病に留まっています。

 

次に害虫ですが、他の植物と同様に葉や新芽を食害するワーム類(イモムシ)が発生します。

 

まず甲虫の仲間「クルミハムシ」は幼虫・成虫ともに葉を餌としています。

その他にはイラガの仲間「ムラサキイラガ」「ウスムラサキイラガ」という蛾の幼虫が、葉を食い荒らしてしまうケースがあります。

更に厄介なことに、このイラガの仲間は毒を持つことが多いので、見つけたら手袋などで完全に皮膚を防御して駆逐して下さい。

園芸用の殺菌スプレーなどを吹き付けると一度に大量の幼虫が地面に落ちてくるので、足元にも注意しましょう。

この手の毒虫は駆逐直後の死骸にも毒が残留するので、しばらくほったらかしにしてゴミにするか、土の中に埋めてしまいましょう。

 

対策として園芸用の防虫ネットを使用するか、葉の裏表をよく観察し卵塊を見つけたら葉ごと処理してください。

 

孵化した芋虫は成虫に比べ外骨格がなく柔かい表皮を持つので、害虫用スプレーなどで簡単に処理することができます。

ベストは水際対策です。

周辺の他の植物に虫がついたり、胡桃(クルミ)周辺を蛾や蝶が飛んでいたら「防虫ネット」を使用すると効果的です

 

次に、胡桃(クルミ)を食べすぎると頭痛がおきるのか一日の摂取量やカロリーはどれくらいなのかについてお伝えします。

 

胡桃(クルミ)を食べすぎると頭痛がおきる?一日の摂取量やカロリーはどれくらい?タンパク質等栄養が豊富でダイエットに向いている?賞味期限は長い?腎臓病に良いの?

 

胡桃(クルミ)を食べ過ぎて頭痛が起きるということは、実は一切ありません。

 

むしろその逆で、胡桃(クルミ)などのナッツ類は頭痛・片頭痛の鎮痛作用を持ちます。

胡桃(クルミ)は血管の収縮と拡張を抑え、炎症作用を鎮める効果をもつ「マグネシウム」を含んでいます。

また睡眠に関係のある睡眠促進ホルモン「メラトニン」を活性化させる「オメガ3脂肪酸」の含有量がナッツ類最大です。

頭痛はストレスや寝不足が原因でもあり、胡桃(クルミ)の実は頭痛鎮痛効果を2種類も持っているとも言えるんですね。

 

胡桃(クルミ)は美容や健康にも良いですが、食べ過ぎには要注意です。

 

実は胡桃(クルミ)100g脂質が68.8gも含まれており、総カロリーは674kcalにも及びます。

それに加えて厚生労働省が定めるオメガ3脂肪酸の1日摂取目安量は約2グラムです。

これはクルミ約10粒分に相当しますので、1日の限度は10粒、健康を考えれば数粒ほどが理想でしょう。

ダイエットに向いていると言われるのは、含まれる脂質やタンパク質が良質なものであり、糖質が低く食物繊維が多いので排便等を促すからです。

食べれば食べるほどダイエット効果があるという訳ではないので、連用する場合は一日数粒程度に留め、あくまでダイエットサポート食品として位置づけて下さい。

 

賞味期限は胡桃(クルミ)の加工方法に依存します。

 

生のままでは細菌類の発生や腐敗が予測されるので、冷蔵庫などで保管していてもなるべく早く消費しましょう。

冷凍も良いのですが、せっかくの風味や味・要の栄養素が劣化してしまいます。

長持ちさせるにはフライパンなどで数分炒り、ロースト状態にしてから冷蔵保存します。

こうすると2~6ヶ月ほどはもつそうですが、やはり早めに消費するに越したことはありませんね。

 

胡桃(クルミ)は古来中国では「腎精」と呼ばれ、腎臓の健康に役立つことが知られています。

 

腎臓は血液中の毒素などをろ過して尿を作り出し、体外に排泄するための器官です。

オメガ3脂肪酸を含む胡桃(クルミ)は血液をサラサラにし巡りを良くさせる薬効を持ちます。

老廃物排出促進に繋がりますが、あくまで腎臓病の予防や初期症状に使用して下さい。

血液透析などを行う慢性腎臓病や後期の腎臓病は、摂取タンパク質や脂質を厳しく制限しなければいけません。

また医師からヘパリン剤(※血を固まりにくくする薬)を処方されることもあるので、作用がぶつかり合ってしまいます。

この様な場合は医師や医療機関の治療を優先し、胡桃(クルミ)の摂取はやめた方が無難です。

 

次は、胡桃(クルミ)の花言葉や学名や英語名についてお伝えします!

 

胡桃(クルミ)の花言葉や学名や英語名は?名前の由来はなに?何日の誕生花なの?

 

胡桃(クルミ)の花言葉は「知性」 「謀略」「知恵」「野心」です。

胡桃(クルミ)に含まれるオメガ3脂肪酸が脳を活性化させることから名付けられたとされています。

 

胡桃(クルミ)の学名は「Juglans」英語名は「Walnut」です。

 

3/15・5/19 ・12/16の誕生花胡桃(クルミ)は当てられています。

 

最後に、胡桃(クルミ)の種類や品種についてお伝えします!

 

胡桃(クルミ)の種類や品種は何があるの?種類の見分け方やヘーゼルナッツとの違いは?

 

まず国内産の胡桃(クルミ)の種類・品種から見て行きましょう。

 

国内産の胡桃(クルミ)は計4種類で、それぞれ「オニグルミ」「ヒメグルミ」「カシグルミ」「シナノグルミ」と言います。

この中で国内に元々自生していたのが、オニグルミとヒメグルミです。

カシグルミは江戸時代中期に、朝鮮半島から豊臣秀吉が持ち帰ったものが帰化種となったとの言い伝えがあります。

シナノグルミは名前の通り信濃地方で盛んに栽培されている品種で、明治時代にアメリカから持ち込まれました。

 

それぞれの種類をご紹介します。

 

●オニグルミ

上記画像がオニグルミです。

 

鹿児島県屋久島を南限とし、沖縄を除く全国各地に自生するクルミです。

高い湿度を好み、山野の河川周辺でよく見られ、本州中北部に最も多く分布します。

一般的に日本在来種であるクルミ属の中で唯一食用種に使われ、クルミといったら本種を示すことがほとんどです。

かなりの巨木で最大樹高30mまで育った例も確認されており、平均でも10~20mの個体が多いです。

熟した果実の外殻表面が鬼のように見える事から、この名前が付けられました。

 

●ヒメグルミ

上記写真がヒメグルミになります。

 

オニグルミの野性下変異種で果実がより小型になるため、姫胡桃(ヒメグルミ)と呼ばれています。

果実内部の核部分(種子・胚乳)がハート形の形状をしており「おたふく」にのようにも見え「オタフクグルミ」の別称も持ちます。

元々がオニグルミの系統なので分布域は南は九州地方、北は北海道まで自生しています。

オニグルミより若干小型な種類ですが名前に反し結構な大きさになり、5mの低木から20mの高木まで樹高は様々です。

このヒメグルミとオニグルミは雌雄同株であり、雄花雌花の開花期がずれるため、果実をつけるには複数本を一度に栽培しなければなりません。

 

●カシグルミ

画像がカシグルミです。

 

カシグルミは東アジアから国内に伝来し、次第に定着してきたクルミです。

日本在来種の「オニグルミ」「ヒメグルミ」」より殻が圧倒的に柔かく、手でも剥くことが可能です。

そのため「テウチグルミ」の別称も持ち、製菓用に良く用いられるので「菓子グルミ=カシグルミ」の名前が付けられています。

東北地方や長野県で栽培されているのが本種で、元々はイラン産の「ペルシャグルミ」の原種を栽培したものがルーツです。

 

●シナノグルミ

 

上記写真がシナノグルミになります。

 

イランからアメリカ大陸に渡ったペルシャグルミが日本に輸入され、カシグルミと自然交雑し産まれた交雑種とされています。

学名「Juglans regia」英語名は「Shinano walnut」と言い、和名の漢字は「信濃胡桃」と表記されます。

国内クルミ種の円形に近い果実とは異なり、アーモンドの様な楕円形の形状を取るので見分けるのは容易です。

日本国内では長野県、特に東御市が生産量日本一を誇り、オニグルミ・ヒメグルミより僅かに大きく殻が柔かいため食用としての人気が高い種です。

 

では世界に目を向けて、クルミの種類・品種を見てみましょう。

クルミの品種・種類は全世界で数百種類に及ぶとも言われるので、有名どころをピックアップしてみます。

 

●ペルシャグルミ

 

写真左がペルシャグルミの成木、右がペルシャグルミの果実です。

 

古くは紀元前10世紀、ソロモン王(現イスラエル)のころに、既にこの地域で食用にされていました。

世界で最も長い歴史を持つクルミであり、世界中の食用クルミのルーツはこのペルシャクルミだと言われています。

学名は「Juglans regia Linn.」と言い「Persian walnut」「English walnut」という英名があります。

名前の通りペルシャ地方を中心に自生し、西回りのルートで4世紀ごろにヨーロッパに導入、東回りのルートで中国に導入され4世紀末には朝鮮半島にまで進出しています。

当初から菓子や風味づけ・ペストリーなどに使用され、外殻の硬さや果実の大きさ・その樹高が現在国内に流通しているものに非常に似ています。

セイヨウグルミ(西洋胡桃)とも呼ばれる本種ですが、自生している地域でないとなかなか見分けが難しいでしょう。

アメリカではこのペルシャグルミを品種改良した4種のクルミが、食用として盛んに栽培されています。

 

そして胡桃(クルミ)とヘーゼルナッツとの違いはどのようなものなのでしょう?

 

写真左がヘーゼルナッツの果実で右がヘーゼルナッツの成木です。

 

ヘーゼルナッツはカバノキ科ハシバミ属の樹木であり、クルミ科クルミ属の胡桃(クルミ)とはそもそも分類からして異なります。

また同じ落葉樹なのですがヘーゼルナッツは「落葉低木樹」胡桃(クルミ)は「落葉高木樹」に分けられ、樹高に顕著な差が出ます。

ヘーゼルナッツの樹高は大きくてもせいぜい3mほどであり、10m級の胡桃(クルミ)とは大きな違いですね。

その果実の形も一様に異なります。

ヘーゼルナッツの果実は写真の様に約3~4cmほどの大きさで、非常にドングリの実に酷似します。

外殻表面もつるつるで光沢がかり、しわが刻まれ全く光沢のない胡桃(クルミ)の果実と見間違うことはないでしょう。

生産地もヘーゼルナッツは中央アジア、特にトルコが世界シェアの9割方を抑えており、かなり限定された地域で栽培されています。

反対に胡桃(クルミ)は今までご説明したとおり、世界各地で農園が開かれていて、北半球ならばほとんどの国で栽培可能です。

 

それでは、今回お伝えしたことをまとめていきましょう!

 

胡桃(クルミ)のまとめ!

 

いかがでしたでしょうか?今回お伝えした重要なポイントは11個ありました。

覚えているでしょうか?1個ずつ振り返っていきましょう!

 

①胡桃(クルミ)の育て方(環境、土、肥料、水やり)

日当たりが良く湿度過多・感想を避けた環境で栽培します。

用土は特に選ぶ必要もなく、庭土などで構いません。

有機系の肥料が主となるので、元土に「堆肥」「完熟腐葉土」などを漉き込むと良い肥料になります。

水やりは苗木・若木の鉢植え時は表土が完全に乾ききったら、庭植えなど露地に移植したら自然に任せて構いません。

 

②胡桃(クルミ)の画像(写真)!木や花や葉っぱの特徴は?毒性はあるの?

雌雄同株であり雄花は地味な緑色のすだれ状、雌花はほのかに淡く色づきます。

開花期は春から初夏にかけてですが、まず雄花が咲き一月ほどを経て雌花が遅れて咲きます。

葉っぱは鳥の羽根の様に互生を持ち、対になり発生していきます。

毒性の報告はなく紀元前から口にされている歴史があるので、人体に悪さをする物質…即ち毒性はない事が確定的です。

含有物質である「アブシジン酸」や「クルミアレルギー」などが毒性の噂の根拠のようですね。

 

③胡桃(クルミ)の旬の時期や収穫時期はいつ頃なの?生産地や原産地はどこ?

クルミの収穫期と旬はは9~10月の秋期になります。

直接茎になる果実をもいでも良いのですが、自然に熟し落下した果実が最もおいしいでしょう。

生産地は国内では長野県が一位で、世界ではアメリカが圧倒的シェアを保有します。

原産地は中東イランであり、西ルートでヨーロッパ諸国、東ルートでアジア諸国に伝来されました。

 

④胡桃(クルミ)の値段や販売価格はいくらぐらいなの?売っている場所はどこ?下処理のやり方は?

実生苗がポピュラーで一年生苗が3,000円前後、二年生苗が倍の6,000円前後となるのが一般的です。

ホームセンターや花屋にはまず置いていないので、庭木などを専門に栽培している店舗や業者に尋ねてみましょう。

一般的に「生食」「加熱食」で食べられます。

加熱、つまり焙煎・ローストすると保管などに融通が利くので、下処理をした方がベターです。

下処理のやり方は非常に簡単で数分フライパンで中火ほどの火にかけるだけです。

 

⑤胡桃(クルミ)の鉢植えや庭植えで育てる際の苗木の植え付け(植え方)や植え替えの時期とやり方は?

かなり巨大化する樹木なので、低樹高でコンパクトな形を維持するには苗木を3~5年ほど栽培するのがコツです。

鉢植え時の植え付け(植え方)は市販の培養土や庭土に30%ほど赤玉土や真砂を混ぜ込んで下さい。

成鳥が早いので大きな鉢を用意しておきます。

植え付け適期は秋期・11~12月の冬期であり、春期の3月頃にも植え付けが可能です。

基本は秋期・冬期の植え付けが暖地・寒地ともに妥当でしょう。

苗木は強風にさらされ折れてしまうことがあるので、頑丈な支柱でフォローしてあげて下さい。

大き目の穴を掘り、そこに古土を落とした苗木の根株を埋めるのみです。

植え付けが終わったら鉢底から溢れるほどたっぷりと初期の水やりを行い、その後は表土が完全に乾いたら水やりをします。

庭植え時の植え付け方法は庭土に鉢植え時同様、クワなどを使って赤玉土あるいは真砂を30%ほどすきこみます。

完熟腐葉土や堆肥などの有機肥料を初期肥料として少量加えると、成育も安定するでしょう。

露地などへの庭植え・地植えの場合でも、管理方法はほぼ鉢植え時と同じです。

防寒のため敷き藁をしたり、直射日光が当たる場合には園芸用の遮光カーテンなどを使い日の光を遮りましょう。

2~3年経ちある程度育った若木になれば、水やりなどはその場の自然環境に任せます。

植え替え時期ですが鉢植えの場合は簡単で、根づまりと成育不良が見られたら適宜行います。

頻繁に植え替えをする必要はなく、根株から古土をはらい枯死した根を取り除いて、約1~2年を目安に新しい用土と鉢に移し替えましょう。

庭植えの胡桃(クルミ)は植え替えをする必要性は一切ありません。

 

⑥胡桃(クルミ)の手入れ!剪定(切り戻し)の時期とやり方は?

冬場に落葉するので、そのタイミングで剪定(切り戻し)作業を行います

葉がないため各枝が見やすく作業がし易いことと、休眠期中なのでダメージが最小限で済むからです。

剪定(切り戻し)はかなり簡単で、ある程度枝を揃える程度です。

剪定(切り戻し)を行うのは植樹してから5年目までの胡桃(クルミ)に限定してください。

6年目以降になると盛んに実をつけ始めるので、明らかに不要な枝以外は剪定(切り戻し)は行わないようにします。

剪定方法は伸びすぎた枝を枝先から1/4の長さに切りつめる程度です。

この時、必要以上に切りすぎると開花する芽まで落とし、翌年に果実が結実しなくなるので気をつけましょう。

 

⑦胡桃(クルミ)の増やし方!挿し木や種まき時期と種まきのポイントは?

種まきが成功率が高く、挿し木は難易度が上がります。

野外採取の実や発芽用に販売されている実を使用して下さい。

種まきは9~10月頃の秋に行い、水はけの良い用土内に埋めておき、屋外に放置しておけば翌年の春に発芽します。

冬の寒さを経験しなければ発芽しないので気をつけましょう。

挿し木で増やす際は成功率が低いため、多めに挿し木を作ります。

樹勢の強い枝を10~15cmほどに鋭利なハサミなどで切り取り、20~30分ほど水につけて挿し穂を作ります。

市販の「挿し木用培養土」や「赤玉土」「鹿沼土」に植え込み、発根を待ちましょう。

 

⑧胡桃(クルミ)のかかりうる病気や害虫の対策方法は?

クルミ黒班細菌病・クルミ炭疽病・クルミ褐斑病(仮称)などが代表的な病気です。

害虫はクルミハムシの成虫・幼虫がつきやすく、イラガの仲間「ムラサキイラガ」「ウスムラサキイラガ」などの幼虫も非常に厄介です。

病気・害虫がつかないように日頃の観察から早期発見に努めるか、害虫の場合は防虫ネット等を使った水際対策が有効です。

2023年に新発見されたクルミ褐斑病(仮称)以外は有効な薬剤が報告されているので、そちらを使うしかありません。

害虫は直接防虫スプレーなどで駆逐しますが、毒を持つ幼虫も多いので慎重に行って下さい。

 

⑨胡桃(クルミ)を食べすぎると頭痛がおきる?一日の摂取量やカロリーはどれくらい?タンパク質等栄養が豊富でダイエットに向いている?賞味期限は長い?腎臓病に良いの?

胡桃(クルミ)を食べ過ぎてもアレルギーなどの特殊な事情がない限り、頭痛の要因となることはありません。

寧ろ鎮痛作用を持つ内包物質を持つので、頭痛を収めるのに有効です。

摂取目安量は1日約2グラム、クルミ10粒分相当にとどめ、理想は数粒ほどになります。

良質な脂質やタンパク質を含み、糖質が低く食物繊維が多いので排便等を促す効果から、ダイエットに有効と言われます。

連用する場合は一日数粒程度に留め、ダイエットサポート食品として位置づけた方が良く過度な期待は持たない方が良いでしょう。

賞味期限は加工方法に依存しますが、細菌類の発生や腐敗が予測されるので、冷蔵庫などで保管し早めに消費しましょう。

冷凍すると風味や味・が劣化するので避けた方が無難です。

長期保存はフライパンなどで数分炒り、ロースト状態にしてから冷蔵保存します。

この状態で2~6ヶ月ほどは保管可能です。

中国では「腎精」と呼ばれ、腎臓の健康に役立つことが知られています。

その実にはオメガ3脂肪酸を含み、この物質は血液をサラサラにし循環を促進するので老廃物排出促進に繋がります。

 

⑩胡桃(クルミ)の花言葉や学名や英語名は?名前の由来はなに?何日の誕生花なの?

花言葉は「知性」 「謀略」「知恵」「野心」学名は「Juglans」英語名は「Walnut」です。

3/15・5/19 ・12/16の誕生花になります。

 

⑪胡桃(クルミ)の種類や品種は何があるの?種類の見分け方やヘーゼルナッツとの違いは?

国産自生種は「オニグルミ」「ヒメグルミ」農業用の「カシグルミ」「シナノグルミ」アメリカ産でクルミの起源とされる「ペルシャグルミ」が代表種です。

ヘーゼルナッツはカバノキ科ハシバミ属であり、クルミ科クルミ属の胡桃(クルミ)とは分類が異なります。

ヘーゼルナッツは「落葉低木樹」胡桃(クルミ)は「落葉高木樹」に分けられ、樹高に顕著な差が出ます。

ヘーゼルナッツは3mほどで成長が止まり、10m級の胡桃(クルミ)とはかなり差が生じます。

果実の形も大きく違い、ヘーゼルナッツの果実は約3~4cmほど小粒で、ドングリの実に似ています。

外殻表面に滑らかな光沢がかるので、しわが刻まれ全く光沢のない胡桃(クルミ)の果実と見間違うことはないでしょう。

生産地もヘーゼルナッツは中央アジアのトルコなど限定地域で栽培され、胡桃(クルミ)は北半球の世界各地で盛んに栽培されています。

 

それでは今回はこれで失礼します。

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

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