みなさんこんにちは。
今回は、ハナカイドウについてまとめていきたいと思います。
ハナカイドウは、バラ科リンゴ属に属する落葉高木です。
学名は「Malus halliana」で、原産地は中国です。
江戸時代に中国から日本へ渡来し、同じバラ科リンゴ属に属する「ミカイドウ(実海棠)」と区別するために「ハナカイドウ」と名付けられたそうです。
そのため、漢字で書くと「花海棠」です。
ハナカイドウは一般的には「カイドウ」と呼ばれていますが、垂れさがるようにたくさんの花を付けることから、「垂糸海棠(スイシカイドウ)とも呼ばれています。
今回は、ハナカイドウについてのポイント、
以上15個の点についてお伝えします。
まずはハナカイドウの育て方からお伝えします!
目次(クリックで飛べます)
ハナカイドウの育て方は?
ハナカイドウは、日本では北海道南部から九州までの地域で主に栽培されています。
比較的育てやすく、耐寒性もあるので寒い地域でも寒さ対策は必要ありません。
ここからさらに詳しくお伝えします。
最初は、ハナカイドウが好む環境についてお伝えします!
ハナカイドウの育て方!環境はどうする?
ハナカイドウは、日当たりの良い場所で育てましょう。
半日でも陰になる場所は嫌い、木が茂りすぎて木の内部が日陰になることも嫌います。
日陰があると、花芽が極端に付かなくなるので注意が必要です。
そのため、木の全体に日が当たり、日陰にならない場所で育てましょう。
また、夏の強い西日が当たる場所は避けてください。
次は、ハナカイドウに適した用土についてお伝えします!
ハナカイドウを育てる際の適した用土は何?
ハナカイドウは、水はけが良く肥沃な土壌を好みます。
地植えする場合は、庭の土に堆肥や腐葉土をたっぷりと混ぜてから植え付けて下さい。
鉢植えする場合は、赤玉土6:腐葉土4の割合で混ぜた土を使用しましょう。
ハナカイドウは、水はけが悪いとすぐに根腐れするので、心配であれば川砂など水はけが良くなるような土を追加して配合してください。
通気性と水はけ、水もちの良い用土を好みます。
次は、ハナカイドウに必要な肥料についてお伝えします!
ハナカイドウの育て方!肥料はどうする?
ハナカイドウには、追肥も必要です。
元肥として堆肥や腐葉土などはもちろん必要ですが、2月と8月下旬にチッソ8:リンサン8:カリ8と記載のある化成肥料を施してください。
鉢植えの場合は、花後にも同じ肥料を追肥してください。
では次は、ハナカイドウの水やりポイントについてお伝えします!
ハナカイドウを育てる際の水の量はどうする?
ハナカイドウは、植え付け直後はたっぷりと水やりをしましょう。
その後根付いてしまえば、地植えの場合はほぼ降雨のみで育ちます。
真夏に乾燥状態が続くようであれば、水やりをしてください。
鉢植えや盆栽仕立ての場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。
以上で基本的なハナカイドウの育て方については終わりです。
次はハナカイドウの写真をお見せします!
ハナカイドウの画像(写真)!特徴は?花や実はどんな感じ?
ハナカイドウは、樹高5m~10mに成長する落葉高樹です。
枝は少し紫がかった色をして、柔らかくしなりやすいので剪定もしやすいです。
そのため、盆栽仕立てにして育てる方も多く、ハナカイドウの盆栽はとても人気があります。
小枝には棘のようなものが付くことがありますが、触っても痛くない刺です。
葉は開花とほぼ同時期に付き、楕円形で硬く、縁にはギザギザがあります。
ハナカイドウは、約3cm~6cmの長く垂れるように花柄を付け、花は半八重で下向きに咲くのが特徴的です。
花は花径約3cm~4cmで半開きに咲き、蕾の時期は紅色ですが開花時は淡紅色へと色が変化します。
中国ではボタンに次いで人気のある樹木で、ハナカイドウの花姿は「楊貴妃が眠る姿のようだ」と、昔からハナカイドウを美人の例えに使うほど愛されています。
このように、とても美しい花を咲かせるハナカイドウですが、結実しないこともあり実が成っても食べられません。
実は、直径1cmほどで小さいですが見た目はリンゴに似ていて、熟すと赤くなります。
(ハナカイドウの実)
次に、ハナカイドウの開花時期をお伝えします!
ハナカイドウの開花時期や季節はいつ頃なの?
ハナカイドウの開花時期は、4月中旬~5月上旬頃です。
サクラが満開になる頃に開花すると思って良いでしょう。
花後に成る熟した実は、9月~10月頃に観られます。
ハナカイドウの葉は、秋には葉が黄色や赤色に紅葉して徐々に落葉します。
次は、ハナカイドウの苗の植え付けや植え替えのポイントをお伝えします!
ハナカイドウの苗の植え付けや植え替えのポイントは?
ハナカイドウの植え付けは、12月~2月の落葉期に行いましょう。
しかし、寒冷地では凍結しなくなってからの3月頃にしてください。
植え付けは、長く伸びすぎている根を切り落とし、枝を半分ほど切り詰めてから行います。
小さな苗の場合は、浅く植え付けて株元の接ぎ木部分が埋まる程度に土を盛ってあげましょう。
大きな株の場合は、浅く植え付けて根付くまで支柱を立ててください。
また、ハナカイドウの植え替えは、2年~3年に1回、一回り大きめの鉢に植え替えましょう。
植え替えは植え付けと同じやり方で、根に付いた古い用土は3分の1ほど落とし、新しい用土に植え付けてください。
それでは次に、ハナカイドウの鉢植えや庭で育てる際のポイントをお伝えします!
ハナカイドウを鉢植えや庭で育てる際のポイントは?
ハナカイドウは、乾燥すると葉先が茶色や黄色に変色しやすいです。
そのため、盆栽仕立てなど小さい鉢で栽培する場合は乾燥しないように注意して水やりをしてください。
また、鉢植えの場合でも日当たりの良い場所で育て、冬場も戸外で育てましょう。
ハナカイドウを地植えする場合は、植え付ける場所をよく選ぶことがポイントです。
日当たりと風通し、水はけが全て良い場所が必要になります。
そして、根腐れを起こしやすいので、根付いてからの水やりは乾燥状態が続く場合のみにしましょう。
次は、ハナカイドウの剪定の方法をお伝えします!
ハナカイドウの剪定の方法は?
ハナカイドウの剪定は、12月~3月上旬までに行いましょう。
花芽は花が全て落ちた頃に作られるので、花後の剪定はできるだけ避けてください。
花後に行うのであれば、混み合っている場所を風通し良くする程度にしましょう。
12月~3月上旬には、芽のついていない枝や伸びすぎている徒長した枝、絡まっている枝を剪定してください。
ハナカイドウの花芽は、短い枝に付いているので長く伸びている枝を切り落とすようにしましょう。
また、ハナカイドウは枝が広がるようにこんもりとした樹形に剪定すると、見栄えが良くなります。
太い枝や幹を切らなくてはいけない場合は、切り口に殺菌剤を塗布しておいてください。
次に、ハナカイドウの挿し木や接ぎ木の方法をお伝えします!
ハナカイドウの増やし方!挿し木や接ぎ木の方法は?
ハナカイドウの挿し木は、4月又は6月~7月に行いましょう。
4月に行う場合は前年に伸びた枝を使用し、6月~7月に行う場合はその年に枝を使用しましょう。
やり方は、元気な枝を選んで10cm~15cmほどの長さに切り落とします。
切り落としたら1時間ほど水に漬けて吸水させてください。
吸水させたら、湿らせた赤玉土や挿し木用用土などの清潔な用土に挿して日陰で管理します。
しかし、ハナカイドウは挿し木で増やすことは難しく、一般的には接ぎ木で増やします。
接ぎ木の台木に使用するのは、「ズミ」というリンゴの接ぎ木にも使用される台木です。
ズミは漢字で書くと「酸実」で、ハナカイドウと同じくバラ科リンゴ属に属しています。
別名「ミツバカイドウ」・「コリンゴ」などとも呼ばれ、入手しやすいです。
ズミの花は初夏に咲きます。
白色から淡紅色の花が数個束ねたように咲くのが特徴的で、台木としてだけではなく観賞用としても見ごたえはあります。
(ズミの花)
接ぎ木のやり方は、ハナカイドウの長く鉛筆くらいの太さの枝を斜めに切り落とします。
切り落としたら枝先の方も、1芽から2芽残して切り落とします。
台木の若い枝を切り落とし、切り落とした場所に切り込みを入れてハナカイドウの切り落とした枝を挿し込みます。
挿し込んだら、接ぎ木用のテープを巻き付けましょう。
ハナカイドウの接ぎ木を行うのであれば、3月が適しています。
(接ぎ木の例)
次は、ハナカイドウのかかりうる病気や害虫(アブラムシ)の対策方法をお伝えします!
ハナカイドウのかかりうる病気や害虫(アブラムシ)の対策方法は?
ハナカイドウは、病気や害虫の被害に合いやすい樹木です。
病気は、赤星病とうどんこ病に注意しましょう。
赤星病は4月~6月頃の間に発生します。
葉の表面にオレンジ色の星型の斑点が付きだし、進行すると裏に丸い羽毛だった病斑が次々と現れ、葉を腐らせていく病気です。
うどんこ病は、白い粉のようなものが葉の表面に付き、葉を枯らしていく病気です。
これらの病気は、葉だけでなく実にも被害が出やすいので注意しましょう。
ハナカイドウに付く害虫は、カイガラムシ・テッポウムシ・アブラムシ・グンバイムシなどがあります。
テッポウムシはカミキリムシとも呼ばれ、木の内部を食い荒らしていきます。
アブラムシやカイガラムシ、グンバイムシは葉に付きやすく木全体の養分を吸っていきます。
このような病気や害虫の被害が出たら、早めに薬剤を散布して駆除してください。
ハナカイドウの病害虫の予防としては、風通しの良い環境を作ることが大切です。
カイガラムシの予防には、2月頃に石灰硫黄合剤を薄めて散布しておくと効果があるそうです。
それでは次に、ハナカイドウの花が咲かない原因をお伝えします!
ハナカイドウの花が咲かない原因は?
ハナカイドウの花が咲かない原因は、いくつか考えられます。
まずは、剪定の仕方が違っていることが一番多い原因です。
ハナカイドウは日当たりが悪いと花付きが悪くなるので、剪定をこまめにしがちになるでしょう。
しかし、剪定の時期ややり方を間違えると花芽を切り落とすことになります。
花芽を切り落としてしまったら、花は咲きません。
時期や、やり方をきちんと守って剪定をしましょう。
また、木の内部を食い荒らすカミキリムシが付いていると、花が咲かなかったり木が枯れる原因になります。
ハナカイドウの木の幹に穴があり、近くに木を食い散らかしたような木くずがあれば、カミキリムシを疑ってください。
また、剪定や病害虫だけでなく花が付かない原因には、根腐れをしていたり、鉢植えの場合は肥料不足も考えられます。
ハナカイドウは、通気性が悪いと枯れてしまったり虫が付きますが、剪定をしすぎても花が付きません。
加減が難しいですが、株の様子を見ながら手入れを怠らないことが重要です。
次は、ハナカイドウが枯れる原因と対策をお伝えします!
ハナカイドウが枯れた!原因と対策は?
ハナカイドウは、根腐れ、水切れ、害虫、病気などの原因で枯れることがあります。
枯れる原因は、花が咲かない原因と同じようなものです。
花が付かなくなったら、早めに対処することで枯れることも防げるでしょう。
特に、鉢植えの場合は根腐れと水切れに注意し、地植えの場合も鉢植えの場合も害虫には気を付けてください。
次に、ハナカイドウは食べられるのかをお伝えします!
ハナカイドウの実はリンゴ?食べられるの?
ハナカイドウの実は、リンゴではありません。
ハナカイドウは、バラ科リンゴ属に属してリンゴの仲間です。
そのため、リンゴに似た実を付けますが実は食べられません。
ハナカイドウは観賞用の品種なので、食べるのであれば食用の品種にしましょう。
次は、ハナカイドウの苗木の販売場所をお伝えします!
ハナカイドウの苗木の販売場所は?価格(値段)はいくら位なの?
ハナカイドウは、ホームセンターや園芸店で購入できます。
また、楽天市場やメルカリなどインターネット通販でも販売しています。
値段は、苗の大きさや花付きなどにより異なりますが、約1600円~6000円です。
それでは次に、ハナカイドウに似た花をお伝えします!
ハナカイドウに似た花は何がある?
ハナカイドウと似た花としては、同じバラ科リンゴ属に属する「ミカイドウ(実海棠)」が挙げられます。
ミカイドウは、ハナカイドウの別名にもあるような垂れ下がって咲く咲き方はしません。
上向きに咲き、一重で花色は白色に淡い紅色がうっすらと入ります。
(ミカイドウ)
そして、実は直径約1.5cm~2cmの丸い実でハナカイドウの実に似ていますが、熟しても黄色くなるだけで赤くなりません。
しかし、実は食用になり、「ナガサキリンゴ(長崎林檎)」という別名を持ちます。
江戸時代にハナカイドウが渡来するまでは、ミカイドウのことを「カイドウ」と呼んでいました。
しかし、観賞価値がハナカイドウのほうがあるからか、「カイドウ」というとハナカイドウを指すようになりました。
また、「カイドウ」という名が付く近縁種や園芸品種もありますので、きちんと伝えたい場合は品種名をしっかり伝えたほうが良いでしょう。
次は、ハナカイドウの花言葉をお伝えします!
ハナカイドウの花言葉はなに?
ハナカイドウの花言葉は、「美人の眠り」・「妖艶」・「美徳」・「艶麗」・「灼熱の恋」などです。
このような花言葉は、ハナカイドウが昔から中国で美人を表す花であることに由来するのでしょう。
それでは最後に、ハナカイドウの種類や品種をお伝えします!
ハナカイドウの種類や品種は何があるの?桜との違いは何?
ハナカイドウの近縁種には、実が食べられる「ミカイドウ(実海棠)」や、国の天然記念物に指定されている「ノカイドウ(野海棠)」などがあります。
ノカイドウは、世界中で霧島山でしか観られない貴重な樹木です。
枝分かれが多く鳥が止まりにくいことから、現地ではトリトマラズという別名もあります。
(ノカイドウ)
また、ハナカイドウの園芸品種には「フイリカイドウ(斑入海棠)」という葉に斑が入ったものや、八重咲品種の華やかな「ヤエカイドウ(八重海棠)」などがあります。
また、桜はバラ科サクラ亜科サクラ属に属する樹木でハナカイドウとは全く別の樹木です。
(スモモ属に分類されることもあります。)
桜は、突然変異を起こしやすい性質があるため、栽培品種が多く作られています。
(ソメイヨシノ)
桜といえばソメイヨシノを指すことが多いですが、ソメイヨシノはハナカイドウよりも花が開きます。
また、5枚の花びらを付けるので、ハナカイドウのように半八重咲ではありません。
ハナカイドウは桜が満開の頃に咲き始め、桜よりも開花時期が長いのも違いの1つです。
それでは最後に、これまでのおさらいをしていきましょう。
ハナカイドウのまとめ!
いかがでしたでしょうか?今回お伝えした重要なポイントは15個ありました。
覚えているでしょうか?1個ずつ振り返っていきましょう!
①ハナカイドウの育て方(環境、土、肥料、水やり)
ハナカイドウは、日当たりの良い場所で育てましょう。
また、水はけが良く肥沃な土壌を好むので、庭の土に堆肥や腐葉土を混ぜてから植え付けて下さい。
鉢植えする場合は、赤玉土6:腐葉土4の割合で混ぜた土を使用しましょう。
追肥は、2月と8月下旬にチッソ8:リンサン8:カリ8と記載のある化成肥料を施してください。
地植えの場合はほぼ降雨のみで育ちますが、鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。
②ハナカイドウの画像(写真)!特徴は?花や実はどんな感じ?
ハナカイドウは、樹高5m~10mに成長する落葉高樹です。
枝は少し紫がかった色をして、柔らかくしなりやすいです。
葉は開花とほぼ同時期に付き、楕円形で硬く、縁にはギザギザがあります。
約3cm~6cmの長く垂れるように花柄を付け、花は半八重で下向きに咲くのが特徴的です。
花は花径約3cm~4cmで半開きに咲き、蕾の時期は紅色ですが開花時は淡紅色へと色が変化します。
実は、直径1cmほどで小さいですがりんごに似ていて、熟すと赤くなります。
③ハナカイドウの開花時期や季節はいつ頃なの?
ハナカイドウの開花時期は、4月中旬~5月上旬頃です。
花後に成る熟した実は、9月~10月頃に観られます。
秋には葉が黄色や赤色に紅葉し、徐々に落葉します。
④ハナカイドウの苗の植え付けや植え替えのポイントは?
ハナカイドウの植え付けは、12月~2月の落葉期に行いましょう。
しかし、寒冷地では3月頃にしてください。
植え付けは、長く伸びすぎている根を切り落とし、枝を半分ほど切り詰めてから行います。
小さな苗の場合は、浅く植え付けて株元の接ぎ木部分が埋まる程度に土を盛ってください。
大きな株の場合は、浅く植え付けて根付くまで支柱を立ててください。
また、植え替えは2年~3年に1回、一回り大きめの鉢に植え替えます。
植え替えは植え付けと同じやり方で、用土は新しいものに変えてください。
⑤ハナカイドウを鉢植えや庭で育てる際のポイントは?
ハナカイドウは、乾燥すると葉先が茶色や黄色に変色しやすいです。
盆栽仕立てなど小さい鉢で栽培する場合は、乾燥しないように水やりをしてください。
また、鉢植えの場合でも日当たりの良い場所で育て、冬場も戸外で育てましょう。
ハナカイドウを地植えする場合は、植え付ける場所をよく選ぶことがポイントです。
日当たりと風通し、水はけが全て良い場所が必要になります。
そして、根腐れを起こしやすいので根付いてからの水やりは控えましょう。
⑥ハナカイドウの剪定の方法は?
ハナカイドウの剪定は、12月~3月上旬までに行いましょう。
剪定は、芽のついていない枝や伸びすぎている徒長した枝、絡まっている枝を中心に切り落としてください。
花芽は短い枝に付いているので、長く伸びている枝を切り落とすようにしましょう。
太い枝や幹を切らなくてはいけない場合は、切り口に殺菌剤を塗布しておいてください。
⑦ハナカイドウの増やし方!挿し木や接ぎ木の方法は?
ハナカイドウの挿し木は、4月又は6月~7月に行いましょう。
4月に行う場合は前年に伸びた枝を使用し、6月~7月に行う場合はその年に枝を使用しましょう。
やり方は、元気な枝を選んで10cm~15cmほどの長さに切り落とします。
切り落としたら1時間ほど水に漬けて吸水させてください。
吸水させたら、湿らせた赤玉土などの清潔な用土に挿して日陰で管理します。
しかし、ハナカイドウは挿し木で増やすことは難しく、一般的には接ぎ木で増やします。
接ぎ木の台木に使用するのは「ズミ」というリンゴの接ぎ木にも使用される台木です。
接ぎ木のやり方は、ハナカイドウの長く鉛筆くらいの太さの枝を斜めに切り落とします。
切り落としたら枝先の方も、1芽から2芽残して切り落とします。
台木の若い枝を切り落とし、切り落とした場所に切り込みを入れてハナカイドウの切り落とした枝を挿し込みます。
挿し込んだら、接ぎ木用のテープを巻き付けましょう。
ハナカイドウの接ぎ木を行うのであれば、3月が適しています。
⑧ハナカイドウのかかりうる病気や害虫(アブラムシ)の対策方法は?
ハナカイドウは、赤星病とうどんこ病に注意しましょう。
赤星病は、葉の表面にオレンジ色の星型の斑点が付きだし、進行すると裏に丸い羽毛だった病斑が次々と現れ、葉を腐らせていく病気です。
うどんこ病は、白い粉のようなものが葉の表面に付き、葉を枯らしていく病気です。
付きやすい害虫は、カイガラムシ・テッポウムシ・アブラムシ・グンバイムシなどがあります。
このような病気や害虫の被害が出たら、早めに薬剤を散布して駆除してください。
予防として、風通しの良い環境を作り、定期的に薬剤散布することも大切です。
⑨ハナカイドウの花が咲かない原因は?
ハナカイドウの花が咲かない原因は、いくつか考えられます。
まずは、剪定の仕方が違っていることが一番多い原因です。
花芽を切り落としてしまったら、花は咲きません。
時期ややり方をきちんと守って剪定しましょう。
また、木の内部を食い荒らすカミキリムシが付いていると、花が咲かなかったり木が枯れる原因になります。
ハナカイドウは、通気性が悪いと枯れてしまったり虫が付きますが、剪定をしすぎても花が付きません。
そして、根腐れをしていたり、鉢植えの場合は肥料不足も考えられます。
株の様子を見ながら手入れを怠らないことが重要です。
⑩ハナカイドウが枯れた!原因と対策は?
ハナカイドウは、根腐れ、水切れ、害虫、病気などの原因で枯れることがあります。
枯れる原因は、花が咲かない原因と同じようなものです。
花が付かなくなったら、早めに対処することで枯れることも防げるでしょう。
⑪ハナカイドウの実はリンゴ?食べられるの?
ハナカイドウの実は、リンゴではありません。
ハナカイドウはリンゴの仲間で、似た実を付けますが実は食べられません。
ハナカイドウは観賞用の品種で食用の品種ではありません。
⑫ハナカイドウの苗木の販売場所は?価格(値段)はいくら位なの?
ハナカイドウは、ホームセンターや園芸店、インターネット通販で購入できます。
値段は、苗の大きさや花付きなどにより異なりますが、約1600円~6000円です。
⑬ハナカイドウに似た花は何がある?
ハナカイドウは、同じバラ科リンゴ属に属する「ミカイドウ(実海棠)」と似ています。
ミカイドウは、ハナカイドウのように垂れ下がって咲く咲き方はしません。
上向きに咲き、一重で花色は白色に淡い紅色がうっすらと入ります。
そして、実はハナカイドウの実に似ていますが、熟しても黄色くなるだけで赤くなりません。
しかし、実は食用になり、「ナガサキリンゴ(長崎林檎)」という別名を持ちます。
⑭ハナカイドウの花言葉はなに?
ハナカイドウの花言葉は、「美人の眠り」・「妖艶」・「美徳」・「艶麗」・「灼熱の恋」などです。
⑮ハナカイドウの種類や品種は何があるの?桜との違いは何?
ハナカイドウの近縁種には、国の天然記念物に指定されている「ノカイドウ(野海棠)」などがあります。
ハナカイドウの園芸品種には八重咲品種の「ヤエカイドウ(八重海棠)」などがあります。
また、桜はバラ科サクラ亜科サクラ属に属する樹木で、ハナカイドウとは全く別の樹木です。
(スモモ属に分類されることもあります。)
桜は、突然変異を起こしやすい性質があるため、栽培品種が多く作られています。
ハナカイドウは桜が満開の頃に咲き始め、桜よりも開花時期が長いのが特徴です。
それでは今回はこれで失礼します。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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